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October 2008

イギリス:個性

先日テレビで(日本で)、キュウリの最上級のA級というのが箱の大きさに合わせて、きっちり50本入るかどうかで決まるというのを見て、相当がっかりした。味は全く関係ないそう。食べ物なのに、見た目だけで決めているんですね。

eggs_resize.jpgロンドンにいた時に卵を買おうと思い、箱を開けたら(イギリスは割れてるのが入っている事もあるので必ずお店でチェックする)あまりに様々な色や大きさの卵が入っていて、笑ってしまいました。ここまで個性豊かだと楽しくなります。

見た目がきれいに揃っているのも大事かもしれないが、それで、評価が下されるのは、どうなんだろう...?


←ライオンの押し印がしてあってちょっと格調高い。
そこまで値段は高くなかったが...。

イギリス:レンガに魅かれて

London%20Flats_resize.jpgロンドンはガラスをふんだんに使った建築物が次から次へと建って、金融街のシティーは特に町並みが激しく変わっています。今回も川向こうから見た景色があまりに様変わりしていて本当にビックリした。Isleworth%20Town%20Hall_resize.jpg新しい建築物も嫌いな訳ではないが、やはり日本から行くと、レンガや石の建物に魅かれます。


←高級マンション
 住宅なのに美しい!


                   街の公民館→
             窓やレンガ使いがかわいい。

夏:V&A

Ceramic%20Figures_resize.jpg最終日に再びロイヤル・カレッジの図書館で調べものをしようと思い、たっぷり3時間取っておいたのに、月曜日で休館日でした。とっても残念...。しかし、時間が急に出来たので、フラッと近くの「Victoria & Albert Museum (ヴィクトリア&アルバート博物館)」に立ち寄る事にしました。

イギリスはとにかく物価が高く、今回の旅で相当痛めつけられたが、びっくりするのは美術館や博物館がただ、という事。寄付の提案はあるが、本当に短時間だけ見るには嬉しいシステム。2〜3回に1回の割合で寄付しています(笑)。

V%26A%20Chest_resize.jpgヴィクトリア&アルバート博物館はロンドン市内でいつも行く教会に近い事もあり、よく立ち寄ります。今回もこの旅で3回目。この日は時間があったので、いつも行かないような所まで足を延ばしてみました。

この博物館は装飾美術を多く展示していて、大英博物館よりも華やかな感じがします。あちこちにコンピューターも設置しており、色々とインターアクティブに遊べて楽しい。

今回特に楽しかったのは、イギリスの昔の織物の展示室。コンピューターで昔の絵や模様を使って自分の好きなデザインを作れるようになっていました。モチーフや色、大きさ等を選んでいって、最終的にそれをプリントアウトしてくれます。見るだけでない楽しみがあって、本当に美術品や芸術作品が身近に感じられます。本当に文化の豊かな国ならでは、と感心します。

V%26A%20Textiles%201_resize.jpg V%26A%20Textiles%202_resize.jpg Textiles%203_resize.jpg
 ↑素敵な織物の数々      ↑大人も真剣。     ↑プリントアウトしたもの

夏:無視したくても

猫が嫌いな訳ではないが、苦手なのは確か。その最大の理由がかわいがり方を知らないからだと思う。動物には基本的に好かれる方なので、猫も寄って来てくれる。撫でる所まではいいのだが、その引き際がよく分からない(笑)。犬だったら、構うのをやめたら、さっさとどこかに行ってくれるが、猫は撫でるのをやめると、「構って!」とまとわりついて来る。「もう忙しいから、今は構ってあげられないの!」と真剣に目を見て強い口調でいっても余計に追いかけ回される。Tinker_resize.jpgこの間、従妹にその話をしたら「猫にしてみたら、それは逆に遊んでもらえると思っちゃうんだよ!」といわれ、妙に納得した。「無視すればいいんだよ」といわれても、なかなかそうも出来ない...。構ってあげない事が段々と心苦しくなって、気が重くなる。という訳で、猫が苦手です(笑)。

 
           G家のもう一匹の猫Tinker→
   私の好きなネルソンとは逆に相当の甘えん坊(笑)
  ソファーに座るといつもこんな感じで甘えて来ます。
       無視しろといわれても.........。

