Thoughts

December 2008

プレゼント

christmas%20presents1_resize.jpgクリスマスに色々とプレゼントを頂いて、大人ながらとっても嬉しい(笑)。友人だけでなく、生徒さんのご家族から頂いたり、と一年の終わりに華やいだ気持ちになります。

生徒達の最後のレッスンには小さなクリスマス・プレゼントをあげているが、いつもなかなか云う事を聞いてくれないやんちゃなA君はこのプレゼントに大喜び。自分も何かお返しがしたくなってしまったようで「好きな動物は?」としきりに訊いて来るので、絵でも描いてくれるのかと思い、本当は馬が好きなのだが、一番描き易そうな「うさぎ」と答えてみた。すると「ウサギはないな〜」というので、ぬいぐるみなのかなと思い「じゃぁ、熊!」って云ったら「熊もないな〜...」という返事。こっちも「???」と悩み出したら、A君の方から「サイは?」と訊かれ「サ、サイ?ウ〜ン、好きになれるかもしれないね〜」と苦し紛れに答えたのに、「やっぱり、やめた!」と向こうから拒否されてしまった(笑)。最後に「シマウマは?」と訊かれ、嘘でなく「好き好き!」と答えたら、シマウマの模型が出て来た(笑)。プレゼントをしたい、という気持ちが率直で、その心がとっても嬉しい。

クリスマス

Christmas%20Tokyo%20Tower_resize.jpg24日のクリスマス・イヴ。とっても長い一日でした。午後一から生徒のレッスン。生徒達も冬休みに入っているので、都内でのレッスンもまとめる事が出来て効率が良い。最後の生徒達の家には外にも中にも立派なクリスマス・ツリーが飾られてあって本当に贅沢な気分に。自分の家ではないのにやはりワクワクしてしまいます。そして、レッスンが終わった後に生徒のお父様も出て来て下さって、とっても美味しいワインでクリスマスの乾杯をしました。本当に素敵なご家族。

Christmas%20Market_resize.jpg六本木でのレッスンが終わったのが8時前。帰りはカップルで大盛り上がりの六本木ヒルズの中を通って帰って来ました(笑)。いつもは結構閑散としているのだが、さすがにイブは黒山の人だかり。逆に人が多すぎてロマンチックな感じが全然しないが...(笑)。ライトアップされた東京タワーやけやき坂、そしてドイツ風のクリスマス市があったりして、通勤路ながら、見る物がいっぱいあって楽しい。

帰りに寄る所もあり、家に着いたのは10時半過ぎ。お昼を食べ損ない、生徒宅で頂いた苺大福を3時頃食べたきりだったので、倒れそうになりながらの帰宅。作ってあった牡蠣のシチューを温めて、テレビを付けたら大好きな映画「クリスマス・キャロル」のちょうど一番いい所でした(笑)。ケチで意地悪な金貸屋が改心する話だが、その改心する直前からの場面だった。なので、途中からながら、また相当感動してしまった(笑)。さっきまで倒れそうだったのが、モリモリと力が湧いて来た。心もお腹も満たされて、元気が復活。

一時間もしないうちに、今度は自分ためのクリスマス。いつも行っている教会の夜中のミサに。夜中の12:00からなので街も静まり返っているし、教会も人が60〜70人足らずなので、とても静か。そんな中、教会で歌うクリスマスの歌は本当に嬉しいものです。特に最初の聖歌は一般で云う、「きよしこの夜」。これは歌詞が「静けき、真夜中」と始まるので、まさにリアルタイムでクリスマスを実感出来て、こんな心静かにクリスマスを迎えられた事に感謝しました。

Christmas%20Mass%201_resize.jpgそして、今日はクリスマス。昨日家に帰り着いたのが1時半過ぎだったので朝起きられるか心配だったが、再び朝10:30に教会に。前日とは違うミサなので、頑張って起きました(笑)。今度は打って変わって、お祝い気分。教会もいっぱいいっぱいの上、やたらと賑やか(笑)。皆、とっても嬉しそうだし、楽しそう。

