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May 2008

ロンドン色々:ネルソン

Nelson_resize.jpgロンドンにとっても好きな猫がいます。猫は基本的には苦手だが、今までに2匹だけ、とても相性のいい猫に出逢っていて、その一匹がネルソン。今回一緒に演奏したRobert家にいる猫で、名前は南アフリカのネルソン・マンデラから取ったとの事。政治/人権にとても敏感なRobert家らしい。
 なぜ、好きかというと、とても素っ気ないのです。全然媚びを売ったり、すり寄ったりしない。なのに、全然無関心かと云えば、そうではなくて、Robert家に泊まる時にはいつもベッドの上に来て、足下で寝たり、そして、今回も毎日お昼を食べにテーブルに座ると、背中を向けながらも(笑)、私のそばに座りに来るのです。この距離感がなんともかわいい。

ロンドン色々:続・トイレ

あまり日本では見かけないもの。

Dog%20Toilet_resize.jpg←ひろ〜い公園にある、犬のためのトイレ。
友人と、『ここを使ってる犬って見た事ないよね...』と話していた。
%E3%83%88%E3%82%A4%E3%83%AC%E7%94%A8%E5%93%81_resize.jpg                        トイレ用の掃除ブラシや石けんトレイ。陶器製で豚や象、魚の形があった。→
かわいいだけではない、センスの良さを感じます。
(トイレに象という発想が面白い。)

ロンドン色々:トイレ事情

Flower%20Toilet_resize.jpg地下鉄の話題がやけに続いてしまったが、今回はトイレ。
イギリスの公共のトイレと云うと、本当にぴんからキリまで。日本のように便座が温かったり、ウオシュレットのような機能性に優れたものがないので、最低限の設備しかない所だと、日本のトイレの方がよっぽど、清潔で気持ちがいい。
 しかし、高級なデパートやホテルに行くと、とても豪華です。内装もとっても凝っていて、イングリッシュガーデン風の壁紙に合わせて、中に置いてある家具が白木で統一されていたり、洗面所の所が絨毯ばりでくつろげるスペースがあったり、香水がおいてあったりと、とても贅沢な空間となっています。(ちなみにお薦めは、紅茶で有名なフォートナム・アンド・メーソン、ボンド・ストリートにあるフェンウイックというデパート、そしてハロッズなど。女性用ですが...。)

ロンドン色々:地下鉄を占領

Wii%20front_resize.jpg昨日のブログに載せた、散らかり放題の地下鉄の写真。チョコレートの包み紙やファーストフードの紙包み等、悪びれもせずに捨てて行く(置いて行く?)のだが、一番散らかる原因が「新聞」。Wii%20Back_resize.jpg 特に朝は、ただで配っている『メトロ』という新聞が散乱している。
 相当の人がこの情報誌を読んでいるのだが、今回「Wii フィット」の宣伝が大々的に載っている日があった。初めて発売となった日のようで、表紙と裏表紙、両一面の宣伝で、前の人が読んでいても、横の人が読んでいても、下に落ちていても目に入らざるおえない。ニューヨークだったらあっぱれのPR作戦もロンドンだと少しやり過ぎのような気がしないでもない...。

ロンドン色々:地下鉄

                            それにしてもゴミが...。
%E3%81%94%E3%81%BF_resize.jpg地下鉄の話にまたなってしまうのだが、横並びのシートだけの車両、というのは殆ど見当たらない。必ずボックス席があって、シートは背もたれが背中の中程までと低く、そして真ん中に区切りがない。家ではないのに何となく、くつろげます。
 以前にロンドンに到着したばかりだったらしいニューヨーカーがこの席を見て、感激していたのを覚えている。私の真ん前に座ったのだが、「こんなふかふかで綺麗なシートがニューヨークの地下鉄にあったら、皆、剥ぎ取って自分の家のソファーにしちゃっているよ!」と独り言ながら絶賛しているので、大笑いしてしまった。ニューヨークのシートは灰色(黒だったか?)でプラスチックなので座り心地が凄く悪い。「確かにそうかも」と妙に納得。
知らない人なのに、彼の絶賛に乗っかって、二人で大いに盛り上がってしまいました。

ロンドン色々:アート?

tube%20seats_resize.jpg昔からいつもロンドンの地下鉄の椅子が気になっていた。日本と違って、電車の外側は色分けされていないのだが、中のシートや手すりの色が路線によって異なっている。何が気になっているかというと、クッションの色の配色に一見した決まりがない。
 日本だと、幾何学模様でもすぐに察知出来るパターンがあるのだが、イギリスのはそれが分かりにくい。20年前と比べると配色や模様も大分洗練されたものになってきているが、やはり20年前のくどい色や単純な模様のときでも、tube%20floor_resize.jpgそのパターンは複雑で、いつも地下鉄に乗っては、どういう決まりがあるんだろうと、じっくり観察していた。
 もっと、単純なものに出来たであろうものなのに、こういう所に機能性だけを求めず、遊び心があるのがとても楽しい。こういう所で「デザイン」を抜け出て「アート」になっていくのではないかと思う。この自由さがとっても好きです。

