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カテゴリ "テレビ" のアーカイブス

お正月色々

新年になって心新たに。ブログをぜひまた軌道に乗せたい。

お正月の間にテレビでは色々と特別番組が。その中からいくつかピックアップ。
まずは「将棋番組」。延々とやっていたが、将棋を知らなくても「ピープル・ウオッチング」として相当面白い。「ダブル脳内将棋(二人一組で将棋盤なしで脳内で対決)」というのをやっていたが、あまりの緊張感に全然何が起こっているのか分からないのにどんどん引き込まれてしまった(笑)。究極の音楽体験もそうだと思うのだが、実際の音とは関係ない所で引き込まれる演奏家はいるように思う。以前アメリカ人の友人とピアノの巨匠ミケランジェリの話をしていた時に「彼の演奏は耳が聴こえない人でも感動するような気がする」と話した事があるが、今回見た脳内将棋も感動がありました(笑)。人が何かに究極的に集中する姿に感動しているのかな〜...。


番組変わって『文楽』。これは昔から不思議な芸術だな〜と思っていて、今でもテレビで見る度に「観察」してしまう。まず、人形を動かしている人は思いっきり派手な着物で顔も見せているのに、その後ろには何人も黒子がいるのがとっても不思議。なぜ人形を動かしている人も黒子ではないのだろうか?私からすれば、やはり人形よりもどうしても人間の方に目が行ってしまう。あの黒子も姿を消しているつもりなんだろうが、背景に色が付いているんだから余計に目立っている気がしないでもない。、黒子もわざと目立つようにしているのだろうか...などなど色々な事を考えてしまって全然人形の方に集中出来ません(笑)。
しかし、最近になって人形師の技に注目するようになった。人形と一体となって完全に自分も感情移入して顔の仕草も表情も変わる方もいれば、完全に人形を見据えて客観的な立ち位置で動かしている人形師もいて面白い。自分はピアノ前で、どうしたいんだろうか、と考えさせられる。

最後にトロントの大学で開かれた討論会。イギリス元首相のトニー・ブレアと有名なイギリスの作家/ジャーナリストのクリストファー・ヒッチンズの二人の対決。議題は「宗教は世界にとって有益かそうでないか?」。ブレア前首相はカトリック信者という事で宗教を擁護する答弁だったが、相手のジャーナリストは無神論者。私のヨーロッパの友人達の多くが無神論者なのだが、本当に愛情深く、道徳的にも秀でているし、時々私の知っているクリスチャンよりもよっぽど隣人に対しての情に深いな〜と思う時もあるので、どのような考えのもとに無神論者になんだろうかといつも興味があった。このヒッチンズさんは一例に過ぎないのだろうが、相当説得力があったのと、やはり私なんかが想像するよりも遥かに「人間が本来持っているであろう善の可能性」それから「人間が本来持っているはずであろうお互いに対する人間愛」を信じているような印象を受けた。面白い事にこの討論会の前と後に投票をおこなっていて、人の考えがどのように変わるかが分かるようになっていた。結果は多くの人がヒッチンズさんの意見に傾いた圧勝だったが、信仰を持っている私としても多いに賛同したい事はあった。無神論者になる訳ではないが彼の考えから学ぶ事は多かった。

テレビの話題ばかりになったが、ピアノももちろんちゃんと練習しています(笑)。
今自分のピアノも相当大改革している最中だが、外からも色々取り入れたい時期でもあるような気がします。今年は絶対にいい演奏が出来るように頑張ります!