夏:謙虚

昨日のブログを書いていて、急に思い出した事があった。

素敵な即興演奏をしていらしたオルガン奏者のMark。色々とお話していた時に、彼がやっている「Berakah プロジェクト」について教えてくれました。「Berakah」とはヘブライ語で「祝福」という意味らしいが、ユダヤ教、キリスト教、イスラム教の信仰をそれぞれに持っているミュージシャンで構成されているグループを作っていて、それぞれの音楽文化を背景に音楽も作曲、アレンジして演奏しているそう。イギリスでは、パレスチナ/イスラエル問題での反ユダヤ傾向、9/11以来の反イスラム傾向にあるのを、ミュージシャンとして何か出来ないか、という事で立ち上げたそうです。ライブももちろん、色々とやっているらしいが、学校等にも行って演奏し、子供達にそれぞれの文化についてお話しするそうです。おまけにホームページを見たら、主旨が凄いだけでなく、集まっている人達も実力派で、演奏が本当に素晴らしい!

宗教や人種、文化を越えて、存在し得る音楽は本当に素晴らしい。自分も音楽をする喜びを与えられて、本当に幸せだと思う反面、それがこの世の中にどのように役立っているのだろうかと、悩む事も多い。そういう中でMarkの携わっているプロジェクトの話を聞いて、同じ音楽をやっている人間としてとても嬉しくなるし、とても尊敬します。

テムズ川の脇に建っている小さな教会で、目立つ事なく謙虚にオルガンを弾いていらした人が、このような素晴らしいプロジェクトに携わっていて、本当に感動しました。

夏:God is Love

                          Isleworthの教会(英国国教会)
Isleworth%20_resize.jpg最後の日が素晴らしい青空だったイタリアから、とってもグレーなロンドンに戻って来ました。寒いし、雨は降っているし、気分が一気に変わる。それでも、またお世話になるG家に戻って来て、友人のMちゃんに迎えられると、やはり嬉しい。本当にロンドンは私にとっては第二(第三?)の故郷。

ロンドンに着いたのは土曜日の夜遅く。次の朝の日曜日は教会に行くために、少し早起きしましたが、寝室から廊下に出て、寝ぼけ眼に最初に目に飛び込んで来たのは「神は愛なり」の大きな文字。Mちゃんの叔母が書家だそうで、150センチ程の素晴らしい書が掛け軸になって壁に掛かっていました。朝一番に、強烈なインパクトがありました。

そして、G家皆と一緒にいつも行っている教会へ。(宗派が違うが私はあまり気にしません。)驚いたのが、ミサの一番最初の聖歌が「God is Love (神は愛なり)」!この聖歌自体歌ったのが初めてなのでこの偶然には本当に目を丸くして驚いた。相当強いメッセージとして受け止めました。

God%20is%20Love_resize.jpgそういえば、ミサ中にオルガン奏者がお祈りのときの心情にぴったりの曲を弾いていらして、とても素敵だったので、ミサ後にその方にその旨を伝えて、「誰の曲?」と訊いたら「即興をしていた」というので驚いた。彼も信者さんだったので「お祈りの邪魔にならず、静かだけど心に響く音楽を心掛けている」と仰っていた。こういう所が、ヨーロッパの底力だな〜と思う。


←「God is Love」の聖歌。楽譜なしの聖歌集だが、皆完璧に歌っていた。凄い!

夏:イタリアの空港、色々

イタリアでの凝縮した3日間。この国に来ると、本当にハッピーになります。心も満たされて、またロンドンに向かうべく、空港へ。

%E3%83%88%E3%83%83%E3%83%88%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93_resize.jpg ←イタリアの空港で発見した黒柳徹子著の「窓際のトットちゃん」のイタリア語の訳本。日本のものを違う国で見掛けると、嬉しくなります。 
 
以前、シチリアの地の果てでやっているようなコンクールに行った時の事。簡素な食堂にティーンの子達が、私も大好きだったアニメの「南の島のフローネ」をテレビで見ながら店番をしていた。中途半端な時間帯だったので、お客さんは私一人。その子達が話しかけてくれたので、「このアニメ、日本のなんだよ」と説明したが、誰も信じてくれなかった(笑)。相当説得に熱が入って、どっちも譲らないので(向こうは5〜6人掛かりだったように覚えている)、お互いに相手の頑固さに大笑いした楽しい思い出があります。

