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July 2009

チラシ

今日はチラシの最終校正をするために渋谷まで。

先週から、最後の微調整に入っていたのだが、どうしても解決しない事があり、直接お会いした方が良いと思いました。

そして、案の条、ここ数日間メールでのやり取りをしても、ずっと気になっていた事がものの10分で解決してしまいました。足を運ぶ事がいかに大切で逆に早いかを実感。

音楽に対する姿勢と同じようにチラシ作成にも向かってしまうので、本当にデザイナーさんが大変だったと思う。コンサートの主催者が全てを管理している場合は私も完全にお任せするのだが、今回は自主企画の上、チラシに関してはデザイナーさんとのやり取りは全て自分だったので、とことんやってしまいました。しかし、これからの数ヶ月間、このチラシを嫌という程見る事になるので、どうしても100%満足のいくものにしたかった。

という訳で、自分の様々なわがままにも最後まで応えて下さったWさんに感謝です。120%以上のものが出来てとっても嬉しい。

余談になるが、先日観に行った舞踏にポルトガル人とドイツ人の男の人二人が観に来ていました。あまり知られていない舞踏団の上に大磯のとてつもない山奥に来ていたのは、きっと知り合いが踊っていたからだろうと思っていたのだが...。帰りの電車が一緒になったので、話を聞いてみたら出張で日本に数日間だけ来ていて、「舞踏」というのを観てみたかったらしい。舞踏は初めてでどれが良いか分からなかったけど、この「とりふね舞踏舎」はチラシが一番良かったから選んだ、と云っていた。自分もチラシはコンサートにとってはとても重要な位置を占めていると思っているが、それが実際に裏付けされて嬉しかったです。最後まであきらめずにこだわるのも何か意味はあるのだと...(笑)。

意識/無意識 2 (ゴールドベルク)

最近自分の中で、この「意識/無意識」について考えさせられている。先日の舞踏を観ても、人によっての無意識のレベルの違いを目の当たりにしたのだが、自分一人の中でも無意識は色々なレベルで存在しているのでは、と考えている。

大きなコンサートの前に、(自分ではそんなに自覚していなくても)やはり緊張状態にあるために起こるのだと思うが、寝ている時に、脳が睡眠と覚醒の間にいる時がある。うまく説明出来ないのだが、身体は寝ている実感があるし、脳もくっきりと目覚めている訳ではないが感覚的に「起きている」感じがするのである。エジソンがよく眠りに入る瞬間に閃いた、と読んだ事があるが、この状態なのかな、とも思っている。

そして、最近興味深い事があって、これも様々な意識/無意識がある事を実感した一つ。

秋のリサイタルの本格的な準備に入る前にどうしてもバッハの「ゴールドベルク変奏曲」を手中にしたかった。なので、ここ数週間はこのバッハと格闘している。30変奏もあって、50ページ近い大曲なだけでなく、難曲なので今まで何度も挑戦しては途中でギブアップしていたが、ようやく全ての「譜読み」は出来るようになりました(笑)。「譜読み」というのは演奏とはほど遠いので自慢出来る事では全然ないのだが、とりあえず曲の全貌が見える最初のステップは踏み出せたという事で自分にとってはアチーブメントです(笑)。

やっと全曲を知る事によってとても面白い発見が。今回は第1変奏曲から順番に練習していたのだが、弾いている感覚というのは第29変奏まで同じような感じでした。バッハは大好きだし、弾いていて和声の変化等、本当に美しいと思うのだが、あまりに「完璧」過ぎて無機質な感じがしないでもない。それが、第30変奏でがらっと変わる。弾いている時の感覚が他の29変奏とは全く違う。何だかやっと心の休まる「人間味」のある音楽となっているのです。

この事を、リサイタルでお世話になっているOさんとのメールでのやり取りで書いたら、やはり聴いている人もそのような感覚になると聞いて感激。実際にそれまで、規則に従って発展していた変奏がこの最後の最後で例外的に当時流行していた歌遊び「クオドリベット」の変奏曲となっている。それまでは人間の手には及ばない宇宙の法則に従っていたものが急に通俗的になるような気がします。バッハは人間の内に存在する様々な意識/無意識を自由自在に駆使していたのだと、つくづく感動。

普段の生活の中では体感出来ない色々な意識のレベルを音楽を通して実感出来るというのは本当に素晴らしい。それが、弾いている方も聴いている方も実感出来るのだから、それを可能にしている作曲家に本当に感謝です。

意識/無意識 Ⅰ (とりふね舞踏舎)