手のひら

最近テレビをつけるとどうしても気になっている事があるのだが...。

芸能界にはあまり興味ないのだが、やたらと騒いでいるのでどうしても目や耳に入ってしまう、酒井法子さんのニュース。内容がどうこうというよりも、芸能ニュース番組の中でも芸能人が「酒井容疑者、酒井容疑者」と呼び捨てで関係もないのに悪者扱いしているのに違和感を感じているのは私だけだろうか?あれは放送上、そう呼ばなくてはいけない規定があるのだろうか。

ついこの間まで「のりピー」なんて親しげに呼んでいたのに、それが手のひらを返したように敵に回しているのがどうにも府に落ちない。もちろん麻薬は違法だし、失踪してしまったのも良くはなかったと思うが、同じ立場で仕事をしていただろう仲間達が村八分にしているいじめにしか見えないのですが...。

酒井さん本人よりも、よっぽど周りで騒いでいる人達の方が醜いように思う。いい加減に電波を使ったいじめはやめて欲しい。

何時間も

イギリスのロックミュージック・シーンのドキュメーンタリー番組をテレビでやっていた。以前に日経の日曜版の綴じ込み紙に、各国のストレスの発散方法のアンケートを取ったものが載っていたが、アメリカ、日本の第一位が確か「お酒を飲む」や「買い物をする」だったのに対してイギリスの第一位が「音楽を聴く」だったのがとても印象に残っている。イギリス人にとって音楽は本当に生活の一部で、あらゆる音楽が共存している所が羨ましい。

今日、印象に残ったのは「オアシス」が駆け出しだった頃の話。ライブの30分を埋めるのに自作曲が足りず、ビートルズのカバー曲をいれていたそう。毎週、練習スタジオに週5日通って練習していたそうだが、隣のスタジオで練習していたバンドの人のインタビューによると、そのビートルズの歌の歌詞の言葉がちゃんと歌えるまで、執拗に一つの言葉に何時間も掛ける事があったそう。

自分はよく「なんで、こんな一つの音にこんなに時間掛けなきやいけないの〜!!!」と、思い描いている音が出せない時に思う事があるが、この話を聞いて、少し安心しました(笑)。学生時代に画家の友人の大学内の作業場に遊びに行った時も、「一つの色を作り出すために、何時間もパレットの上でひたすら絵の具を混ぜている奴もいるよ。」と話してくれたのも励みになってはいるが...(笑)。

一つの言葉に何時間も費やしていた「オアシス」の話を聞いて、自分の心にあるものを、人の心にまで届くようにするのは、本当に容易な事ではないのだと再確認しました。辛抱強く練習しなくては!

追記:インフォーメーション・ページにコンサート情報がアップされました。
ご興味のある方はぜひいらして下さい!

近い存在

Trees_resize.jpg久しぶりに爆笑問題の「日本の教養」の話題。
先週から2週連続で「ゴリラ博士」と呼ばれている山極壽一氏との対談。霊長類社会生態学の教授らしいが、ゴリラの生態を研究する事によって、逆に人間の特異性も知っていくらしい。私はよく子供と接していて「人って本来こういう特性があったんだよね〜」と思う事が多々あるが、それに似ている学問のような気がする(笑)。

結局人間とゴリラの相違点を見つけていく訳だが,とっても興味深かった。

まずは、「ゴリラは笑う」という事にびっくり。おまけに面白い事に笑うのは子供の時だけらしい。楽しそうに大笑いしている子ゴリラの映像が映って、つられて大笑いしてしまった。しかし、あんなに笑う子供のゴリラも大人になると,遊ぶ事がなくなって笑わなくなるらしい。大人になっても笑うのは人間の大きな特徴だそうだ。(自分は大人になっても笑う事が多いが,以前は大人になり切れない子供だからなのかな〜と思っていた。しかし、この番組を見て、実は凄く進化した人間なのかな〜とも考えられる...笑)

次に感激したのが、「ゴリラは鼻歌を歌う」という事。これは、独りでいる時と集団で食事している時などに歌ったりするらしい。野生のゴリラが鼻歌を歌っている映像が映っていたが、面白すぎる。