Pizza_resize.jpg    
        →おぼんと同じ大きさのピザ。
空港で「そう言えばイタリアでピザ食べ忘れた!」と思い、夕食代わりに食べる事にしたが、ちょっと失敗...。
残念ながら、あまり美味しくはなかった...。

夏:満足

イタリアといったらやはり靴!
Como%20Shoes_resize.jpgショッピングはもちろん嫌いな方ではないが、基本的に物欲はないので、イタリアにいる時は、「したい事リスト」のかなり下の方に来る。今回は正味三日しかいなかったので、お店の空いている時間帯に街にいる事がなかった。

Canali_resize.jpgそれでも、夜の街を歩きながらするウィンドウ・ショッピングはとっても楽しい。買わなくても、素敵なものを見ているだけで、十分満足感を得られます。


         「CANALI」のディスプレイ→
   トラディショナルながら一ひねりある紳士服。
男の人はおしゃれに無頓着なくらいであって欲しいが、紳士服を見るのは好きです(笑)。面白いのは色々な国に行っても、気づくと足を止めてまで見るお店が同じだったりする。東京でも、ロンドンでも「なんて素敵なんだろう!」と思ったら「CANALI」だった。

夏:最後の晩餐

Como%20Restaurant_resize.jpg地図を持たないで歩き回る事が多いので、以前に良いと思った場所に再会するのがなかなか難しい。特にコモの街は小さい上に何回も訪れているのに、なぜか未だに把握し切れていない。毎回、新鮮でいいのだが(笑)。

前回訪れた時に、素敵な店構えのレストランを見つけたので、いつか行きたいな〜と思っていたが、その時は行く気分にならず、次回に見送りました。しかし、今回は最後の日の朝から行く気満々。楽しみにしていましたが、見付かるかも不安だし、お店自体まだあるかどうか分からない状態。

Pomegrenate%20salad_resize.jpg前回にコモを訪れたのはもう、4〜5年前。脳の中の遠い記憶と感覚だけを頼りに探し出したら、あっという間に見付かりました(笑)。こういう事もあるんですね。


←分かりずらくて申しわけないが、
ザクロとルッコラのサラダ。凄い量のザクロ!
最初はとっても美味しかったが、前菜なので、こんなになくても良かったかも(笑)

夏:特別な空間

Como%20Cathedral_resize.jpg信仰は自分にとって大切なものだが、クリスチャン系の学校というものに行った事がないのでどうしても知識が足りない事を実感する事が多い。

今回もイタリア滞在中にちょうど聖母(マリア様の)被昇天祭というのがあったが、全然忘れていた...。イタリアでは休日になっています。

ホテルで朝食を取っていたら、アメリカ人の観光客数人が外から戻って来た様子で、先に食事をしていた友人らしき人達と合流。迎えた一人が「ミサはどうだった?」と聞いていて「素晴らしかったよ!」という答え。急に私もはっとして、[そう云えば!」と思い出しました。今回の旅では、土日は含まれていなかったので、ミサにはあずかれないと思っていたが、急に「行かなくては!」という気になりました。

観光案内所に行くと、コモのカテドラルでのミサの予定時間を全部印刷してくれました。朝もミサがいくつかあったが、時間が合わなかったので、昼間観光して夕方のミサに間に合うように帰って来ました。

Como%20Inside%20Cathedral_resize.jpgコモには何回も来ているが、ミサにあずかったのは初めて。そういえば、フィレンツェでもそうだったが、ミサの間にお祈りをする箇所が歌になっていて、ミサが始まる前に神父様が事前にお手本を示して歌い方の練習をします。なので、ミサが始まると、事がとってもスムースに進んで行きます。(余談だが、イギリスの教会に行くと、聖歌集には楽譜は書いておらず、詞だけが書いてあります。音楽は自然と受け継がれているんですね。)

神父様の謙虚ながら威厳のあるミサには本当に、こちらも謙虚な気持ちになります。(全部イタリア語なので全然言葉は分かりませんが...。)信者さん達の信仰の姿勢や祈りも深く、あの空間の中で御ミサにあずかれたのは本当にラッキーでした。