人と一緒にお祝いしたり、綺麗に着飾った街を見たり、そして静かに教会で迎えられた今年のクリスマスは私にとってはこれ以上ない理想のクリスマス。

世界中の人が素敵なクリスマスを迎えられた事を祈って...。

理想の世界

Christmas%20Dinner_resize.jpgもうすぐクリスマス。日本のクリスチャン人口は1%足らずなのに、街もテレビもクリスマスで盛り上がるのがとっても不思議だが、信仰とは関係なく色々なイベントがあるのは楽しい(笑)。

今年は色々なクリスマス・パーティに招かれていて、とても楽しい時間を過ごしています。友人や教会関係のお仲間でのパーティ。そして、今日は生徒さんのご親族でのクリスマス・パーティにおよばれ。親族の集まりに招待されて、何だかとっても光栄でした。
 生徒さんの祖父母のお宅は築70〜80年という素敵な日本家屋。日本建築の素晴らしさにしばし大感激。しかも一部屋だけ洋間で、そこにクリスマス・ツリーが飾られていて、本当に古き良き時代のアメリカ映画に出て来るような感じでした。小さな子供もいて、御馳走を食べたり、プレゼントを開けたりで、本当に楽しいひとときでした。

Christmas%20with%20Naoki%26Kana_resize.jpg自分にとって、宗教は信仰を持つ上で必要なものだが、この宗教とは関係なく自分の信仰の中で理想としている世界をこの世で感じる事がある。音楽の中で垣間見る事もあれば、人と一緒にいる時にその場の空気でそれを感じる時もある。心がとても静かで、その場に本当に良いものしか存在しない時空間。言葉を交わしていても、いなくてもエゴや虚栄や偽りが全く存在せず、とにかく心が満たされる瞬間がある。この秋になってからこういう瞬間を2度経験していて、相当インパクトの強い実感として残っているが、今日のパーティもまさにそんな時間になっていました。生徒さんのご家族はクリスチャンではないが、本当にクリスマスの精神を実感出来た特別な時間でした。

明日はクリスマス・イブ。世界中の人が心満たされるクリスマスを迎えられますように...。

偶然

今日は会いたいと思っていた人と、会いたいと思われていた(笑)人の両方に偶然会った珍しい日。ある事で落ち込んでいた自分が、会って話をしたいと思っていた人に偶然会った事で心を少し軽くしてもらったかと思えば、「最近色々とあって、エビさんに会いたくなって今日、メールしようと思っていた!」と私に会った事を目を丸くしてまでも驚いて喜んでくれていた友人がいる。メールや電話もいいけれど、やはり目の前にその人がいる威力には到底適わない。今日の二つの偶然に心から感謝。

チャイコフスキー交響曲第五番

08-12-19_01-27_resize.jpgせっかく楽しみにしていたチャイコフスキーの交響曲第5番だったが、自分としてはコンサートでは少し期待はずれだったので、家に帰ってからお気に入りのCDで耳直し。E.ムラヴィンスキー指揮のレニングラード・フィルハーモニー管弦楽団のチャイコフスキー。Wフィルの演奏があまり良く感じられなかったのはこのCDのせいのように思う。この曲を初めて聴いたのがこのCDで、初めて聴いた時から大感激してしまったためにイメージが出来上がってしまったのは確か。考えてみると、ライブで何度もこの好きな第五番を聴きにいっているが、このレコーディングを越える演奏にはまだ出会っていない。名盤と云われているらしいが、ライブをも越えるレコーディングって云うのは本当に凄いと思う。

