Thoughts

November 2013

初体験

%E9%9D%92%E4%BA%BA_resize.jpg歳を重ねていくと、初めて体験する事が少なくなって来るのだが、今日初めて大学の学園祭というものに行ってきました(笑)。生徒さんが大学のピアノサークルで弾くというので行って来たのだが、凄い人でびっくり!若い人がいっぱい、元気がいっぱいで、なぜだか凄く意外な感じがしてしまいました。何となく今の大学生は元気のないイメージが強いのだが、やけに盛り上がっていて頼もしく感じました。

%E9%9D%92escalator_resize.jpg大学はイギリスに行ってしまったので全く日本の大学生活を知らないのだが、キャンパスの広さ、きれいさにもびっくり。大学によって随分違うとは思うが、本当に恵まれているな〜とつくづく思ってしまった。

校内での色々な発見。校内にエスカレーターまであって目が点(笑)。トイレ等もかなりきれいで女子トイレは洗面前の鏡の他に身だしなみ(化粧)チェック用の大きな鏡もあってびっくり。

そして、初めて座る階段式の教室の席。あまりの狭さにびっくり!アメリカ人だったら誰も座れないし、体格差別で絶対に問題になると思う(笑)。実はこの階段式の席。ずっと憧れていました(笑)。イギリスの音楽大学(アカデミーだけでなく)は少人数制のせいか階段式の教室を見た事がない。教室も狭く、実践が多いせいか、椅子も肘掛けに小さな書く台が付いたものでした。おまけに人数が多い時等は椅子がない人は床に座っていました!

色々と何もかもが新鮮に感じている中、生徒さんのピアノ・サークルのコンサートが始まりました。凄い急な階段式の席から見下ろす形でピアノが置いてあるのだが、円形式劇場のようで、音響がやたらと良い(笑)。音楽専門でない学生さん達が本当に一人一人思いを込めて弾いていて、専門にやっている人とは違う良さがありました。サークルなのでレベルの格差はあれど、皆本当にピアノが好きで弾いているんだな〜というのが伝わって来ました。

Haruka%26Me_resize.jpg生徒さんのHちゃんは今回はバッハのパルティータを弾きました。自分の生徒としてのひいき目を間引いてもかなり良かったように思う(笑)。とにかくバッハが生き生きとしていました。これは実は優しいようでいて、かなり難しい事をやってくれているのだが、硬いイメージのお勉強のバッハではなく、格式や構成がしっかり出来ていながらも、とても人間的な親近感を持てるバッハでした。バッハは楽譜には強弱記号やフレージング(どこまでが一つの旋律か)の表記がないので、丁寧に深く追求する意思がなければ本当に音の羅列になってしまい、ほとほとつまらない音楽になりがちなのだが、和声の進行や全曲を通しての構築を丁寧に作り上げて来たお陰で、バロックの形式/格式を壊さずにバッハ、そしてHちゃんの心のひだが見えるものになっていました。もちろん、欲をいえば、色々ともっと出来る事があるとは思うのでこれからまだまだ頑張って欲しいのだが、先生としてはとても誇らしい気分でした。