夏:安心感

V.Mary_resize.jpgイタリアは教会もとても多いが、カトリック国として良く目に付くのが聖母マリア像です。日本だと小さな鳥居やお地蔵様が道の脇にぽつんと立っている事が多いが、イタリアでは建物の壁や門等に聖母マリア像が置いてあったり、フレスコが描いてあったりして、良くお花が供えてあります。ふとこういう場所に出会うと、(一人で歩いて入る事が多いので)見守られているようでほっとします。

      
  道の脇にあった水汲み/水飲み場と聖母マリア像→
人が全くいない所で迷子になりかけていたので余計に
  嬉しい。問題解決になる訳ではないが(笑)。

夏:違う世界

Como%20Villa_resize.jpgぶらぶらと歩いているだけで、周りの見るもの全てが美しい。太陽の光が強いのと、空気が乾燥しているせいで、全てが本当に色鮮やか。空や水の青さや、自然の緑の色も光り輝いているよう。

そんなセッティングで童話やおとぎ話に出て来るようなヴィラがあちこちに。観光スポットでなくても、本当に飽きずに何時間でも歩き回れます。こんな別荘に住んでいる人達が今でもいるんですね...。どんな人が住んでいるか想像するだけでも、本当に楽しい。世界が違い過ぎて羨ましいとも思わない所がいい(笑)。

夏:笑い

3%20men%20on%20Como_resize.jpgコモ湖の山の上からの素晴らしい景色。峰沿いにずーっと道があり、少し先に展望台があったが、道の真下は直角に落ちる崖になっていて、柵といえば腰より低い3本の鉄の棒。景色も本当に素晴らしいのだが、展望台に至っては、美しさよりも怖さの方が先に立ってしまった(笑)。

Como%20up%20high_resize.jpg展望台には私以外に3人組の男の人しかいなかったが、この絶景に相当興奮してしまったようで、終止はしゃいでいるだけでなく、なぜかずっと笑っていた(笑)。

大分前の事になるが、ジェットコースターが苦手な私が、友人に「どうしても一緒に乗りたい!」とせがまれ、押しに押されて乗った事があった。相当怖かったのだが、乗り終わったあとに、やはり笑いが止まらなくなってしまったのを覚えている。極度の興奮状態(恐怖感?)は笑いを引き起こすのだろうか...?

夏:絶景

 ケーブルカー乗り場
Funicolore_resize.jpg時間を気にする事なく、ゆったりと過ごせるのは、旅が楽しい理由の一つ。小さな街では特に地図もなく、当てもなく歩くのが本当に贅沢な時間に感じます。標識や人がいない方へいない方へと好んで歩いていってしまうので、迷子になったり、何度となく怖い目に遭わなくもないが、方向感覚は意外といい方なので、幸運な事に得るものの方が絶対的に多い。

コモは特に別荘地帯なので、歩いていると素敵なヴィラや庭園があったり、思わぬ所に教会があったりと、行く度に新しい発見があって本当に楽しい。

Como%20Cable%20car_resize.jpg思わぬ発見があるのは楽しいが、地図を見ていないので、以前に見つけた素敵な場所でもどこにあったか思い出せなくなってしまうというマイナス点もありますが...(笑)。

コモの街から山沿いに登って行くケーブルカーに乗って山の上まで行く事が出来ます。数年前に初めて山の上まで行って、その後はぶらぶらとお散歩。観光客を避けて、住宅街へと入っていったが、道沿いにコモの街を見下ろせる場所を発見。そしてその周りには美しいヴィラが。車道でしたが、石が積み上がっている所に腰掛けて、美しいコモの赤い屋根屋根を堪能しました。

Como%20view_resize.jpg今回も同じ場所に行きたいと思い、またケーブルカーに乗って山の上まで行きましたが、このスポットにどうやって行ったかがどうしても思い出せなかった。あちこちを行ったり、来たり。最後はもうあきらめて、心新たにぶらぶらしよう、と。しばらく歩いていたら「見晴し台」の標識が。「以前と同じ場所かも!」、という期待感から歩き始めたが、相当の距離を歩いてもなかなか辿り着かない。おまけに途中で標識もなくなってしまったので、迷子になってしまったのかと、心配になりだした。その上、山の上なので緑もうっそうとしてきているし、他に歩いている人もいないので、怖くなって来た。一度あきらめ掛けて、逆戻りしたがもう少し頑張ろうと思い直して、また前進。楽しい旅行なのに、一人だとこういう心の葛藤があります(笑)。