他にも色々とあったが、自分の中でもう一つ印象に残っているのが「ゴリラの見つめ合い行動」。それも、顔と顔がくっついちゃうくらいに、顔を近づけての見つめ合い。これは威嚇のため、と最初思われていたらしいが、研究が進むにつれ、言葉のないゴリラが自分の意志を伝えて、相手に何かを知らせたり、何かをしてもらうために誘導するためにも使うらしい。人間の場合は「恋愛」の時と「母親と子供」の間で行われる行動らしいが、私はこれを良く生徒としています(笑)。特に小さい子が言葉も発せずに顔をどんどん近づけて目を見つめ合って来る時があって、いつも不思議に思っていたが、なんとなく答えが見付かったような気がします(笑)。

それにしても、ゴリラのさまざまな映像が映し出されていたが、歩き方から木の登り方から何から何まで本当に面白くて食い入るように見てしまった。この番組の撮影は京都市動物園だったようだが、今無性に動物園に行きたくなっている(笑)。

クワイア・ボーイズ

月曜日からBS7チャンで4夜連続で「クワイア・ボーイズ」というドキュメンタリーをやっている。音楽と歌の力に情熱を持っている若い先生が音楽にあまり感心のないランカスター(ラグビーで有名)の男子校に出向いて合唱団を立ち上げて、その合唱団をロイヤル・アルバート・ホールでのコンサートまで導いていくという番組。

とにかくこの先生Gareth Maloneの情熱が凄い!本当に音楽の力を信じていて、その情熱が子供達に感染して行く過程がまざまざと伝わって来る。まず、一番最初の基本が「楽しい」かという所がイギリスらしい。とにかく小さい頃から自立心の強いイギリスの子供は自分が興味を持たないものには見向きもしないし、無理矢理やらせるというのは問題外。なので、最大の難関は音楽の楽しさ、素晴らしさを分かってもらう事。最初から歌うのが好きな子達もいれば、断固拒否、時間の無駄と思う子もいる。この先生の凄い所は、興味のない子達にも音楽のあらゆる可能性を見せて、その子達が引っ掛かるものを模索しながら探し出して、自分との信頼関係を築き上げた上で合唱団に引き込んでいくのです。合唱団は最終的に100人近くになるが、本当に一人一人の子供に気が行き届いていて、教師のあるべき姿を見せられて感動してしまいます。

楽しいだけでなく、興奮したり、緊張したり、自信がついたり、さらに上手になるために努力をおしまなかったり、と本当に音楽を通して人として成長していく素晴らしさを存分に見せてくれています。

私にとってのもう一つのおまけがこの先生が取り上げている曲の一つ。「Fields of Gold」という歌だが、私の大好きな曲でいつもコンピューターの前にいる時に聴いている曲の一つです(笑)。この番組を見て初めて知ったが、スティングの書いた曲だそう。私はEva Cassidyが歌っているのがお薦めです。(YouTube →Eva Cassidy's Field's of Gold)

前傾姿勢

爆笑問題の「日本の教養」。スペシャルだったようで、10:00からやっていたのに私はいつものように11:00からしかテレビを付けなかったがために一時間も見逃してしまった。残念..。
 今日は京大での教授陣、生徒達とのトークバトルでいつもとは趣向が違っていたが、それでもこの「爆笑問題」の二人には本当に引き込まれる。二人が教授だろうと生徒だろうと、とにかく相手の話をこれでもかという位に真剣に聞く姿勢に感動する。太田光さんなんて前傾姿勢です(笑)。そして、真剣に聞くから、また真剣に応えられる。おまけにあまりに熱が入って本題からはずれて行く太田さんを田中さんが冷静に軌道修正するパートナーシップが素晴らしい!やはり、人間なのだからこれくらい真剣に人と向き合いたいものです。

けんか腰

今日の爆笑問題の『日本の教養』。途中でテレビを消してしまった。珍しく女性の教授とのトークだったが、あまりに頭ごなしに自分の持論を押し付けるのでとっても不愉快になってしまった。爆笑問題の二人もけんか腰。自分の信じている事を情熱を持って語るのはいいが、他の人の考えや意見を徹底的にたたきつぶすような態度では、誰も聞きたくなくなってしまうと思うのだが...。自分も気をつけなくては...。