              地下鉄の床も不規則模様→

ロンドン旅行記:5月1日(水):最終日

 美術館のようなハロッズ
Harrods_resize.jpg今日はもう日本に発つ日。夜のフライトなので、最後に街をゆったり歩いて、なんて思っていたが、最後まで走り回っていました(笑)。午前10時頃にはチェックアウトしようと思っていのに、期限の12時まで荷造りに追われて...。朝になって始めたので、当たり前ですが。
 そして、午後はレイトン・ハウスに行って最後の用事を済ませたり、銀行や郵便局に行ったり。銀行での予約時間まで30分あったので、その間に隣のデパートのハロッズをちょこっと見る事は出来ましたが、結局それぞれの用事が思ったより、大分時間が掛かってしまい、空港に行かなくてはいけない時間にあっという間になってしまいました。色々と見たいものがあったのに、残念でした。

ロンドン旅行記:4月30日(火):自由 2

J%26C%26me_resize.jpg日本に帰る前日に、なぜか急に時差が出ました(笑)。午前4時に目覚めてしまい、7時まで寝れずじまい。コンサート前でなくて、本当に良かった。

午後はコンサートにも来てくれた友人の家に。この友人達は大学時代に初めて会ったときからカップルだった二人。二人とも歌手で在学中はずっと二人の伴奏をしていました。そんな二人も、今では結婚して二人の男の子がいます。長男のJ君の代母にもなっていますが、本当に家族のようです。

ロンドン旅行記:4月29日(火):自由

ホランド・パークのブルーベル
HP%20Bluebells1_resize.jpgコンサートが終わって、ほっと一安心。後処理が色々とあるので、帰国まで余裕を持って二日間取っておきましたが、基本的には自由の身。

10時半に友人のTと待ち合わせ。ワイングラス返却の手配や清算をするために、一緒にレイトン・ハウスや酒屋さん等、色々と付き合ってくれる事になりました。Tは以前のブログにも登場している、オーストラリアに住んでいるピアニスト。彼もちょうどコンサートのためにイギリスに来ていたので、とってもタイミングが良かった。(残念ながら、彼のコンサートは私の帰国後だったのだが...。)ロンドン郊外に家のある彼だが、コンサートを聴くためと、コンサートの直後はきっとゆっくり話せないだろうという思いからロンドン市内にホテルを取ってくれていた。本当に感謝な事でした。音楽的にとっても信頼していて、尊敬している彼なので、朝起きた時に、わくわくしていた(笑)。やはり、弾く人と、聴いている人の感じ方は全然違うので、客観的な視点から聴いた感想を聴けるのがとっても楽しみなのです。

ロンドン旅行記:4月28日(月):コンサートが終わって

                          大学時代からの友人Yちゃんと
%E3%80%80Yori-chan%26me08-04-29_resize.jpgコンサートが終わって、たくさんの友人達に囲まれました。久しぶりに会う人も何人もいて、コンサートの興奮+久しぶりの再会で感動も倍増。しょっ中会えない人が多いだけに、短いながらも共にこのコンサートの時間を共有出来た事に本当に感謝です。コンサート後に一人一人と話せる時間は限られていて、いつも欲求不満になってしまうのだが...。

共演者の二人は、次の日の朝早くから仕事があるという事でひとしきり来て下さった方との挨拶が終わると帰ってしまったが、私は逆にこれで帰国まで自由の身(笑)。友人達7人で会場近くのイタリア・レストランに。行き当たりばったりで入ったが、イタリア人の代々やっている家族経営のお店で、何が出て来ても感動の美味しさでした。お店の人はとてもフレンドリーで明るいのに、お店の雰囲気は落ち着いていて、打ち上げといえど、久しぶりに会った友人達とじっくり話すのにぴったりでした。

コンサートが何とか無事に終わり、友人/家族に囲まれて、美味しいものを食べて、という本当に幸せな時間でした。

ロンドン旅行記:4月28日(月):コンサート

ハイドン、ラヴェル、チャイコフスキーという2時間弱の長いプログラム。とってもチャレンジングな内容だったが、それぞれの曲で伝えたい事がいっぱいで本当にやりがいのあるものでした。

 

ロンドン旅行記:4月28日(月):コンサート当日

                              嵐の前の...
L.H.%20Audience.jpg8:00 緊張感の中、起床。

10:00〜11:00 会場となるレイトン・ハウスで朝練習する事が出来る事が判明したので、会場での一人練習。ピアノやいすの状態をみたり。思ったより浅いピアノで、弾きにくい訳ではないが、深みがないので太い音を出そうとしても底をつく感じがあった。いつもの弾き方だと、ピアノの中に入るはずのエネルギーが全部身体の方に返って来てしまうので、30分もしないうちに肩が凝ってきた(笑)。音の底の限界を知るためのリハーサルとなりました。