しかし、緑の中の坂道を相当歩いた先にあったのはまさに絶景でした。急に視界が開けて、目の前に広がったのは湖と向かい側の山々。自分の大好きなコモ湖を一望出来て、本当に感激でした。

夏:歴史の重み

 雨宿りに入った教会 ↓↓                   山の上の教会↓↓
Church%20in%20Bellano_resize.jpgHigh%20Church%20in%20Como_resize.jpgイタリアは色々な意味で大好きで、いつかは(短くてもいいので)住んでみたいと常々思っている場所です。色々な理由があるが、やはり一番の理由は信仰のせいではないかと思う。


土地から流れている「気」そのものがキリスト教の歴史そのものを背負っているような気がして、何とも心地いい。教会はあちこちにあり、誰もいない事が多いが、教会の床や壁、すり減って黒光りしているような木の椅子やベンチからは脈々と続いて来た信仰の存在を感じずにはいられません。

Inside%20Church%20in%20Bellano_resize.jpgOrgan%20in%20High%20Como_resize.jpg外観は地味でも、中に入ると天井画や彫刻、装飾やパイプオルガンが素晴らしいものが多く、何とはなしに入った教会でも驚きを持って感動する事が多々あります。
そしてクリスチャンとしては「美しい」と思う以上のものを感じる事が出来るのは幸せです。

夏:気前の良さ

Icecream%20single%20%EF%BC%93_resize.jpgイタリアと云ったらやはりジェラート。空気が乾燥していて、暑いせいかやたらと美味しく感じる。おまけに種類もいっぱいで、3日しかいないのに全フレーバー試してみたくなってしまうので本当に困ってしまいます(笑)。

        

               これでシングル!→
       2種類まで目一杯詰め込んでくれます。
                嬉しい(笑)。

夏:静かな場所

Isola%20C_resize.jpgコモ湖でも特にお気に入りなのが、湖にぽっかりと浮かんでいる小さな島、Isola C。緑がこんもりと生い茂っていて、レストランが一軒と丘の上の小さなチャペルだけがある島です。一周するのに20分も掛からないが、訪れる人も少なく、とっても静かです。数年前にここを発見して、今では必ず訪れる場所の一つです。

Isola%20C%20Chapel_resize.jpg前回来た時は、一日ここでゆっくりと過ごしました。小さな湖岸があるので、お昼のパンとチーズとハムを買って行って、泳いだり、本を読んだり。ブラームスの書簡集の本を持って行ったが、本から目を上げて目の前の景色を見ると、あまりに美しすぎて見とれてしまうため、なかなか読み進められなかったのを覚えています。

今回は時間がなかったので、お散歩を一周する程度でまた次の目的地に行くために遊覧船に乗ってしまいましたが、この丘の上から見るコモ湖の絶景にはまたもや大感動。聞こえるのは蝉の声だけ。周りの緑と、湖の青が本当に美しい。私にとってはこの地上の天国と思える場所です。

夏:Bogliasco (ボリアスコ)

                        お手製のジェノヴェーゼ・ソースの                         パスタ よそうのは男の役目(笑)
Genovese%20Pasta%20resize.jpg休暇中といえども、なかなか寝坊が出来ない(笑)。コモに滞在中に日帰りで、港町ジェノヴァの近くのボリアスコという街まで友人のAdriano家族に会いに。電車で3時間近く掛かるので、朝7:00過ぎの電車に乗って行きました。ボリアスコはAdrianoの実家のある場所だが今回で3回目。バルセロナに住んでいるAdrianoは予定を合わせて、イタリアに来てくれる事になりました。

海沿いの街だが、砂浜の海岸ではなく、海が切り立った崖に迫っているような所です。

初めてボリアスコに滞在した時、何回かこの海で泳いだが、結構こわかった。岩場から飛び込んでいくのだが、「波が入って来た時に飛び込んでね」と軽く云われても...。岩は相当ごつごつしているし、波も結構激しくて、相当勇気がいった。おまけに困ったのが上がる時で、同じように「波に乗って上がって来てね」といわれたはいいが、相当大きな波でないと体全体が押し上げられない訳だから、失敗すると岩に思いっきりぶつかる事に。いっぱい擦り傷やアザを作ったのを覚えています...(涙)。

