Thoughts

February 2012

思いを背負って

13%E3%82%B4%E3%83%BC%E3%83%AB%E5%89%8D100%EF%BD%8D_resize.jpgマラソンとは全く関係なのない私が意外な所でちょっと関係を持つ事が出来ました(笑)。
1月に釜石でご一緒した方の中ににフルマラソンを走った事のある方が二人いらっしゃいました。一人の方は、毎朝4時にむくっと起きて真っ暗の中、走りに行っていました。そしてもう一人のMさんは一昨日行なわれた東京マラソンに出場。釜石にいる間に、ベースキャンプの皆がサインしたカリタス・ジャパンのTシャツを着て、無事完走の報告が入って来ました。自分が走った訳ではないのに何だか自分も完走した気分に(笑)。皆の思いを背負って走って下さったMさんに感謝。

春の気配

%E6%A2%85_resize.jpg今年の冬は本当に寒い。
毎日毎日が寒くて本当に嫌になります。
そんな中、今日ついに梅の花が一つだけ咲いていました!春がつくづく待ち遠しい!

釜石1月:思い

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釜石1月:再会と出逢い

釜石は今回で3回目なので再会も新しい出逢いもたくさんありました。

A%E3%81%95%E3%82%93%E3%81%A8%E8%9F%B9_resize.jpg初めて釜石に6月に行った時の初めてのミーティングで隣に座り、11月に行った時には出迎えて下さったAさん。いつも身近にいながら、一緒に活動する事がなかったのだが、今回は初日の活動が一緒に組まれていました。お互いに帰国子女という事で、今までも共感出来る事が多かったが、一日中一緒に過ごしみると、やはり思っている事や感じている事が似ていて、さらに親近感を覚えました。

ボランティア活動には全国から様々な人が来ているので、新しい出逢いもたくさんあります。色々な方と出逢って、触れ合って、本当にいい時間を過ごす事が出来ました。今回の出逢いで一番強烈に印象に残っているのは私が帰る前の晩に到着したH君。
何と福岡からヒッチハイクで釜石まで来たらしい!ちょうど到着したのが、夕食中の食堂で皆がくつろいでいる時間だったが、そのヒッチハイクの話で大盛り上がりに盛りあがった。一週間近く掛かったらしいが、最初はあてがなく、「ニュースで気仙沼、気仙沼って云うから、気仙沼を目指した」との事。来る途中で神父様が車に乗せてくれて、あてが無い事を話したら、怒られたが(笑)釜石教会のベースキャンプに電話してくれて、来る事になったという経緯。(余談だが、この神父様は今までに10人以上のヒッチハイカーを乗せているらしい。)
H%E5%90%9B_resize.jpg「どういう人が乗せてくれるの?」とか「一番待ったのはどれくらい?」とか質問攻めにされていたが、このH君が本当に福を呼びそうな良い顔をしていているので人が乗せようと思うのもよく分かる。久しぶりにベースキャンプの雰囲気も一気に明るくなって、人一人の効果って凄いな〜と思ってしまった出逢いでした。

私はもう翌日には帰る事になっていたので名残惜しかったのだが、寝る前に「H君がこれからどんな人生を歩むのかがとっても楽しみだよ!」と云ったら「俺も凄く楽しみです」と云っていた。
明日は何でも起こりえる。良い事も悪い事も。でも明日の事を不安に思ったり、心配するのではなく「楽しみ」と思えたらどんなにいいだろう、と本当に素晴らしいなと思いました。ポジティブに明日に希望を持ちながら、行動を持って恐れずにチャレンジしていける人はあまり多くないような気がするので、H君と出逢えた事は本当に感謝でした。自分もその行動力と勇気を見習いたい。

写真右上:かわいいAさんと仮設の方から頂いた蟹の差し入れ
写真左下:H君。ヒッチハイクのポーズまでしてくれました(笑)

釜石1月:止まった時間

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そして、ある教室にはピアノが。ピアノ椅子もお行儀良くピアノの前に置かれたまま。中に入ろうとしたら、さすがにこの部屋だけは鍵が掛かっていて、中に入る事は出来ませんでした。

いつか、あのピアノはまた弾かれる事があるのだろうか...。ピアノが何とも寂しそうでした...。

釜石1月:思い出

%E5%A4%A7%E6%A7%8C%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E4%BD%9C%E6%A5%AD%E5%A0%B4_resize.jpg釜石での活動二日目。
NPO団体パレスチナ子どものキャンペーン主催の写真洗浄。こちらは活動場所を点々としていて、今回も場所が大槌町中学校に変わっていました。初めての時は避難所にもなっていた大城山体育館の入り口、そこから廃墟になったパチンコ屋さんに移り、私が11月に行った時には大槌小学校になり、そして今回が大槌町中学校。今回の作業場所は体育館の2階にあり、窓にはちゃんとガラスも入っていて外からの光も入るので、今までの作業場所の中では一番環境は良かったような気がします。(水、電気は通っていないが...。)しかし、アルバムや写真の傷みや腐食は時間と共に進んでいて、カビや砂ボコリが相当ひどく、「マスクは必ず二重にして下さい」との指示がありました。石油ストーブは二つ焚いているが、相当寒いので、換気よりも暖かさを優先にした密室での作業。長期で活動していらっしゃる方は本当に健康への影響が心配...。

%E5%A4%A7%E6%A7%8C%E4%B8%AD%E5%AD%A6%E4%BD%93%E8%82%B2%E9%A4%A8_resize.jpg担当のMさんとは今回お会いするのが三回目。「また来てくれたんだね。ありがとう。」と迎え入れてくれました。いつ来ても本当に一つ一つの写真を大切に扱っているMさんには頭が下がります。ご自身も被災なさっているので、思い入れが全然違うのだと思います。今回初めての事だったのですが、作業している最中に、Mさんがお知り合いの方の写真を見付けられていて、その方のお話をして下さいました。

それにしても写真はまだまだ膨大な量が残っています。写真洗浄をしながら色々な思いが交錯するのだが、釜石から帰って来てから、この話を友人にしたら「以前に本で読んだんだけど、人が火事や災害等で自分の大切な人やものを全て亡くした時に写真一枚残っているだけで、全然違うらしい。人間にとって思い出の消失というのは本当に辛い事なんだ、って書いてあったよ。」と教えてくれました。

一人でも多くの人が写真を見付けられて、これからもたくさんの良い思い出となる写真を撮れるように、と願うばかりです。

写真右上:写真洗浄の作業場から撮った写真。窓の外にはとてつもない数の潰れてしまった車が並べられている。「つい最近も車の中から骨が出て来た」という話をしていらっしゃいました。

写真左下:体育館に置かれている洗浄前と洗浄後の写真。
ちょっと分かりづらいが奥の方の床がせり上がっている。