一時は毎日のように聴いていたCDだったが、今回のコンサートをきっかけに聴き直したのは何年かぶり。改めてその素晴らしさにも感激するが、意外と記憶に残っていたテンポよりも遅かったり、それぞれのソロパートがあっさりしていたりと色々と新たな発見が。このレコーディングが凄いと思うのがオーケストラという全体で作り上げる全体の流れ。これはもう指揮者の手腕としか言いようがないように思う。それぞれのパートは思いっきり歌わせるでもなく、淡々と流しているのに、全体としての響きは軽くなる事なく、大河のように見た目は穏やかでも、常に大きなエネルギーを含んだまま音楽が流れて行く。特に一楽章の情感の深さ、そして四楽章の緊張感と勢いの持って行き方には何度聴いても感動するし、ワクワクしてしまいます。

このレコーディングの素晴らしさを再確認して、最近は電車の中でしょっ中聴いている。生徒のレッスンから帰る満員電車の湘南新宿ラインでギュウギュウに押しつぶされながらも、目を閉じてこれを聴けば一気に広大なロシアに連れて行かれます。目を開けた時のギャップが凄いが(笑)、音楽の素晴らしさを本当に実感します。

Wフィル&Berlinフィル

「演奏家はいい音楽を聴かないと...!」と云って、自分では絶対に手の出せないコンサートに招待して下さる方がいます。意外とクラシック音楽のコンサートは、友人や知り合いのコンサートに行く事があまりに多いために、自分で何か調べてチケットを取るという事が殆どないので、本当に感謝な事と思っています。

今秋のハイライトは何と云ってもWフィルとベルリン・フィル。Wフィルは相当前にプログラム内容を聞かされて、「どっちがいい?」とプログラム選択もさせて頂きました。選んだのはチャイコフスキーの交響曲5番の入ったプログラム。交響曲6番の「悲愴」の方が一般的にポピュラーだが、私は断然5番の方がお気に入り。大好きな曲の一つです。Wフィルの上に大好きな曲とあって本当にとっても楽しみにしていました。

コンサートの前半はロッシーニとストラヴィンスキーの「妖精の口づけ」というバレエのための交響組曲。まずはやはり音の美しさに感激。とにかく調弦にとてつもない時間を掛けて仕上げた音は異常な程に純粋。あんなに大人数で弾いているのに、その透明感には驚いてしまいます。曲の演奏中も神経質な程に弦もパーカッションも音程調整をしきりにしていたのが印象的でした。本当に聴いているこちらも身体が浄化されていくようでした。

しかし、ストラヴィンスキーになった時にちょっと嫌な予感が。あまりに音が澄み切り過ぎているのと、R.Mの指揮もテンポが遅く、重いためにストラヴィンスキーに必要不可欠な火花が散るような激しさが全く感じられなかった。お上品な思慮深いストラヴィンスキーになってしまって、全然曲の良さが伝わって来ませんでした。ここで休憩でしたが、チャイコフスキーがどうなるのかちょっと不安に。

そして、その嫌な予感が当たってしまいました。指揮者は重厚さを追い求めていたように思うが、Wフィルの音は軽やかで、テンポと音質がどうにも一致していなかった。そして、何と云ってもロシアの壮大さ、スケールの大きさ、そしてそういう大国から感じられる底力が全然伝わって来なかった。選曲がどうにもオケとは一致しない残念なコンサートだったように思いました。

超一流のオーケストラといえども、こういう事があるかと思いきや、圧倒的に感激したのはベルリン・フィル。曲もブラームス、交響曲1番、2番とプログラムとオケとの組み合わせも文句なし(笑)。ドイツの凄さを見せつけられました。

Wフィルの音程の一致の凄さが耳に残っていただけに、ベルリン・フィルの調弦が意外と雑に感じられました。オーボエの出していた音程調整のための音もヴィブラートが掛かっていると思うくらいに揺れていたし(笑)。(実際に隣に座っていたフルートのE.パユが少しそれをからかっていたように見えたけど...笑)。しかし、圧倒されたのは、とにかく全体のアンサンブルとしてのそれぞれのパートの位置感のわきまえ方と、情熱の一致感から来る一体感。特に木管と金管がずば抜けていたが、ソロの時に吹く時の音の飛ばし方とオケの中に溶け込まなくてはいけない時の音の使い分けが凄くて本当にびっくりした。音質はもちろん、音量もpppppからfffffまで10段階以上ありそうな感じでした。フルートもオーボエも良かったが、何と云ってもホルンが素晴らしかった。もともとホルンは大好きな楽器だが、ラデク・バボラークのホルンにはただただ驚くばかり。今までに聴いた事のないホルンの音と音楽で、コンサートが進むにつれて、ホルンがソロで弾いてくれないかとホルンばかりに気がいってしまっていた。