Bogliasco_resize.jpg2回目に日帰りで訪ねた時にも、けなげに水着は持って行ったが「今日は海が荒れていて、泳ぐのは無理だね」といわれて、内心とてつもなくほっとしました(笑)。

今回はAdrianoも2歳の娘を連れて来ていたので、海で泳ぐ事は最初からなし。緊張せずに会いに行く事が出来ました(笑)。見るだけなら、とってもきれいな海です。


←Bogliascoの海
泳ぐのに勇気がいる(笑)。

夏:一番好きな場所

Como%202_resize.jpgベルギーからイタリアへ。私が世界で一番好きな場所、ミラノの北にあるコモ湖に。考えてみるとここに初めて来たのは、ベルギーの友人Erikと出会ったコンクールの帰りでした。コンクールで良い結果が出せず、相当落ち込んでいた時にこのコモ湖に来てそのあまりの美しさに魅せらて、長いため息をするように、気持ちが徐々に晴れ上がって行く感じがしたのを覚えています。
 
Como%203_resize.jpgコモ湖は湖水地方の湖の一つだがあまりに美しいので、数年後に近辺の他の湖も3つ回ってみました。しかし、コモ湖は随一でした。海外のガイドブックを見たら、やはり「湖の中で一番ロマンチック」と書いてありました。自然の造形だけでなく、赤い屋根の建物や夢のようなヴィラ、教会の塔等が自然と溶け込んでいて、本当に身体中の力が抜けて行ってしまう美しさがあります。ここに来ると、自分の中の悪い「気」がすっかり抜けて新鮮な綺麗な「気」と取り替えてもらえている気がします。

残念ながら、今回はイタリアとしては珍しく大荒れの天気で、真っ青な空が見れたのは最後の日だけ。おまけに湖の真ん前の遊歩道が工事中だったので、いつもの雰囲気とは大分違ってしまいましたが、それでも、美しい「気」をいっぱいもらって来る事は出来ました。

夏:Kiss & Drive

Kiss%26Drive_resize.jpgベルギーでのあっという間の滞在。とっても名残惜しかったが、次の目的地のイタリアに行くために空港まで友人が送ってくれました。

空港で目を引いた何ともシャレた標識「Kiss and Drive」。日本はどのようなシステムになっているか分からないが、ヨーロッパやアメリカは空港まで車で送る事が多いので、駐車場の他に短時間(5分程)停車出来る場所が設けてある場合が多い。荷物を降ろして、お別れをするだけの時間が許されている訳です。イギリスでは、「Short Stay (短期滞在)」と果たしている役割そのままの標識になっているが、ベルギーの空港ではそれが「Kiss and Drive(キスして走り去る)」標識に。キスが挨拶代わりにもなっているヨーロッパならでは。素敵だな〜...。(ベルギーなのに英語なのが不思議だけど...。笑)

夏:幸せ

                            ラヴェルのガスパールを
                           さらっと弾いてくれた(笑)
Erik%20playing_resize.jpgErikとは実は2つのコンクールで一緒になったのがきっかけで友人になっているが、そのコンクールのメインだった作曲家がブラームスだった。私の一番好きな作曲家がブラームスだが、Erikも相当なブラームス好き。大いにイタリアでブラームス談義に花が咲いてすっかり意気投合してしまった。ピアノ/音楽に対する思い入れも似ていて、しょっ中会う訳ではないが、音楽的にこの人生を共に成長して行く同士の一人です。

人間的にも本当に素晴らしい人で、やはり同じコンクールで友人になった日本人のピアニストと先日話していたら「Erikって本当にいいやつだったよ。僕が全然英語話せないの分かっているのに、いつも声掛けてくれて、一生懸命会話出来るように頑張ってくれてた」というので、またErikの良さを再確認。こんな貴重な人と友人でいる事がとても誇らしい。