実はこのレイトン・ハウスは10年前にリサイタルをした場所。当時はリサイタルする事自体、自分にとっては大変な事だった。レイトン・ハウスでのリサイタルを目指して、小さな場所で何回か弾き込んで、何ヶ月か掛けての準備でした。今でも、その時の事は鮮明に覚えています。当日の朝、あまりの緊張でどうにか逃げ出せないものかと考えていたのに、午後3時頃になったら急にさーっと気持ちが落ち着いた事や、舞台に出る直前にコンタクトの具合が悪くなって『どうしよ〜!』と思った事や舞台の照明が暗くて、鍵盤が見にくいな〜と思った事などなど。そして、何よりもコンサートに来て下さった、たくさんの友人や生徒さんの顔を今でもまざまざと思い出せます。本当に色々な人に支えられてこそ今の自分がいる事を実感します。


ロンドン旅行記:4月27日(日):リハーサル最終日

 音楽も素晴らしい教会
Oratory_resize.jpg7:00 起床。だんだんと体力勝負になってきているので、どうしようか迷ったのだが、やはり少し早起きしてでも教会に行く事に。困った事にミサが8:30からだったのか9:00だったのかが思いだせなかったので、用心のために早めにホテルを出発。

9:00〜9:45 ロンドンにいる時にいつも行っているBrompton Oratoryの教会のミサに。結局バスが20分以上も来なくて、8:40に到着したのだが、ミサが9:00だったので、心静かに色々とお祈り出来る時間が出来ました。この9:00ミサがラテン語だったので、解説書を見ながらでもなかなか内容が追えなかったが、ご聖体を頂いて、「これで心の準備も万端」という気持ちになれました。

ロンドン旅行記:4月26日(土):色々な一日

                         母校のRoyal Academy of Music
Royal%20Academy_resize.jpg8:00過ぎに起床。徐々に自然と目覚める時間が遅くなって来ている。

11:00にはRichmondに着いていたのだが、なぜか駅からリハーサル場所までの道路が大渋滞で30分以上も掛かってしまった。いつもは5分足らずで着くのだが...。

11:30〜12:00 一人練習。

12:00〜13:00まで3人でのリハーサル。今日はLucyが午後から仕事が入っていたために一時間だけの合わせ。前日に何をしようかという話になった時にRobertが「チャイコフスキーは練習しないといけないけど、ラヴェルは弾かないといけない」というので、ラヴェルをする事に。ラヴェルは細かな練習よりも、曲を感じて弾き込む事が必要という事で、流れに重点を置いてのリハーサルになりました。通して弾く事で3人の流れがより確実で説得力のあるものに。

13:00〜14:00 Lucyが帰ったのでRobertの奥さんのMちゃんとコンピューターで当日配るプログラム・ノート(曲解説)の打ち込み。普段マックを使っているのでワードに苦労しながらの作業。行間の幅さえも縮められない自分が情けない(涙)。

14:00〜14:30 一人練習。譜めくりを急遽引き受けて下さった方との打ち合わせが入っていたので、30分で切り上げ。

ロンドン旅行記:4月25日(金):チャイコフスキー

                            とっても温厚な人柄のLucy
Lucy_resize.jpg8:00近くに起床。この時間帯に起きる都合のいい時差なのではないかと思いだした(笑)。睡眠が十分取れているのは本当に感謝な事。

昨日遅刻してしまったので、早めにホテルを出たら、地下鉄の連絡が良すぎて今日は30分も早くRichmondに到着。ロンドンで交通機関を使っての時間計算が全然出来ません(笑)。

11:00〜1300まで一人練習。昨日リハーサルで色々と出た新しいアイデアを自分のものにするための練習と、広い空間での3人の響きを考えての音楽作り、そして録音を聴いて気になった所を修正。

14:00〜18:15まで3人リハーサル。
今日はチャイコフスキーを徹底的に。
 

ロンドン旅行記:4月24日(木):ラヴェルに集中

テムズ川沿いの教会でリハーサル
Church_resize.jpgやはり7;30に起床。今日も時差に苦しめられる事なく朝まで寝れたので、身体の調子が良い。

11:10にRichmond到着。昨日、早く着き過ぎたので少し遅めに出たら、地下鉄が全然来なくて、10分の遅刻。(ロンドンの地下鉄は時刻表がありません!『8;00から21:00までは約4〜5分間隔』という何とも曖昧な予定表がありますが、これも『人員が足りず、運転手がいないため大幅な遅れが出ております』等という信じられない理由で10分以上来ない事も多々あります...。)