面白いなーと思うのが、20年程前に初めてベルリン・フィルをロンドンで聴いた時に、弦の凄さには感激しながらも、管が皆あまりにもボロボロで「これが天下のベルリン・フィルなの?」と結構がっかりしたのを覚えています。、あの時も確かブラームスの交響曲2曲だったが、管があまりにお粗末だったためにコンサートとしての印象はあまり良くなかった。それが、今では弦の魅力が全くかすれるくらいに管が素晴らしくなっているのだから、やはりオーケストラも時代時代によって変化があるんですね。

重厚でありながら、情熱的なブラームスが聴けて本当に幸せなひとときでした。演奏が終わって、隣に座っていらした、招待して下さった方の顔を見たら、空を見たまま「参りました...。」の一言だけ。本当にこの一言に全てが凝縮されたコンサートでした。

120%

昨日のブログで書いた大活躍だったE君。終わった後に色々と試合の話をしてくれたが、「今日は86%くらいだった。もっと頑張れた。」と自己評価をしていた。チームは優勝、そして最優秀選手賞までもを取りながら、喜んでいるだけでなく、冷静に自己分析をしていて感心してしまった。スポーツでも音楽でもそうだが、周りにとらわれず、自分の中での目標というのはいつでも持たなくてはと思う。

この「86%」という微妙な数字が何を意味しているのか気になったが、あまり突っ込んで聞く雰囲気でもなかったのでそのままにしておいた(笑)。自分もよく、その日の演奏評価をするが、意外ときっちりした数字を出す事が多い(笑)。

この%だが、私がまだ小学生だった頃だったと思うが、音楽家だった母から「コンサートでの演奏は普段の演奏よりも20%はマイナスされる事を覚悟しなくてはいけない。100%を出そうと思ったら普段から120%を目指さないといけない」といわれ、今でもそれは深く心に刻まれています。特に子供の時というのは場慣れもしていないし、観客の引き込み方も分からないし、柔軟性も全くないので、これは本当に良いアドバイスだったように思う。
 
今では、本当に調子が良ければ逆に普段では出せない150%〜200%の秘めた力さえも舞台上で出せる事を学んで来たが、やはり普段から120%を目指すのは本当に重要な事と思っています。

 よくアンサンブルのリハーサルでうまくいかないと「本番でなんとかなるよ」と云う人がいるが、本当にがっかりしてしまいます。練習でこれ以上いい物を作れない所まで持って行って、本番では緊張感や聴いて下さっている方とのコミュニケーションでそれをさらに次の段階まで引き上げるのが理想です。今は同じような思いの音楽家としか一緒に演奏しないのでがっかりする事もないのだが、人と一緒といえども、一緒に120%を目指せる同士がいる事は本当に感謝な事と思っています。

MVP

Basketball%20Game_resize.jpg今日は生徒のE君のバスケの試合を観に、逗子アリーナまで。小学生としては最後の大きなリーグ戦大会の最終日という事で、応援に行く事に。

子供を観ていて凄いと思うのがやはり本当に全力を出し切っているという事。とにかく走るのも投げるのも、全力投球。見ていて気持ちがいい。そして全力投球だからこそ進歩も凄い。E君、観る度に上手くなっていて技も色々としてくれていました(笑)。観ていて本当に楽しかった!