そんなErikと今回は5年振りの再会。「長過ぎるよ」といわれてしまったが...。数年前にとても悲しい事があり、一番辛かった時期に会いに行ったのが最後だったが、彼がその悲しみを乗り越えて、今までで彼を知っている中で一番幸せそうだったのが見れて本当に嬉しかった。
      聴き入るマノンと私↓
Mio%20011_resize.jpg彼が家族と一緒にいる様子を見ているだけでもとっても嬉しくなったのだが、何よりも感動したのはピアノを弾いてくれたとき。 弾いてくれる前にも色々と音楽の話で盛り上がっていて、「自分の弾き方が相当変わった。本当に自然に音楽が流れるようになってきた」と云っていたが、正にその通りだった。おまけに、大げさなように聞こえるかもしれないが、何だか魂が浄化されたような透明感が音楽にあった。本当に彼は悲しみから完全に脱却して、元気になれたんだな〜と実感。感動して涙が出て来た。

今回のイギリス/ヨーロッパの旅では本当に楽しい事や感動・感激した事がいっぱいあったが、今回Erikのとっても元気になった姿を見れたのが一番嬉しかった事でした。
FH020021_resize.jpg
       幸せが私にまで溢れて来るErik家族 & お姉さん家族 

夏:素敵な家族

    仲良し家族
Gie%26Manon2_resize.jpgオランダまで迎えに来て下さったErikのお姉さん家族。人生で何が大切かを本当に良く知っていて、それを当たり前と思わず、意識を持って守っています。家族で過ごす時間をとっても大切にしていて、何よりも最優先にしているので、家族の絆が本当に強い。結婚の素晴らしさを本当に実感します。家の中に愛が溢れていて、一緒にいると私もとっても幸せな気分に。

今では13歳になってしまった娘と初めて会ったのは8年程前。驚いたのは、初めて彼らの家に遊びに行った時にちょうどその女の子のお友達が来ていましたが、「娘がマノンで、お友達がアイーダよ」と紹介してくれました。オペラの世界が本当に身近にあるんですね(笑)。

夏:ベルギーへの長い道のり

10年程前にイタリアのコンクールで親しくなったピアニストのErikに会いに行くため、ロンドンからベルギーのブリュッセルに2泊3日で行く予定を立てました。普通だったら飛行機で1時間弱で着くブリュッセルだが...。大変な目に遭ってしまいました。

夏:アフタヌーン・ティー

Afternoon%20tea_resize.jpgイギリスというと、優雅にアフタヌーン・ティー、なんてイメージされるようですが、日常生活ではなかなかそう云う機会はありません(笑)。日本で云えば,お茶席に行くのと同じような頻度でしか,する事がありません。

Afternoon%20tea%202_resize.jpgしかし、今回、絵に描いたような素敵なアフタヌーン・ティーに招待されました。友人のOさんを通じてお友達になったMさんがロンドン郊外のEgham (エッガム)という所に住んでいて、家の近くの素敵なマナー・ハウス・ホテル「Great Fosters (グレート・フォスターズ)」でのアフタヌーン・ティーに招いて下さいました。

残念ながら雨だったので、ホテル内でのティーとなりましたが、庭の見える席でとってもしっとりとした優雅な時間を過ごせて,今回の旅の一つのハイライトとなりました。
結婚式があったようで、お茶を飲みながら、盛装した華々しいイギリス人達が庭を歩いているのを見ていると、本当に映画のワンシーンのようでした。

紅茶も銀器の大きなポットでたっぷりと。(日本はどうしてポットも小さくて,お湯もあんなにわざわざ少なくしているんだろう...?) サンドイッチ、3種類のケーキに大きなスコーンが2個ずつ!素晴らしい雰囲気の中、とっても豪華で美味しいアフタンーン・ティーを頂いて、心もお腹もいっぱい!
 Great%20Fosters%202_resize.jpg
    結婚式に来ていた女の子達。庭を走り回っている姿は妖精のよう!!!

