Thoughts

June 2010

中国旅行記:5月26日〜30日

%E9%AB%98%E9%80%9F%E8%8A%B1%EF%BC%91_resize.jpg中国に行くのは今回が初めて。
行く直前まであまり深く考えていなかったのだが、2〜3日前から急に色々と不安に。
共産主義国も初めてだし、日本のメディアの報道はあまり中国を良くないように取り上げているものが多いので、どれ位の生活レベルなのかも検討がつかなかった。
イギリスの友人が遥か遠くに感じる日本の事を思う時に「ビルとか建っているの?」と真面目に訊くので「うん。電気も通っているよ」と冗談まじりに返すが、失礼ながらそれと同じような感覚でした(笑)。

%E9%AB%98%E9%80%9F%E8%8A%B1%EF%BC%92_resize.jpg今回行ったのは中国の青島。成田からわずか3時間強。なんて楽な旅なんだろう(笑)。
この手軽さには感激。乗る前の気負いが何もない(笑)。

%E9%9D%92%E5%B3%B6%E3%80%80%E5%BB%BA%E7%AF%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%EF%BC%91_resize.jpg初めての中国。飛行場もとってもきれいだし、ホテルまでの大型のバスも日本と変わらず冷房まで入っている。以前にギリシャに旅行に行った時に荒野の中にポツンと作られた野外劇場を観に行くツアーに参加したが、40度以上の猛暑の中を冷房なしのバスに延々と数時間揺られた思い出があるので、「よっぽどヨーロッパより進んでいるわ!」と変に最初から感激してしまった。

車窓から見る景色はとにかくダイナミック。高速道路沿いにも木や花が植えられていたが、とにかくスケールが違う。木は所狭しと植えられているし、花も延々と咲き乱れていた。

%E5%BB%BA%E7%AF%89%E3%83%A9%E3%83%83%E3%82%B7%E3%83%A5%EF%BC%92_resize.jpgそして何よりも凄いのが建築ラッシュ。想像を絶する。同じような高層ビル(きっと日本で云えば団地になるのだと思うが)が5〜6棟ドンドンドンと同時に建築中。それも一カ所や2カ所ではなく10秒もバスで走れば、次の建築中ビル群を目にする勢い。
何だか覆いも足場もなく、コンクリートが剥き出しなので色々と首を傾げたくなるが、その同時進行のパワーは凄いのひと言。日本の高度成長期もこんなだったのかな〜と考えたり。

実は、同じアジアのせいかあまり異国に来た感じはしなかったが、バスの窓から見た景色は新鮮でこれからの4日間に心はうきうき。良い旅になりそうな予感がしました。

写真(上)高速道路脇の花と木。ひしめき合っている(笑)。
写真(上中)あまり日本では見掛けない岩肌が剥き出しの山。分かりづらいが道路の反対側もボックスに植え込んだ花が延々と。
写真(下中)超高層クレーン群。
写真(下)コンクリートの枠組みだけのビル達。怖い。。。

色々と...

%E7%B4%AB%E9%99%BD%E8%8A%B1%EF%BC%92_resize.jpg色々な理由でブログがすっかりストップしてしまった。

中国の旅行の事を書きたいと思いながらどんどん日ばかりが過ぎてしまいましたがそろそろ書きたいと思っています。

ブログも面白いもので、勢いがつくと毎日書くのも全然苦にならないが、一旦そのリズムが崩れるとなかなか書き出す気力がなくなってしまう。なので、今日は書き出す気合いを入れるために書いています(笑)。

鎌倉(というか日本ですが)はすっかり梅雨。紫陽花があちこちで咲いていてきれいです。

色々な段階

お陰さまで、「欧州への旅」のサロンコンサートも大盛況のうちに終わる事が出来ました。たくさんの方に来て頂けた事、そして色々な方のサポートのお陰で無事にコンサートが終了出来た事に感謝しております。

今回は以前から何回か一緒に演奏をしているオーボエのNさんとのコンサート。2ヶ月前から長時間のリハーサルを積み重ねて来て、本当に表面的なものではなく、今の自分たちに出来る限りの音楽追究をして向かえたコンサートでした。コンサートの企画の段階で色々とアイデアを出し合うのは楽しく、色々とイメージが膨らんで行きますし、新しい曲を見るのも楽しいものです。しかし、実際の音楽作りはある程度出来上がって来ると、その音楽内容的な難しさに直面して楽しいとだけ思えるものではなくなって来ます。ここが本当に勝負だと思っているのですが、この壁に当たった時にいかに良いものを作り出して行けるか、そこで妥協をせず先に進めるかが本当に大切だと思っています。
今回は最後の3週間がこの山だったように思います。そして、この3週間の間に実にオーボエとのアンサンブル、そして自分の弾き方も相当変わったような気がします。

曲も弾けて来て、アンサンブルとしての音も合って来ると音楽的な内容の浅ささを実感させられてしまいました。そんな折、オーボエのNさんも色々とご自分の音楽で大きな発見があったようで、私が中国から帰って来た後のリハーサルで音楽ががらっと変わっていました。「置いて行かないで〜」という思いでしたが、たまたまそのリハーサルをした夜に素晴らしいコンサートに行き、自分の中でも変化が起き始めました。それは、バイオリニストのHさんを中心とした室内楽のコンサートでしたが、とにかくこの日はHさんの(音楽と云うより)演奏に感激しました。実は私が小さい時に習っていた先生がHさんとよく一緒に演奏をしていらしたのだが、私がまだ中学生の頃にレッスンで「Hさんは無意味な音が一音もない。みほちゃんもそうしないといけない」と云われたのを急に思い出しました。まさに今回の演奏がそうでした。一音も思慮に欠けた音はないように思われました。本当に素晴らしい演奏でした。