%E8%A1%A8%E5%BD%B0%E5%BC%8F_resize.jpgそして、結果は見事に優勝!最後の大会を優勝で飾れた瞬間をE君の家族と一緒に過ごせて本当に幸せでした。

試合が終わり、表彰式が1時間後という事でE君にお祝いも云えたので、いつもだったらここで帰る所だが、今回は残る事に。今までのE君を見たり、聞いたりして来ただけに、今日はその最後を飾る表彰式まで見たかったし、何かそこの場所にその時にいるべきという思いが働いていた。

そして、表彰式。優勝したE君達のチームはメダルや賞状をもらい、3位までのチームも表彰されると、今度は最優秀選手賞ーMVPが読み上げられる事に。これはこの場で名前が読み上げられまで、誰が取ったか分からないので、会場がしーんと静まり返る中、読み上げられた名前が

E君だった!

E%20%E3%81%8A%E7%A5%9D%E3%81%84%EF%BC%92_resize.jpgもう本当に大大大感激!!!!!出来過ぎのような最終結末だったが、意外な事に驚きはなく、「本当に良かった!」という静かな感動に浸っていました。本人もとっても感激していたようで、とっても嬉しそうだった。こういう時の子供の純粋な喜びの笑顔は何ともいえない。

こんなに貴重な瞬間を共に過ごせた事に本当に感謝。少し早い、神様からの素敵なクリスマスプレゼントを頂いた気分になった一日でした。

←なんていい笑顔なんでしょう!

宇宙の鼓動

先日、トッパンホールでのKさんのリサイタルへ。オリヴィエ・メシアン生誕100周年記念コンサートで「幼子イエズスに注ぐ20のまなざし」の第2回目のコンサート。この曲は全20曲からなり、第1回目に最初の10曲、そして、今回は後半の残り10曲。難曲の上、超大曲なのでこのプログラムに挑むだけでも、凄いのだが、それだけにとどまらず、本当に音楽の核心にせまった素晴らしい演奏でした。

十曲のうち、一曲以外は初めて聴くものばかり。それぞれの曲には副題が付いていて、この時期にぴったりの「ノエル(降誕祭)」、「予言者、羊飼いと東方の三博士のまなざし」などの曲が聴けるとあってとても楽しみにしていた。解説にも「ノエル」では鐘の音が鳴り響くと書いてあり、つい先日友人が貸して下さったノートルダム寺院のクリスマスCDで聴いた静かな純粋な鐘の音を想像してしまったが、実際は全然違っていた(笑)。地が揺れ動くかごとくの不協和音の嵐だった。しかし、考えてみたらクリスチャンにとっては、神様がこの地上に幼子イエズス・キリストとして降り立って来る事(降誕)は天をも揺るがす出来事なのだから、すぐに自分の先入観をかき消す事が出来ました。

唯一、知っていた曲が第15曲の「幼子イエズスの口づけ」。これは和音が静かに進行しながら奏でられ、20曲の中でも一番旋律的で耳に優しい気がします。
 
大学の時の教授の薦めでメシアンは他にも小曲を何曲か弾いているが、この曲は大学時代に校内のコンクールで弾くために勉強した曲。和音が好きなので、この曲も最初から好きだったが、やはり現代曲なのでとにかく譜読みに苦労しました。夏休み中に相当頑張ったのを覚えています。大変な曲なので、当時、生徒同士の弾き合いのクラスで弾くと、暗譜しているというだけで褒められていた。その時は複雑な思いで聞いていたが、今回この曲を聞いて「よく頑張って暗譜したな〜。」なんて思ってしまいました(笑)。コンクールでは結局三位かなんかに入賞出来たので、いい思いのある曲だが、一から見直すのが大変なのでなかなかコンサート・プログラムに入れられずにいます(笑)。

それにしても、今回のコンサートを聴き終わって思ったのが、音楽を聴いて来たというよりも、「音」を聴いて来たような感覚だった事。人間的な音楽というよりも、宇宙の脈や鼓動みたいなものをメシアンは体現しているような気がします。そしてクリスチャンであるメシアンにとってはその広大なる宇宙も神の意思によって司られているのだという、その信仰の大きさを目の当たりにしたように感じました。

