Thoughts

November 2008

音楽

最近、やたらと短いスパンの中で音楽に関するテレビや映画を観ているせいで、自分の中での「音楽」というものの定義が大きく変わって来ている気がします。

ピアノが好きで、音楽もジャンルを問わず好きで、音楽の素晴らしさや音楽の秘めている力を今まで知っているつもりだったが、自分が思っていた以上に、本当に音楽は凄いのではないかと、意識変革が起こっています。自分がピアノで表現していた音楽を基準に「音楽」を定義付けしていたように思うが、それをここ数日間でことごとく覆されています。

本当に人間として生きている素晴らしさを伝えるような音楽になりたい...。

まだ

夕日が当たって黄金色に見えるが...
%E7%91%9E%E6%B3%89%E5%AF%BA%EF%BC%91_resize.jpg昨日あまりに天気が良かったので、生徒のレッスンと練習の合間にお散歩に。

鎌倉は意外と「赤い」紅葉(こうよう)が少ないが、大分前に友人が「瑞泉寺の近くの紅葉谷の紅葉が綺麗だよ」と教えてくれたのでいつか見に行きたいと常々思っていた。何回か今までトライしているが、山間のため、鎌倉の他の紅葉とずれるのでタイミングが見極められず、今に至ってしまっている。

「今日こそは!」と張り切って行ったが、残念ながら全然まだ紅葉していなかった(笑)。なので、山門で引き返し、周りを色々と探検。「行き止まり」と看板のある道も実は相当山間の奥まで行ける。一応家は建っているが、自然も多く残っているので、歩いていてとても気持ちいい。自然の中を歩いていると、本当に癒されます。先日観た映画をまだ消化し切れずにいるので、こういう静かな時間は本当に心が欲していたように思います。

紅葉もあと1週間のような気がします。今年こそは見たいけど...。
 

ウォー・ダンス

War%20Dance_resize.jpg凄い映画を観て来ました。実は3人程に「一緒に観に行こう!」と誘ってそれぞれに違う理由で断られました(笑)。結局一人で観に行きましたが、しかし、このブログを読んで下さっている皆さんにはどうしても見て欲しい映画です。

「ウォー・ダンス」という映画。ウガンダ内戦で平和な日本からは想像もつかないような心の傷を負った子供達が音楽やダンスを通して生きる力や喜びを取り戻して行くというドキュメンタリー。子供達が抱えている過去はあまりにも壮絶で私がここで言葉にする事自体が申しわけない。その上に痛ましいのが、家族を亡くした子供達が自分だけ生き残ってしまったという罪悪感を持って生きているという事。そんな子供達が奏でる音楽やダンスはもう「生」そのもの以外のなにものでもなくなっている。全身全霊とはこういう事だ。

色々と言葉にしてしまうと、現実が凄すぎてどうしても陳腐に聞こえてしまうので、ぜひサイトを見てみて下さい。ウォー・ダンス オフィシャルサイト(東京都写真美術館で確か12月12日まで公開。休館日があるので注意)

107分の映画、泣かなかったのは15分足らずだったと思うので、相当の覚悟はいると思うが、本当に出来るだけ多くの方に見て頂きたい。これがほんの数年前の事実、そして今コンゴ共和国も同じような危機にあるわけです。今すぐ何が出来るかという答えは出て来なくても、日々の生活の中での考え方や感じ方、人との接し方が変わるはずです。

子供の笑顔

今日は昨日のブログで書いた「クワイア・ボーイズ」の最終回。音楽がどうのうこうのという事さえも越えて感動してしまった。有名な人が確か云った言葉でもあったように思うが、「この世の中に子供の笑顔に勝るものはない」というのを本当に実感。子供が笑顔であり続ける環境を作るのは本当に大人の責任であるべき、と思わざる得ない。

クワイア・ボーイズ

月曜日からBS7チャンで4夜連続で「クワイア・ボーイズ」というドキュメンタリーをやっている。音楽と歌の力に情熱を持っている若い先生が音楽にあまり感心のないランカスター(ラグビーで有名)の男子校に出向いて合唱団を立ち上げて、その合唱団をロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートまで導いていくという番組。

とにかくこの先生Gareth Maloneの情熱が凄い!本当に音楽の力を信じていて、その情熱が子供達に感染して行く過程がまざまざと伝わって来る。まず、一番最初の基本が「楽しい」かという所がイギリスらしい。とにかく小さい頃から自立心の強いイギリスの子供は自分が興味を持たないものには見向きもしないし、無理矢理やらせるというのは問題外。なので、最大の難関は音楽の楽しさ、素晴らしさを分かってもらう事。最初から歌うのが好きな子達もいれば、断固拒否、時間の無駄と思う子もいる。この先生の凄い所は、興味のない子達にも音楽のあらゆる可能性を見せて、その子達が引っ掛かるものを模索しながら探し出して、自分との信頼関係を築き上げた上で合唱団に引き込んでいくのです。合唱団は最終的に100人近くになるが、本当に一人一人の子供に気が行き届いていて、教師のあるべき姿を見せられて感動してしまいます。

楽しいだけでなく、興奮したり、緊張したり、自信がついたり、さらに上手になるために努力をおしまなかったり、と本当に音楽を通して人として成長していく素晴らしさを存分に見せてくれています。