%E3%81%A8%E3%82%8A%E3%81%B5%E3%81%AD%E8%88%9E%E8%B8%8F%E8%88%8E_resize.jpg土曜日に知り合いの方が踊っている「とりふね舞踏舎」の公演を観に大磯まで。

舞踏というのはいつも思うのだが、これといったストーリーがあるわけではなく、なんとなく目の前に広がっている世界をなるべく感覚のみで受け止めるようなもののような気がする。何が起こっているのか分からないと、どうしても頭で色々考えて理解しようとしてしまうのが、そうするとどんどん主旨から離れていってしまう。意外と自分の感受性が試される場だと思っている。

今回は「とりふね舞踏舎」の稽古場での公演。大磯から10分程の山の中だったが、道の途中途中に、チラシが貼ってあると共に下に手書きで「あっち→」という指示のある道しるべが。どんどんと山奥に入っていくので、この不思議なチラシと手書きの「あっち」に導かれて妖怪の里にでも引き込まれて行くようでした(笑)。

会場は外に大きな四角いテントが設置されたようなもので山の斜面を上手に使っていた。地面は前日に降った大雨でまだ水たまりがあちこちにあったり、蚊取り線香の煙がもうもうとしていたりで、相当ワイルドな雰囲気(笑)。公演が始まる7時はまだ陽が沈んでいなかったので、蝉やヒグラシ、それからカラスの鳴き声などが猛烈な勢いで聞こえていたが、暗くなってしばらくすると全くの無音になって自然の時間の流れが直に実感出来る素晴らしい場所でした。

舞踏の感想を書くのは非常に難しい(笑)。やはり言葉にしてしまうと何だかこじつけのような気もするし、全然見当違いになってきそうな気も。

しかし、白塗りの舞踏家が数人舞台上にいる時に思ったのはそれぞれ踊っていらっしゃる方の意識の深さの違い。完全に違う世界に行ってしまっている方とまだまだ色々と頭で考えたり辿り着くべき世界よりも、この世俗にまだ踏みとどまっているような感じの方が同じ舞台で一緒に踊っていると、その違いが一目瞭然であった。

[今回のブログは長いので、続きはまた明日...。]

特等席

%E6%9C%9B%E3%81%95%E3%82%93_resize.jpg3月にサロン・コンサートで共演したNさんと一緒にディナーに。
自分がいつも行く所は大体決まってしまうので、今回はNさんが薦めて下さった葉山にある「Ottimo」に行く事に。初めて行く所なので、とっても楽しみにしていました。

いつも通る道ながら、全然気付かなかったのだが、少しだけ奥まっているために看板さえも目に付いていなかった。車も停められてとても便利。

しかし、何といっても驚いたのが、レストランを二階に上がって目に飛び込んで来た絶景。まだ日が沈んでいなかったので目の前に広がる一面の海に大感激。近くに住んでいるのに、相当はしゃいでしまった(笑)。09-07-15_19-10_resize.jpg実は意外と湘南近辺で目の前に海だけが広がっている所は珍しい。道路を一本隔てて建っているお店が多かったり、ヨットハーバーや埋め立て地があったり...。

本当に目の前に広がる海が最高の御馳走。富士山も少しだけ見えました。しかし、絶景を楽しめたのは30分程。陽が沈むと目前は真っ暗。タイミングが良かったんですね(笑)。

Nさんとゆっくり話せたのはコンサート以来。お互いのレコーディングの話やコンサート企画などの情報交換など、楽しいながらとても有意義な時間でした。

美しい自然を御馳走に、葉山の夜を満喫しました。

作曲家との相性

先日オール・ロシアものの室内楽のコンサートを聴きに。

前半はそれぞれ、プロコフィエフのヴァイオリン、チェロ・ソナタ。後半がショスタコービッチのトリオ2番。
ロシアものは大好きなのでとっても楽しみにしていたが...。

演奏家と作曲家の相性が合う、合わないがある事をつくづく実感。

ピアニストのNさんは去年の秋にシューベルトのトリオを聴いて、そのあまりのアンサンブルの素晴らしさに大感激したのだが、今回は彼の良さが全部裏目に出てしまったような気がしました。まず、気になってしまったのが音の温かさ。人間味がありすぎた(笑)。ロシアもの、特に社会主義ソビエトを背負っている作曲家は冷たい程までの「厳しさ」が鍵のような気がするのだが...。しかし、そうかと云って音楽が「冷めている」わけではなく、音楽を通してしか表現出来なかった彼らの怒りや悲しみはロマン派とは比べ物にならない程のとてつもない情熱として音楽の根底に潜んでいる。音と構成は鋼鉄のような強さを持っていながら、押さえ切れない溢れんばかりの負のエネルギーがプロコフィエフの魅力だと思っているのだが、それが残念ながら感じられず、相当がっかりしてしまった...。チェロはとても情熱的には弾いていたが、ピアニストのNさんからは情熱も感じられなかった...。