希望を持って

Beautiful%20sky_resize.jpg今日は国連が採択した「世界人権宣言」発布の60周年の記念日らしい。そして、(この日に合わせているのか)ノーベル賞授与式も催される日とあって、テレビで人権擁護に貢献した受賞者達の番組を色々とやっていた。

日本のテレビでマザー・テレサを取り上げていたが、やはり言葉一つ一つに重みがあって心打たれます。彼女が注目を集め、彼女のしている事をもっと効率よく組織立てれば、もっと多くの人を助ける事ができるのでは、と批判された時に彼女は「自分は一対一でしか向き合う事しか信じていない」という事を仰っていました。これは自分の周りでも日々痛感していることです。それぞれに人、一人一人が違うように、一人一人が必要とする言葉や愛情は違うように思う。本当に私たちは今、目の前にいる人、一人一人と向き合っているのだろうか?

そして、イギリスのBBCでは世界のあらゆる紛争を和平へと導いた仲介役の Martti Ahtisaari(マルッティ・アハティサーリ)氏のインタビューをしていた。この「Hard Talk(ハード・トーク」という30分番組はゲストの人を尋問に掛けるようなインタビュー番組で相当辛辣なやり取りがなされる。ノーベル賞受賞者といえども、問いつめるような質問が飛び交い、内容も難しいので、クリマスカード書きをしながら付けていたテレビだったが、手がすっかり止まってしまいました(笑)。コソボの紛争内容に関しての話はなかなか追うのが大変だったが、解決へと導く彼のヴィジョンは本当に明確で意外な事にとっても分かり易い。云っている事が本当に当たり前のような事ばかりで、至ってシンプルな所が凄い。しかし、やはりマザー・テレサと共通すると感じたのは、とにかく和平交渉に関わる人達と一人一人会って話をとにかく良く聞くという事を云っていた。そして、二人の顔や言葉を聞いて思うのが、二人とも笑顔が明るく、希望を持っているという事。平和や愛を信じて生きれば、本当に地球の未来は明るいはずです。

ウキウキ

presents_resize.jpgクリスマス・カード書きも大詰めに入って来ているが、プレゼントもクリスマス前までに着くためにはそろそろ期限が押し迫っている。
 
そんな海外へ送るプレゼントを包んでいる最中にメールが。3月に友人宅でサロンコンサートをする事になり、昨晩遅くに最終プログラムを提出したのだが、それに対しての返事でした。イギリスでのフル・リサイタルから曲を抜粋した一時間程のプログラムだが、メールから、このプログラムに対してのとっても楽しみな様子が伝わって来ました。「ウキウキ」という言葉まで入れて下さっていて、私としてもとっても嬉しい。%E5%B0%8F%E5%8C%85_resize.jpgやはり自分のピアノを楽しみにして下さる人がいると思えるのが一番の励みになります。
 クリスマスのプレゼントを用意するのはとっても楽しいが、さらにこのメールを読んで私自身ウキウキしながらせっせと小包を作り終えました(笑)。

             
                   最終的な小包→
かわいいシロクマの小包用テープは数年前に生徒さんから頂いたアメリカのお土産。いつもこの時期にしか登場しないが、使うのがいつもとっても楽しみ(笑)。大切に大切に使っています。

アドバイス

昨日のブログで書いた「Do They Know it's Christmas?」のドキュメンタリーで色々と感動した事があったが、一つ驚いたのがレコーディング・スタジオでそれぞれの歌手がコーチングを受けていた事。音楽プロデューサーだったのか分からなかったが、言葉の発音の仕方や音程の持って行き方等を事細かに指導していた。また驚いた事に当時のスター達が素直にそのアドバイスに従って練習しては「これでいい?」と訊いていた。あれだけ売れに売れているトップスター達なのだから、エゴも凄いのだろうという偏見を持っていた事を大反省(笑)。大物はやはり懐が深い。

