Thoughts

July 2015

鴨居玲展:踊り候え

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どうしてもお薦めしたい展覧会が。会期は明日(20日)まで!

東京ステーションギャラリーでやっている「鴨居玲展:踊り候え」。とにかく凄い。素晴らしいとか、楽しいとか、感動、というよりも「凄い」。9年程前に雑誌で鴨居さんの絵の事を知り、それ以来、いつかはぜひ本物の絵を見たいとず〜っと心に留めていたので、正に待ちに待った展覧会でした。

初期の作品から独特の世界観があるのだが、絵から発する躍動感にびっくり。渦を巻いているよう。
そして、中期から後期に掛けては2次元、3次元をも越えて、ブラックホールに吸い込まれるような凄い重力(引力?磁場?)が感じられます。絵の題材も作風も暗く、好き嫌いはもちろんあると思うが、他の画家では感じ得ないとてつもない力があります。

最後は自分の内面へ、内面へと突き詰め過ぎて、悲しい死を迎えるのだが、その追求の仕方には羨ましいものがある。「凄い」ものが見たかったら、お薦めの展覧会です。

一瞬

友人の息子さんの応援がきっかけで初めて見る世界レベルの体操。本当に素晴らしかった。
テレビだと冷静に見れてしまうけれど、目の前で3回転半や鉄棒をぐるぐる回っているのを見ていると、「人間じゃな〜〜い!」と全てに感動。おまけに一つ一つの演技が超短い事を実感。吊り輪等は3分くらいあるのかもしれないが、跳馬なんて5秒もない一瞬のうちに終わってしまう。だからこそ、一つの技に全てを掛けたその数秒間、数分間の選手達から発している気迫とエネルギーに感動するのだが...。
 命をかけてこの短い時間に全てを掛けているかと思うと、一人一人全ての選手に対して「上手くいきますように。失敗しないように」と祈るような気持ちで見るようになっていました。オリンピックになると失敗というのは見る事が少ないが、今大会は世界レベルといっても、失敗する人が多かったのが意外だった。難度によって出る点数も違って来るので、皆自分の限界に挑戦しているんだな〜とそれにもつくづく感動。守りに入る道が許されていない。

音楽も一つのコンサートをするのに、とてつもない時間と精神的投資をするけれども、1時間半なり2時間を人と共有出来るのは幸せかも、と思ってしまった反面、受け取るものも全然違うけれども、やはり一瞬一瞬がもっと凝縮した時間にならなくては、まだまだ頑張らなきゃと思いました。

韓国

初めての韓国。こんなにも字も言葉も何も分からないところに行くのは初めてかも。光州というソウルから飛行機で一時間程の都市だったせいもあるが、英語もほとんど全くと云っていい程通じなかった。最初は相当戸惑っていたが、いかに思いを通じさせるか、云いたい事を伝えるか、欲しいものを手にいれるか、行きたい場所に辿り着けるかのチャレンジが快感になっていきました(笑)。食事も美味しいし安いし、人もとっても親切でフレンドリーで、街中やバスの中、飛行場でも地図やガイドブックを見て立ち止まっていると何人もの人が助けに集まってきます(笑)。観光が出来なかったのは残念だったが、韓国に対してのとても良いイメージを持って帰って来ました。
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想像力を試される様々なサイン...。

どんどん大きく、どんどん小さく

リサイタルまでの2ヶ月近い山ごもり生活の反動で、ここ一ヶ月は外に出掛ける事も多く、新しい出逢いや体験がいっぱい。

最近親しくなったレバノン人が「明日になれば」というドキュメンタリー映画をプロデュースした関係で、渋谷のupLinkでの上映会に行きました。レバノンといえば、戦争のイメージしかなかったが、この映画は今現在活躍中のあらゆる分野のアーティストを取り上げていて、本当にこんなにモダンでエネルギッシュでオープンな文化が花開いている事に感動しました。ミュージシャンやダンサー、画家、詩人等を取り上げていたが一番感動したのは建築家Bernard Khouryでした。本当に見たこともない、思いつきもしない、美しい建物群に大感動。いつかぜひレバノンに行ってみたくなりました。

先週末は昔からとても大切にしている方の結婚式が鎌倉の鶴岡八幡宮であり、初めて舞殿に上がりました。親しみのある八幡様での神道の結婚式。とっても素敵でした。花嫁さんが中国の方で、中国の事も色々と知るきっかけとなって、とても幸せなだけでなく、楽しい興味深い時間でした。

そして、先週は初めて韓国に行きました。体操を本格的にやっているイギリスの友人の息子さんが韓国で開催されている大学対抗の世界大会「ユニヴァシアード」の選手に選ばれたので、応援に行ってきました。韓国も初めて、体操を見るのも初めて。正味2日の強行スケジュールで観光は全然出来なかったが、感動がいっぱいの2日間でした。何でもそうだが、テレビで見るのと生で見るのは全然違う。特に男子の体操は迫力とスピード感が凄い。

そんな訳で、色々と世界が広がっていてとても楽しい。また、世界が広がっていけばいく程、世界が小さく感じるというのもとても面白い。内なる世界も、外に向かう世界もどんどん大きく、どんどん小さくなって欲しい。


それにしても、ここ数日の日本といい、ヨーロッパといい、イランといい、何か間違った怖い方向にどんどん進んでいるような気がする...。

本来の自分

気持ちが凄くフラットな気がするけれど、それでも日々の生活の中に感動はあったりするので、これが本来の自分なのかな〜とも思ったりする。今までがハイ過ぎたのかな(笑)。