Thoughts

July 2008

怒涛のような一週間

泊り込みの仕事に続き、生徒のレッスンを二日にまとめて、これからロンドンに出発。(空港でブログ書いています。)一ヶ月ほどヨーロッパにいるので、これからブログは不定期になりそう。。。

月つながり

%E6%9C%88_resize.jpg今晩はこの時期には珍しく、くっきりとした月がこうこうと照っていた。8時頃にすでに綺麗だなーと思っていたが、遅くなってから車で長谷まで行く用事が出来て、海岸線を走っていたら、本当に銀色に輝くような光を海面に映し出していました。

ちょうど明日はロンドンの友人の10周年の結婚記念日で、メールで「結婚式でみほが教会で弾いてくれた『月の光』を今でも覚えている」と書いて来てくれていた。月つながりで、遠く離れていても、何か心が重ね合わさったようで、嬉しくなりました。

小さな幸せ

先日、生徒さんのご家族と一緒に楽しい時間を過ごした帰り道、車の中で「今、どんな曲が好きなの?」という話に。ポピュラーなものは以前はラジオからの情報が多かったが、最近は生徒さんや友人のお子さんから訊く方が印象に残るので、覚えやすい。色々と今のお気に入りを教えてくれたが、その中の一曲の歌詞がいいという事で「どんな曲?」と訊くと姉弟で歌ってくれました。楽しかった一日の終わりに真っ暗な車の中で、二人のかわいい綺麗な声で歌ってくれて(おまけにハモったり、掛け合ったりしていた!)、なんともいえない幸福感に満たされました。

以前にイギリスのヘレフォードの友人を訪ねて、何日か滞在した後に友人がお母様と一緒に駅まで送ってくれる時に、イギリスの教会で歌われる聖歌の話になり、「テレビで毎週日曜日の朝のミサの番組で凄く綺麗な歌があるんだけど...」と曲名が分からず尋ねてみたら、次から次へと「これ?」とお母様と一緒に歌ってくれました。ウエールズの綺麗な山々を横目に二人の美しい声で聖歌を聴きながらのドライブは本当に感動しました。滞在中、色々と楽しい事をしましたが、この駅に帰るまでの道中が一番の思い出となりました。

人の歌声は本当に心にしみます。自分のピアノの音もそうでありたい。


ターナー賞

Turner%20Prize%20Mori%20Museum_resize.jpg六本木ヒルズの森美術館でやっていた「英国美術の現在史:ターナー賞の歩み展」に行ってきました。ちょうど、生徒の家に行く通り道なので、毎週横目で見ながら、行きたいとは思っていたのだが、なかなかチャンスがなく「今回はあきらめよう」と思っていたところに、本当にタイミングよく生徒さんから招待券を頂きました。 

ターナー賞というのは、現代美術に与えられるイギリスの賞で、それはそれはイギリスでは一年の一大イベントとなっています。それだけ、今のイギリスの美術界(最近はヨーロッパの人も賞を取ったりしているが...)に活気があるという事です。知名度からすると直木賞の美術版でしょうか?とにかく、選ばれる作品は物議をかもすものが多く、そして本当に革新的なものが多い。最終的な賞者が決まる前に4名のアーティストが選ばれ、しばらくは誰が賞を取るかの話題で持ちきりになります。そして、賞の発表は大々的な授賞式で行われ、テレビ放映されます。

頂いているもの 与えられているもの

%E3%81%8A%E5%9C%B0%E8%94%B5%E6%A7%98_resize.jpg今日は本当にいい一日でした。

ピアノを弾く事が好きで、ピアノの前で楽譜を通して同じ時代に住んではいない作曲家を音楽を通してダイレクトに知り得る事が出来るというのは本当に幸せです。そしてコンサートでは音楽を通して言葉では伝え切れないものを人と共有出来るというのも、責任は重いながらも、とても感謝な事と思っています。

しかし、弾く事とは別に、ピアノを教える事によって本当に自分の生活や人生が豊かになっている事は自分でも予測していなかった事でもあり、自分の思いの及ばない所での働きかけがあるように感じます。

安心感

%E7%BE%8E%E9%A6%99%E3%81%95%E3%82%93_resize.jpg先日、ロンドンから一時帰国しているピアニストのMさんと一緒にプリンで有名な「Marlowe (マーロウ)」でランチしました。彼女は私がアカデミーでついていた先生が鎌倉に来た時にレッスンを受け、それがきっかけとなってイギリスに留学する事になり、もう今年で5年目だそうです。当時、先生の通訳をしていたので、Mさんと最初に出会ったのも6〜7年前。もうすっかり見た目も考え方も大人になっていて頼もしい限り。イギリスで得たものがとても大きかったようで、とても嬉しい。

実はMさんは4月にロンドンでやったトリオのコンサートの時に譜めくりをして下さいました。ロンドンにいた時はコンサートの事で頭がいっぱいだったので、ゆっくりとお話しする余裕もなく、さっさと私は日本に帰って来てしまい、申しわけなく思っていました。なので、今回はお礼を兼ねてのランチでした。