後半のショスタコービッチが心配だったが、予想をよくぞ裏切ってくれた(笑)。

チェロに引っ張られて、本当に素晴らしかった。胸をえぐるような深い悲しみと怒りが、伝わって来る熱演で、音楽の素晴らしさを体感出来ました。この一曲で無性にロシアものが弾きたくなりました(笑)。

コンサートというのは本当に不思議。どんなに好きな演奏家でも、その日の調子や共演者との相性、プログラムとの相性等、さまざまな要素でこちらの観客が感動するかしないかが掛かって来る。それが、実際にコンサート会場で聴くまで分からない訳だから、本当にこれこそがコンサートの醍醐味。

今回は前半で怒りに近いものを感じる程に落胆していたが、後半で大感激。結局は心晴れやかに帰って来ました(笑)。

ついに

David%20%26Eamon%202_resize.jpgこの日が来てしまいました。
C家の半分、DとE君がニューヨークへと出発。前日から、何かあるたびに悲しくなるので、なるべく思い出さないように、思いださないようにしていた。

そして、ついに今朝。お見送りするために、大船駅のホームで待ち合わせ。
とても早く着いてしまったのだが、色々と思い出したりすると、また泣けて来てしまうのでなるべく違う事を考えるようにしていた。お見送りも大変(笑)。

しかし、向こうから歩いて来る彼らの顔を見た途端に涙が出て来てしまった。おまけに連鎖反応でみんな泣けて来てしまったから大変。これから電車が出るまでの20分、どうしょう、と思っていた所にE君のお友達が数人到着。さすがに、子供は集まるとじゃれあったり、ふざけ合ったりするので、なんとなく楽しいムードに。

David%20%26%20Eamon_resize.jpg最後はしっかりと笑顔を見てのお別れ。

先日、お見送りをしたいと申し出た時に「大変な事になりそう...。」と云われ、「もちろん大泣きするとは思うけど...。」と私が云ったら、「では、みんなで一生懸命泣きましょう!」という返事が返って来た。

そうなったら、そうなったでしょうがないと思ったのだが、今日は大勢いらしたお陰で賑やかなお別れとなりました。晴れやかなDとE君の笑顔。次に見れるのはいつだろうか...。

8月末にはC家のもう半分の二人が出発。致命傷ではなく、打撃が段階的なのがまだ救われる...(涙)。


リサイタルのチラシ

先週、チラシのデザインをお願いするために、渋谷まで。

ご紹介でのデザイナーさんは通常、専らメールだけでのやり取りらしいが、どうしてもお会いして、色々とイメージをお伝えしたかったのと、やはりこれからお仕事をお願いするのであれば、メールでのやり取りになったとしても、どのような方なのかは知っておきたかった。

今までに「素敵だな〜」と思ったり、目を引いたりしたチラシをわんさか持って会いに行きましたが、お会いしてみると「固定観念にとらわれずにお任せします!」と云えるくらいにセンスがあって頼りになりそうなデザイナーさんでした。

そうは云っても、やはり出来上がるまではドキドキ...(笑)。

そして今日、デザイン案がメールで二つ届きました!どちらもと〜っても素敵で嬉しいと共に一安心(笑)。それぞれの道のプロというのはやはり素晴らしい。自分のリサイタルながら、自分のイメージ以上の物が出て来ると本当に感激します。

このウェブサイトもご紹介でのデザイナー、Sさんにお願いしましたが、やはり一番最初に6案程作って下さいました。どれも自分では全然思いつかないような素敵なものばかり。絞りに絞り込んで最後に2案残りましたが、この2案がどっちも捨てがたく、最後の最後まで迷っていました。なので、同時進行で全く違うイメージでのホームページ作成が進んでいました。それ程までに惚れ込んでいた2案でした。

今回もやはりプロの力を借りる事で、とても素敵なチラシになりそう。
「このチラシに見合う良い音楽を作れるように頑張らなくては!」とやる気が出て来ます(笑)!