これを観て思い出したのが、十年以上も前に観たにソプラノ歌手キャスリーン・バトルのレコーディング風景をドキュメンタリーにした番組。オーケストラー、そしてトランペット奏者のウイントン・マルサリスを従えてのヘンデル作曲の「輝けるセラフィムよ」。歌い終わった後にレコーディングを聞き直す場面が印象深い。「素晴らしい!」と私も思いながら聴いていたし、バトル女史自身、プロデューサーも指揮者も満足そうだったのに一人バトル女史の歌のコーチと思われる人だけが渋い顔。「もっと輝きを表現出来るはず」と的確にアドバイスをし出した。そして、次のテイクの時にそのアドバイスに従って歌うと本当に彼女にしか表現出来ないような格段に良い「輝きに満ちた」ものになっていた。自分の中にある未知なる才能はなかなか自分では引き出せないのでは?と考えさせられました。信頼出来る人のアドバイスというのは本当に貴重だし、有難いものです。

言葉の重さ

BS%20Christmas%20Concert_resize.jpg先日、ピアノの生徒達の多くが通っている学校のクリスマス・コンサートに行って来ました。相当大きなホールが満席でしたが、あらゆる国の人がいっぱいで日本にいるとは到底思えませんでした(笑)。音楽はポピュラー曲もあれば、クリスマスの聖歌やジャズもあったりと多彩で、そして朗読等もあって本当に楽しかった。こういう所でセンスの良さを痛感します。


その中に20年以上前に流行って今ではクリスマスの定番曲となっている「Do They Know Its Christmas?」という大好きな曲も入っていました。イギリスでボブ・ゲルドフが当時の超有名アーティスト20名程を集めて作った曲で、アフリカの干ばつによる大ききんの悲惨な状態を世界に知らしめたあの曲です。

ノルマ

Christmas%20Cards_resize.jpgこの時期はとにかくコンサートに行ったり、出掛けたりする事が多く、色々とブログも書きたい事はあるのだが、クリスマスカード書きが始まってしまい、なかなかブログを書けないでいる。書きたい事はいっぱいあるのだが...。

クリスマスカードは毎年12月1日から書くようにしている。一日のノルマが5通。大した数のように思われないが、これが1日出来ないと、10通、2日出来ないとあっという間に15通になってしまうので相当シビアです(笑)。このノルマをこなしても、15日程掛かる...。夜遅く帰って来る事も多いので、いつもブログを書いていた時間をこのカード書きに当てている状態です。

しょっ中連絡を取合っている友人は一言二言だけだが、一年振りに近況を知らせる人も結構多いので、一通が結構長くなってしまいます。数年前に12月の初めにアメリカに旅行に出掛けてしまった時にはクリスマスカード一式持って行って旅先で書いていましたが、ニューヨークの友人宅で夜黙々と書いていたら、びっしり書かれたカードを見て「小説を書いてるの?」とからかわれました(笑)。ピアノの練習よりも手が疲れます(笑)。

命をかけて

今日は朝8:00からの教会の御ミサに。街もすっかりクリスマスのイルミネーションに彩られていますが、クリスチャンにとってはキリストのご降誕=クリスマスをこれから4週間楽しみに心の準備が始まります。

今日は神父様のお説教の中で特に心に響いた言葉がありました。

『命をかけて「いのち」を生きる』

どこかの門に掲げてあった言葉だそうだが、本当にそうでありたいし、そうでなければ、と思う。音楽だけでなく、人との繋がり、思考も感じ方も、本当に恐れずに自分の全てをかける事が出来たら、本当に私たちは生きている価値があるのではないか、と思えました。

先日観たウガンダ内戦の子供達の映画を観てショックを受けて、意識は変わりながらも、実際的には同じような生活を送っている事を疑問視している自分にとってはとても有難い言葉でした。一瞬一瞬に全てをかけるのは大変な事だが、せめてそれを目指す心は持ちたいと思う。

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