11:15〜12:30まで一人練習。チャイコフスキーのスケールの大きさや思いの深さを残しながら、重さをなくす方法を色々と試行錯誤。ペダルを少なくしたり、和音の輪郭をはっきりさせたり...。

13:00〜17:00まで3人リハーサル。
今日は徹底的にラヴェルを。この曲はピアノのソロで始まった後に、途中でヴァイオリンとチェロが入ってきますが、前回のコンサートではどうしてもこの最初のページをフランス音楽らしく弾く事が出来なかった。自分のありきたりの音楽の後に、ヴァイオリンのRobertがいつもなんとも素敵に歌って入って来るので、いつも聴き惚れながら、フランスのエスプリを感じさせる音楽を自分が作れない事に不満を感じていました。Robertも基本的にはあまり注文を出さない人だが、この最初のフレージングだけは何回も弾いたり、歌ったり、言葉で説明してくれたりしていたのだが、どうしても最後まで納得のいく音楽には辿り着かなかった。

 しかし、今回は相当に自分も音楽面を詰めて行ったので、自分なりに良しと云える所までは持って行っていました。それでも、一緒に合わせていて、逆に誰からも悪いもいいも、コメントがないと少し心配になって来て、「フレージング(音の流れ)は大丈夫?」と訊いたらLucyが「It's beautiful」と云ってくれたので、一安心。Robertがどう思っているか訊くのを忘れてしまったが(笑)。

ロンドン旅行記:4月23日(水):リハーサル開始

rehearsal%20room_resize.jpg7:30起床。 何回か目が覚めたものの、すぐにまた眠りにつく事が出来たので,十分な睡眠が取れて、体調も万全。朝食を取って、

9:30に出発。 ロンドン市内のMarble ArchからリハーサルをするRichmondまで地下鉄を乗り継いで、約1時間15分。

11:00〜13:30まで一人練習。
本当は13:00に終わらせたかったが、一曲一曲が長いので、なかなか練習が終わらない。

14:00〜19:00まで3人でのリハーサル。
チェロのLucyは2時5分前に到着。Lucyとは初対面だったが、とってもオープンな人で最初から何の壁も感じない。お茶も飲まず,無駄話もせず、楽器を出して調弦して2時5分にはもうハイドンを合わせ始めていました。ラフな会話をして気持ちがだれる事がないのですぐに集中出来て弾きやすい。

ロンドン旅行記:4月22日(火):ロンドン到着

                           100年近く前のピアノで練習
Alan%20Piano_resize.jpgロンドン・ヒースロー空港に予定より30分早く到着。入国審査もやけにスムーズに済んだので,待ち合わせをしたヴァイオリンのRobertが来るまで、インタネット・コーナーでメールのチェック。(今回はコンサートの窓口の一つがホームページになっていたので、まめに見なくてはいけない状況でした。)日本からは「行ってらっしゃい!」メール、そしてイギリスの友人達からは「いらっしゃい!」メールがいくつか届いていて、まだ誰とも会っていないのに、すでに歓迎されている気持ちに(笑)。

空港から20分程で家に到着。Robertの奥さんのMちゃんとも再会。今では子供が3人いますが,二人が大学時代に付き合っていた時から知っているので、本当に家族のように近しい関係です。

ロンドン旅行記:4月22日:フライト

4月22日、11:30AM:NH201便にて成田を出発。

朝、家を出る時に3軒となりの家に住んでいる方とばったり会い,お互いにこれからロンドンに行く事が発覚。私は電車で彼らは車だったので、「偶然ですね〜」という会話を交わしてお別れ。しかし、成田で飛行機に乗る時の列でも一緒になり「同じ飛行機だったんですね」とまた一言交わしてお別れしたものの,席に着いてびっくり。あんなに座席があるのに真ん前の席でした!「付け回している訳ではありませんよ!」とお互いに大笑い。コンサートの事もお話しして、来て頂ける事になりました。

私の隣の席の方はオーストラリア人の男性だったが,朝のフライトなのにもう既にアルコールの匂いが...。少し不安になってしまったが,最終的にトラブルはなかったので余計な心配でした。(それでも,フライト中に食事は全く取らずに、ワイン6本、日本酒を10本近く飲まれていたので、ずっとなんとなく気にしていました...。)


無事に

   レイトン・ハウス
Leighton%20House_resize.jpgロンドンから先ほど帰ってきました。レイトン・ハウスでのトリオのコンサートが無事に終わり、とてもほっとしています。今回は自主企画だった事もあって色々な意味で大変だったが、家族や友人・知人に支えられて本当にいい時間を過ごす事が出来て、心から感謝しています。ロンドンにいる間はブログを書く余裕がなかったのだが、明日から旅行記を書こうと思っています。

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