虚栄心との戦い

%E5%86%99%E7%9C%9F%E7%B7%A8%E9%9B%86_resize.jpg月曜日の打ち合わせに間に合うように、先週ホールで写真撮影をした際の写真の編集をしに行きました。
Oさんが撮って下さった写真のデータは全てその場で頂いていたので、そこから20枚程を選んで、編集作業に。

切り抜き作業や露出、色調整はもちろんだが、最近のコンピューターでの修正作業の進化には驚いた。編集作業は、バックに映ってしまった舞台の溝や線を消すためにお願いしていたのだが、色々な事が出来る事が発覚。まず「美肌効果」という設定がある事自体が驚き(笑)。肌のざらざら感をなくすものらしい。それにしても、これは虚栄心との戦いの作業になってしまいました。どんどんと修正したくなる部分が多くなって来るので、自らブレーキをかけないと、全然実物とは違うものが出て来てしまいます。危険、危険...!

程々にして(笑)いくつか、チラシのための案として作り上げました。

全体像

昨日は秋のリサイタルのための2回目の打ち合わせ。

Kさん&Kさんに加え、前回のリサイタルでもご協力下さったOさんとHさんも加わって、5人での打ち合わせだったが、終止和やかで温かな雰囲気の中で話がどんどんと進んで行きました。様々な事が形となりつつあるので、全体像がだんだんと見えて来ました。

それにしても、こんなにも良い雰囲気の中でコンサートの準備ができるという事は本当に幸せだと思っています。この温かなサポートにも応えられるように、良い音楽を作れるよう、精進しなくては!

見納め

Eamon%20Basketball_resize.jpgいよいよブログにたびたび登場のC家のニューヨークへの出発日が迫って来ている。なので、お会いする時は本当に噛み締めるように一瞬一瞬を心に刻むようにしています。

土曜日にC家の友人数家族と一緒のフェアウェル・ディナーに誘って下さいました。場所は横浜にあるカントリー(スポーツ)クラブ。ここには何回か今までも招待して下さっていて、一緒にテニスをしたり、プールで泳いだり、バスケをしたり。(今のE君は迫力があり過ぎて、遊びでも一緒にバスケする事は出来ないが...。)日本とは思えない雰囲気でいつも束の間の現実からの逃避行でした(笑)。

今回もメインは夜のお食事だったが、もう一つの目的はE君のバスケのトレーニングを観る事だった。コーチがついての3時間のトレーニング。この日は夕方まで生徒のレッスンがあったので、観れたのは最後の45分程だったが、このトレーニング内容に大感激。とにかくコーチが素晴らしかった。子供はE君含め3人だったが、一瞬たりとも気を抜く暇を与えない相当にハードなトレーニング内容。中途半端な動きや一瞬の油断も見逃さず、すぐに修正させるコーチの集中力の凄さに感動しました。水分補給のための水を取りに行く時でさえ「だらだらしない!」と注意していた(笑)。とにかく自信を持たせる賞賛と厳しさが絶妙のバランス。基本的に私が生徒達に云っている事と同じような事を云っているのだが、言い方が違っていたり、云うタイミングが違っていたりで、相当参考になりました(笑)。

Statue%20of%20Liberty_resize.jpgこの日のディナーも楽しかったが、最後の最後にE君が一生懸命にバスケに向かっている姿が観れて本当に良かった。これからもきっと観る機会はあると思うが、この歳のE君、特に今夢と希望に燃えているE君を観れるのは今しかないので、本当に貴重な時間だったと思っています。


←「自由の女神」でお別れ(笑)。
真夜中近かったが、それでも名残惜しかった...。

凄い才能

凄い才能といえば、先日アメリカのヴァン・クライバーン・コンクールで優勝した辻井伸行さん。遅ればせながらその凄さに感動しました。

先日、楽譜を買いに銀座のヤマハに行ったら、辻井さんのDVDの宣伝として、そのDVDを店頭で流していたが、時間も忘れて見入ってしまいました。今まで、テレビやCD屋さんでも映像を観ていたが、いつも演奏自体はほんの少ししか映していなかったので、彼の素晴らしさがそこまで分からなかった。しかし、改めてじっくりと、見る/聴くと本当に凄い。ここ数年なかった感動をしました。

何が一番凄いと思ったかというと、とにかく肉体的な壁を全く感じない。一般的にテクニックの限界や身体や精神的な癖というものが演奏に出て来てしまって、本来の純粋な音楽に良いにしても悪いにしてもゆがみみたいなものが出て来るのだが、辻井さんの場合はそれが全くないように感じました。完全に音楽だけが存在している世界が完成されている凄さ。作曲家が楽譜に書き落とす前の作曲家の頭/心の中の音楽を聴いているよう。完全に自由である音楽が羨ましい。おまけに彼自身から溢れ出ている情熱と喜びが音楽を通してこちらにまで伝わって来て、聴いていて何とも気持ちがいい。

日本人である事は誇らしい事かもしれないが、あそこまでのレベルに行ったらそんな事はどうでも良い事のように思う。人間として、あそこまで昇華出来る事が本当に素晴らしい!