早速帰って来た翌日にこれを意識して練習すると、いかに流れに任せて弾いていた音が多かったかに気付きました。流れがあるのは良いのだが、流れを作っている一音一音に意識がなくてはいけない事に気付きました。

そして、数日後、今度はソロの曲を友人に聴いてもらう事にしましたが、その時に友人も「バイオリンなしの伴奏だけだけど聴いて欲しい」というので聴かせて頂きました。流れがあまり聴こえて来なかったので「旋律を考えながら弾いてる?」と聴いたら「全然考えてなかった。もう一回やってみる」というので弾いたら、あっという間に流れのある素晴らしい音楽になったので、これもとても考えさせられました。人とアンサンブルする時に私自身は逆に「こういう流れでくるのではないか?」と想像し過ぎているのでは、と思い始めたのです。実はオーボエとのリハーサルで録った録音を聴いた時に、とっても合わせるのが難しい所が意外と合っているのに、「ここは誰でもちゃんとオーボエの流れを聴いていたら合わせられるでしょう」という、いとも単純な所が合ってなかったりしたのが不思議でした。自分の中での流れに執着していたのだと思います。

今回のオーボエのNさんはとっても自然な流れの音楽を作るので、自分自身の音楽の流れを考えされました。自分自身の流れ、そしてもう一歩発展してNさんの流れでもない、音楽自身の流れはどこにあるのだろうか、というのを最後探すようにしていました。なので、私でもない、Nさんのものでもないが、この二人のアンサンブルだから見えて来る流れを探そうと目指していたのだと思います。(これは結果として今思っているのですが...笑)。

この発見は自分のソロ演奏にとっても大きな発見で、自分の流れではなく、音楽の流れはどこにあるのだろうか、と探しているうちに自分がどんなにか流れをせき止めていたかに気付かされました。それは、やはり音楽に羽が生えて飛んで行ってしまいそうなのを、こわくなるので押さえ込んでしまっていたのです。それに気付いたら、本当に自由になった上に自分のやりたい音楽がどんどんと見えて来ました。

なので、今回のコンサートの自分の中での目標は「自由」でした。オーボエの音楽を縛らない、自分もこわがらずに押さえ込まずに流れに乗る、そして最終的に音楽に身を任せる。ソロ曲は全然ここまで到達出来なかったのが残念だったが、アンサンブルの曲は相当理想に近づけたのは嬉しい。本当に今回は色々と大きな発見のあるコンサートとなりました。次回のコンサートでさらなるいい演奏が出来ますように。。。

追記:コンサートの感想で「元気な演奏」「飛んでたけど。。。(飛び過ぎを暗示しているのだと思うが)」というコメントがあったがこの自由が反映していたのかな〜とも思う。「自由」の「加減」を次回は出来るようにしなくてはと思う(笑)。

いよいよ

相当作り上げて来たオーボエとのサロン・コンサートもいよいよ明日(今日)です。お陰さまで第一回は完売、第二回も当日券はないと思われますので、今回いらっしゃれなかった方はぜひ次回に!

追記:中国旅行記はコンサートが終わってから書きたいと思っています!

帰国

初めて中国に行って来ました。青島という都市でしたが、かなり色々とカルチャーショックがあって、好奇心旺盛な自分としては本当に「面白い」旅となりました。

仕事で行っていたので立場上、内容についてはあまり詳しくは書けないのだが、旅行者としての範囲内で旅行記を書こうと思っています。

それにしても、中国はとにかくエネルギッシュ!大陸と云うスケールの大きさから来ているのだろうが、中国人はとにかくパワフル。ニューヨークがエネルギッシュ過ぎて、人によっては「疲れる」という友人が何人かいるが、中国も何かエネルギーが渦巻いている感じがする。私はそのエネルギーに乗せられるのが好きなので、滞在中はとっても元気だったのだが、空港に着いた途端にとてつもない疲労感に襲われて、知らないうちに自分のキャパ以上のパワーに巻き込まれていたんだな〜と実感しました。洗濯機でぐるんぐるんに回されて、脱水まで掛けられた感じ(笑)。

今回は中国人含めアメリカ人、オランダ人との仕事。議論する事が多く、その中で皆が声を荒げる事が一度や二度ではなかったが、皆、心があるべき所にはあって、頭ごなしに自分の意見を通そうとするものは一人もいないし、全てがオープンに話し合われるので、必ず皆がその時々に最善と思える結論に納得して達する事が出来ました。そう云う意味では外人との仕事は本当にやり易い。

しかし、限られた時間の中で出さなければならなかった最善と思っていた策も、あとになってみれば、最善ではなかったのかも、と反省する事もあり、最後の晩は「もっと良い方法があったのではないだろうか」ともんもんと眠れない夜を過ごしました。

中国にいる間に一緒に過ごした人達(大勢の日本人含め)は本当に心があって、学ばされる事が多かった。人間的に尊敬出来る素敵な人達と接して、自分の事を色々と考える良い機会ともなりました。仕事の中でも、もっと人の立場に立ったり、思いやりがなくては...。まだまだ人間出来ていません。