夏:ハンマースホイ

                          Royal Academy of Arts
Royal%20Academy%20of%20Arts_resize.jpgヘレフォードからまたロンドンに戻って,早速展覧会を見にRoyal Academy of Arts (ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ)へ。デンマークの画家、ウィリヘルム・ハンマースホイの回顧展。とても物静かな絵ですが、数年前に友人のOさんがこの画家の絵はがきを送ってくれた事があり、心に残っていました。今回日本からロンドンに着いてすぐにこの展覧会のポスターを街で見掛けたので、行くのを楽しみにしていました。面白い事に、Oさんにこの展覧会の事を話したら「会社で招待券もらえるよ。私も行きたいと思っていたから一緒に行こう!」と云ってくれました。彼女が送ってくれたハガキの事は彼女自身忘れていたようだけど...。

Hammershoi_resize.jpgハンマースホイの絵は,独特の色遣いで、とっても地味ですが光の加減が素敵で何とも云えない味わいがあります。色のトーンは寂しげですが、妻の絵が多く,二人の静かながら深い愛の関係が伝わって来て,メランコリックな気分になります。

ちょうど、今この展覧会が国立西洋美術館に来ているようです。秋にぴったり...。

←今回の展覧会のパンフレットとOさんが送ってくれた絵はがき。日付を見たら8年前!
やはり心に残るものというのは何か縁があるんですね。

夏:♥

愛読書になっているC.S.ルイスの本
C.S.Lewis_resize.jpg数年前にヘレフォードを訪れた時にLizがお誕生日にC.S.Lewisという作家の本をお誕生日にプレゼントしてくれました。彼が書いている様々な本からの抜粋を一日に1ページずつ読めるようになっているので、寝る前に取り出しては今でも時々読んでいます。

Hereford%20ticket%202_resize.jpgちょうどこの本を頂いて、ヘレフォードからロンドンに帰る電車の中で読んでいたら,車掌さんが切符をチェックしに来ました。日本ではもう過去の遺物となってしまったが、イギリスではいまだに,切符にパンチで穴を開けていきます。そして,その時に返してくれた切符を見て感激。ハート形の穴が開いていました(笑)!!!後にも先にもハート形のくり抜きには出会った事がないのだが、この時の切符を今ではこの本のしおりに使っています。
                             右下に♥のくり抜きが

夏:ヘレフォードの教会

                              Byford Church
Byford%20Chruch_resize.jpgヘレフォードに住んでいる友人のLizはとても信仰の厚いクリスチャン。その関係で,今までに彼女主催で教会のためのチャリティーコンサートを2回しています。一回目はByford Church (バイフォード教会)にあるフレスコ画修復のための資金集め、そして二回目はWoebley Church (ウェブリー教会)のためのチャリティコンサート。Lizはバイフォード教会の方にもともと行っていたらしいが,ミサに来る人が少なくなってしまったために,ウェブリー教会に合併されたようです。(両方とも英国国教会)

Holy%20Trinity%203_resize.jpg来年の3月にまたウェブリー教会の資金集めのためのコンサートをする予定ですが、場所はヘレフォードの街に近いHoly Trinity Church 。数年前にヘレフォードの街が新品のフル・コンサート・グランドのとても良いピアノを購入したらしいのだが、その置き場所で相当もめたらしい。結局,中立的な場所という事でこの教会に置かれる事になったのだが、誰でも借りる事が出来るので、Lizがすぐにコンサートの話を持ちかけてくれた。

Holy%20Trinity%202_resize.jpg昨年の春くらいにその話が出て,昨夏に試弾しに行きましたが、本当に素晴らしいピアノ。今まで弾いたピアノの中でもトップ3には入ります。まだ新しいピアノなので、鍵盤が重く感じるのと、天上も壁も床も石造りの教会なので相当響くため、色々と考えなくてはいけない事が多いが、コンサートをするのがとっても楽しみになりました。

今回はピアノを弾く事は出来なかったが,場所の大きさだけ確認するために下見にまた行きました。今、プログラム作りで相当悩んでいます。

                ↑→ Holy Trinity Church
                     結構大きい...。

夏:ヘイ・オン・ワイ

Hay%20castle_resize.jpgヘレフォードの近くに「Hay-on-Wye (ワイ川沿いのヘイ)」という街があり,川が綺麗なので何回か訪れています。古書で村おこしをしたらしく、古本屋がいっぱいあるのだが、5月に本のフェスティバルがあるので有名です。作家が何人も来て講演会をしたりするので,全国からたくさんの人達が集まって来ます。クリントン,カーター元大統領も訪れて話題になった事も。

いつも驚いてしまうのが、お城のふもとにある青空本市。芝生の上に本箱がいくつも並んでいます(笑)。それぞれの本箱にシャッターが付いているので、夜や雨の時には閉めるんでしょうけど、この気軽さが何とも云えず好きです。

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