豊かな音楽環境

BS%20Concert_resize.jpg今日はBスクールの年度終わりのコンサートを聴き/見に渋谷まで。ピアノの生徒6人が行っている学校なので、午後のレッスンの前に行ってきました。

Bスクールは年に2回、大きなホールでコンサートをしていて音楽が本当に学校内で盛んなのが伝わって来ます。平日の昼間というのに、お父さんも大勢来ていて、さすがだな〜と感心してしまう。

国際色豊かで、最初に素晴らしい和太鼓で始まり、合唱、合奏だけでなくアイリッシュダンスがあったり、ジャズがあったりと本当に多彩。曲もビートルズやミュージカルのママミーヤ、クラシックの弦楽合奏があったり、以前ブログにも書いた、イギリス近代作曲家のラターの曲があったり。合唱曲の歌詞を聞いていると、「世界に必要なのは愛」、とか「世界に手を広げて助け合おう」というメッセージのものが多くて、子供達は意識していないにしても、良い曲だな〜と感心するものばかり。一曲、生徒の一人が作曲したという曲も合唱で歌っていたが、失恋の歌で、相当心が痛んだ(涙)。本当に音楽がみんなにとって授業やお稽古としてではなく、楽しむもの、自己表現できるものとしている事に感動しました。こんなに豊かな音楽環境を作り上げているBスクールが素晴らしい。(おまけにこのコンサートに出るそれぞれのグループは練習が授業のカリキュラムに組まれている訳ではなく、昼休み時間や放課後に生徒の自主出席で練習しているらしい!)

最後に15〜16歳の男の子が合唱をバックにソロで歌ったのだが、抜群に上手かった。彼が歌い出した途端に、ホールの雰囲気も一変。小さい子達も大人も一瞬にしてシーンとなり、彼の声に聴き入っていた。私も思わず引き込まれてしまったが、とにかく上手いだけでなく、魂が込もっていて直に心に届く感じでした。彼もお客さんが聴き入っているのを感じ取っている様子で、さらに嬉しそうに歌っていた。大物だ〜!思わぬ所で凄い才能に出会えて、ラッキーな一日でした。

写真撮影

Photoshoot_resize.jpg今日はホールを借りて写真撮影。今まで使っていたプロモーション用の写真はもう既に7年近く前のものなので、最近は自分で見ても「誰、この人?」と思ってしまっていた(笑)。8月末にも写真を撮ってもらう事になっているのだが、秋のリサイタル用のチラシには間に合わないので、急遽お知り合いのHさんにお願いしました。

Hさんは何年か前に写真を本格的に撮り始めて、今では撮影旅行で世界中を旅したりしている。Hさんの写真は光の加減や角度が何ともセンスが良くていつも素敵だな〜と思っていた。生徒達のコンサートをホールでやった時にも撮影をお願いしたのだが、やはり光の使い方が素敵で、生徒達の家族からも「発表会の写真とは思えない!」ととっても評判が良かった。

H%26M%202_resize.jpg今日は19:00から撮影。
最初は私もHさんも何となく緊張していて、撮って頂いた写真を見せてもらうと表情もかなり堅くて怖い写真ばかり(笑)。しかし、とにかくどんどん撮りましょうという事で、時間が過ぎていくと共にお互いに緊張もほぐれて、空気も軽くなって来た。Hさんは4台のカメラを駆使して撮っていたが、面白い事にそのうちの一台のカメラの調子が途中から悪くなると、ホールの舞台担当のOさんが同じカメラを持っていらっしゃると云う事で、彼がご自分のカメラで撮り始めた(笑)。二人とも凄いなーと思ったのは、途中から凄く乗って来た様子で凄い勢いで撮り続けていた。あの最初の堅さはどこへやら(笑)。

DSC_8122_resize.jpgデジカメで撮って頂いた写真をその場で見せてもらっていたが、面白いのはそれぞれお二人が撮る時の私の表情の違い。Hさんは家族以上に親しくしている方なので、私も心を完全に許している表情に。一方Oさんが撮って下さる方は目がいつも何となくかしこまっていた(笑)。自分では全然意識して表情を変えているつもりはなかったので、つくづく「目は正直だな〜」と感心していた。しかし、写真としては両方共にイメージによってあてはまる良さがあったので、大満足。

今回は急いでいたせいもあって、あらゆる人にあらゆる無理を云って今日の写真撮影が実現したのだが、良い写真が出来そうでとっても嬉しい。今日、携わって下さった方々に本当に感謝。

                   笑い過ぎ!→

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