私にとってのもう一つのおまけがこの先生が取り上げている曲の一つ。「Fields of Gold」という歌だが、私の大好きな曲でいつもコンピューターの前にいる時に聴いている曲の一つです(笑)。この番組を見て初めて知ったが、スティングの書いた曲だそう。私はEva Cassidyが歌っているのがお薦めです。(YouTube →Eva Cassidy's Field's of Gold)

世界規模

ライトアップされた八幡様と月
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今週は色々と市が支援してくれる定期検診を受ける事になっているが、その中の一つに結核の検診が入っていて、前々からこの「結核」がまだ残っている事が意外でした。
イギリスで以前にクリスマス・カードを買ったらやはり世界的な結核撲滅を目指すチャリティーだったのも驚きでしたが、つい先日テレビを見ていたら、南アフリカだけで、毎年結核で150万人は亡くなっているとの事。過去の病気と思っていたが、今でも深刻な問題だという事を改めて知りました。

諍いばかりが目に付くこの世の中だが、世界的規模で人々が協力して様々な病気に立ち向かっている事を知って勇気づけられます。

風邪

久しぶりに風邪をひいてしまっている。生徒の子供達が思いっきり顔の前で咳をしてもうつらないという過信が良くなかった...。大人の風邪菌はやはり強力だ(笑)。

そんなわけで、ブログがなかなか書けない。夜型なので、いつも意気揚々と一日の終わりに楽しく書いているのだが全然頭が冴えてくれないので、メールだけをチェックして寝る日々が続いている。

面白い事にピアノも、息を使う楽器ではないにもかかわらず、一時間も練習していると息切れして来る。特にブラームス等の大きな曲は身体の筋肉が疲れるのが早くて、今は休みながらの練習になっている。

普段の生活に影響は全然ないが、音楽をやるには本当に体力が必要と実感。健康はいい演奏をする上で本当に大切。

弾き合わせ

相変わらず大曲に挑戦のMちゃん
Midori%20playthrough_resize.jpg10月の中旬くらいにはもうハイドンのソナタは来年のリサイタル・プログラムには入れられない事が分かったので、キリを付けるために、友人のMちゃんに聴いてもらう事にしました。曲を寝かせる事はとても良い事だが、新曲はやはり一度人前で弾いた方が身に付くので11月の頭に弾き合わせをする予定を立てました。

ピアノは一人で黙々と練習する楽器なので、知らず知らずのうちに詰めが甘くなりがちです。おまけに一生懸命やっていても、全然見当違いな方向に一心に進んでいってしまう事さえあるので、やはり尊敬出来る人に聴いてもらうという事はとても大切な事です。聴いてもらう日を決めると途端に練習が締まってきます。

プログラム

ブログが見掛け上(私なりの一貫性はありますが、笑)、音楽と関係のないものばかりになってしまっているが、そんな間にも来年のイギリスでのコンサートが決まりました。この一ヶ月間、どのようなプログラムにするか随分と悩んで来たが、やっとそれも決まり、今は張り切って練習に励んでいます。

プログラムを決めるのは楽しみの一つでもあるが、いつも相当の時間を掛けて考えていっています。一度決めてしまえば、後は練習するのみですが、決まるまではあらゆる事を考えなければいけないので、なかなか決まらないものです。基本的にプログラムの1/3は弾き込んである持ち曲、1/3は比較的最近取り上げた曲、そして1/3は新しい曲とするのがいいとされています。こうすれば、比較的安心して弾ける曲と新たに挑戦する曲のサイクルが出来て、常にレパートリーを増やしていける訳です。(やはり新しく手がける曲というのは弾き込んである曲より相当精神的に大変なのです。)

新しい世代

テレビでオバマ氏が大統領に当選した時に、その興奮に湧いている様々な人にインタービューしていたが、20代前半と思われる男の子が「自分たちの世代に初めて誇りを持てた」と云っていたのがとても印象的でした。

歴史的瞬間

今日、アメリカ初の黒人大統領が誕生した。州で獲得する得票で、オバマ氏の勝利が決定する瞬間(日本では午後1時)をテレビで見ていたが、相当感動しました。本当に、歴史的瞬間に立ち会ったという実感がありました。

思い

夏のヨーロッパ旅行のブログをずっと書き続けて来たが、秋を通り越して、冬になりそうなので今日で終わりにします(笑)。

今回、イタリアからロンドンに飛行機で着いた時に窓の外を見ながら、しみじみと思った事がありました。

イギリス:真剣勝負

Great%20Fosters%20Entrance%20hall_resize.jpgアフタヌーン・ティーに招いて頂いたGreat Fostersはホテルにもなっていて、宿泊が出来るようになっている。普段の日常生活から離れて、本当に素敵な時間が過ごせそう。
 
 エントランス・ホールの庭に面した一角のテーブルでチェスをしていらしたカップルがいました。まだ20〜30代の若い二人でしたが、ロウソクの灯りのもとで言葉を交わさず、真剣に勝負している姿がとても印象的でした。
 
 チェスは出来ないが(笑)、カップルとして真剣に一緒に楽しめるものがあるのは憧れです。

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