室内楽のコンサートをする時にピアニストにとっては必ず必要な譜めくり(楽譜のページをめくる人)。コンサートの日にちや場所が決まるとすぐに連絡するのがこの譜めくりです。普段、ピアノは暗譜で弾く事が多いだけに楽譜を見ながらの演奏は違う意味で色々と緊張します。余計な心配が増えては困るので、譜めくりの人は絶対に信頼出来る人でなければなりません。

意味

%E8%8A%B8%E5%A4%A7_resize.jpgテレビの爆笑問題の「日本の教養」。今日は芸術大学学長との対談(前編)だったが、番組を見て相当落ち込んだ。

大学校内の学生達の鍛金作業場やアトリエを見て回った後の対談だったが、太田光さんがいきなり「あれは意味があるの?」から始まり「時間の無駄なんじゃないの」だの「社会の何の役にも立たない」だの「あの人は社会の中に居場所があるの?」とぐさぐさと来るコメントを次から次へとしていた。いつもピカソやレオナルド・ダ・ビンチやラファエロを絶賛していた太田さんだっただけにショックだった。芸術において天才以外は存在価値がないような発言の連続。


願い事

Tall%20Bamboo_resize.jpg生徒のレッスンの時にノートに日付を書きながら「今日は七夕だね」というと「でも、天気が悪いからお願いごとが叶わないかも」と心配していた。しかし、帰り道、ちゃんと星も雲の間から見えていたので、きっと聞き届けられている事でしょう(笑)。何のお願いごとだったんだろう...。

それにしても、テレビでやっていたタレントのお粗末な願い事にはびっくりした。「かわいい水着が見つかりますように」や「釣りに行けますように」とは...。子供じゃないんだから...。(子供に対して失礼?)本当に平和だな〜と思う。

ピアノの音程

先日Mちゃんのおばあちゃまがいらした時に、音楽の話を色々としました。Kさんはご自分では全然音楽をしない人だが、子供5人のそれぞれのピアノだのチェロだの、フルートだのの、レッスンに子供達が高校になるまで全てのレッスンに付いて行ってノートを取っていたそうです!!!なので、私よりも色々と詳しいくらいで、本当にはっとさせれる事が多々ありました。

 その中の一つが、音程の話。弦楽器は一個一個の音を自分で探し当てて作らなくてはいけないので一生涯音程との戦いと誰かに訊いた事があるが、鍵盤を押せば音が出るピアノはそういう心配がないと思われがちです。
 

鎌倉巡り

%E5%A0%B1%E5%9B%BD%E5%AF%BA%E3%80%80M%26K_resize.jpg4月にも一緒に演奏したRobertの娘さんのMちゃんが日本に来ていて、今日はおばあちゃまと一緒に鎌倉まで来てくれました。Mちゃんとはしょっ中ロンドンでも会っているが、いつも家族と一緒という事もあり、こんなにじっくりと一緒に過ごすのは初めて。色々と発見があって本当に楽しい一日でした。

虫も食わぬ

ニュース番組の中で遺伝子組み換え作物の特集をやっていた。世界規模での悪天候のために世界的に食料を安定的に供給することが難しくなっているらしく、遺伝子組み換えされた作物が相当に浸透しているらしい。小麦の生産国第一位のアメリカでは2000年には5%足らず(少し記憶が怪しいが、一桁だったように思う)だった作付け面積が今ではなんと80%にまでなっているという。世界中の人々を食べさせて行くためには必要なことなのだろうが、やはり自然でないものには不安があります。


衣替

     春の黒
%E8%99%8E%E3%82%84%E9%BB%92_resize.jpg夏休みに入り始めた生徒達がいるので、レッスンが不規則になっている。そのため、今日はいつも通っている六本木ヒルズの方ではなくミッドタウンを通って、生徒の家へ。ミッドタウンは都内の中でもとても好きな場所です。ニューヨークの洗練と日本の文化が絶妙にマッチングしていて、歩き回るだけで幸せな気分になります。光や水、そして贅沢な空間の使い方から、あちこちに置いてあるベンチまで、本当に凝っていて何回来ても楽しい。

%E8%99%8E%E3%82%84%E7%99%BD%EF%BC%93_resize.jpg生徒達が春休みになった時にも不規則なレッスンのためにここを通ったが、その時に目についたのが和菓子店の門構え。究極的に削ぎおとした日本ならではの「美」だな〜と思い写真を撮りました。ブログに載せようとも思っていたのに、その日はもっと書きたい事が出て来てしまったので、この写真は却下になってしまいました(笑)。
 しかし、今日行ったら、衣替していてまた感激!ここまで無駄なものをなくしてくれると、見ていて清々しい!
                                                          夏の白

完璧

%E8%91%89%EF%BC%92_resize.jpg花が大好きだが木や葉の美しさにも惹かれます。今日の生徒のレッスンに行く道沿いに咲いている、二週間前のブログに登場した紫陽花の写真を撮ろうと思ったら、その家の前で工事をしていて録れませんでした(涙)。残念に思っていたが、少し先を歩いていたらとてもきれいな葉の植物に目が止まりました。花も美しいが、葉っぱもつくづく、「よくもこんなに完璧に生えて来るものだ!」と感激してしまいます。自然は本当に美しい!

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