Thoughts

October 2017

1000人に1人

急に寒くなってしまい、再び鎌倉は金木犀の香りが強くなって来ました(笑)。あの金木犀は気温に反応して香りを出すのかしら?

芸術の秋というだけに、コンサートに行く機会がとても多い。同じクラシック音楽といえども、演奏スタイルは千差万別で、色々と芸術脳が刺激されています。

そんな中、先日サントリーホールのブルーローズで本当に素晴らしいコンサートを聴くチャンスがありました。ロンドンを拠点に活動しているヴァイオリニスト、Rose Hsein(ローズ・シェン)。2年前に友人のピアニストが一緒にコンサートをした時に譜めくりをする機会があって、初めてローズちゃんの演奏を聴いたときに大感動し(2年前のブログにも登場)、また聴けるのを心待ちにしていました。
今回がオフィシャルな日本でのデビューリサイタルでしたが、「音楽とはこんなにも魅力的で面白くて楽しい!」と思わせる素晴らしい演奏でした。情熱的でありながら、それがオーバー過ぎず押し付けがましくない。20代にも関わらず、知性と感性のバランス、品格、そしてリスクを恐れない器の大きさが20世紀初頭の巨匠たちを彷彿とさせる。2年前の初々しさは無くなってしまったが、スケールが大きくなり、華も出て来て、本当に前とはまた違う感動がありました。
後から聞いた話だが、ローズちゃんの先生はロンドンのギルドホール音楽院の教授を30年以上勤めている方だが『千人に一人の才能』と語っているそう。
納得。