出会い

火曜は爆笑問題の『日本の教養』の日(笑)。今日も本当に色々と考えさせられたり、共感したり。30分なのに、とてつもない満足感があります。
 今日は「連想情報学」の高野明彦教授とのトークだったが,インターネットでキーワードだけの検索ではない検索エンジンを開発する研究をしている。高野教授は神保町の古本屋街で本を探すのが大好きという事で、その検索エンジンンの最初の試みが神保町の古本のライブラリー。その検索エンジンも凄いが、インターネット関係の仕事をしていらっしゃる方が、古本屋で本をとっても嬉しそうに買っていたり、本屋で本を探す醍醐味を本当に楽しそうに話しているのを見てとても嬉しくなった。アナログ世界を楽しんでいる方がインタネットの次世代を担っていると思えて安心感がありました。
 『検索』がメインテーマだったが、本検索に関連して「本屋に行くと本との出会いがあるのが楽しい」というような事を話しだした。私もまさに先日、この「本との出会い」を実感した出来事がありました。

すす払い

今日の爆笑問題の「日本の教養」は憲法学がテーマ。色々と思う所もあったが,先週書き損なった『美学』を研究している教授との対談の方が印象に残っている。いつも番組の最後に予告編をやるのでこの『美学』についてどのように追求しているのかとても楽しみにしていたが、あまり新しい発見がなくて、かなりがっかりした。
 人が何を美しく感じて、そしてなぜそう感じるのか。美しく感じるというのがどういう感情なのか不思議です。黄金率や音楽の上でも美しく感じるものが追求されているが、では、なぜそれが美しく見えたり,聴こえたりするのかというのをぜひ知りたい。
 常日頃音楽の美しさを伝えたいという思いで練習するわけだけど、その根本にある感情が何なのか分かればもっと人が感動出来る音楽が作れると思うのだが...。おまけに「美しい」というのは、「綺麗」とは異なるもので汚いものでも美しくなり得る所が誤解を生みやすい。一番分かりやすいのが、例えば「怒りや憎しみ」という感情も音楽で表せば美しく感じる事が出来る時もある。分かりにくいものの例えで云えば、イギリスで見たテレビ番組で紹介していた、人が嘔吐しているだけのビデオ映像をアートとして表現していたもの。その展示を見た人が、「まさか吐いている人間が美しく感じれるとは思わなかった!」と云っていたが、実際に映像を見ると確かに私も美しいと感じた。

平和は夢

昨年の秋にたまたま付いていたテレビで見始めてはまっている番組が「爆笑問題のにっぽんの教養」。タレントの爆笑問題があらやる専門分野の教授を訪ねてトークするという内容だが、色々な学問がある事に驚かされる。やはり専門職ということで、皆さん凄く情熱を持って自分の分野の話をしてくれるし、爆笑問題も突っ込んで色々と訊いてくれるので面白いだけでなく本当に見ていて気持ちのいい番組です。(ちなみにNHKで火曜日のよる11時から放送しています。)
 今日のトーク相手は平和構築学の伊勢崎賢治教授。こういう学問があるんですね。この方が凄いのは、教えているだけでなく実際に紛争のある所に行って自ら交渉をおこなっては武装解除をさせているという事。理想や理論だけでなく実際論として話すのでとても説得力がある。平和のために戦っている訳だけど、彼の云った一言にはっとした。『平和は夢』。これは、理想ということではなく、まだ実現していない、という意味で話していた。こんなに多くの人が平和を願っているのに、「人間の歴史上まだ実現出来ていないでしょう?」といわれて、私たち人間は今まで何をしてきたんだろう、と本当に思ってしまった。
 しかし、彼のように名声やお金のためにではなく、純粋に人のために生きている人達がいるというだけで希望が持てます。人間の愚かさと素晴らしさを両方見せつけられた30分でした。

人生のワンポイント講座

絵が好きなので、日曜日の朝はテレビの『日曜美術館』という番組を見ながら朝食をとる事が多い。この番組は絵の紹介だけでなく、その画家の哲学や生涯等もドキュメンタリーのようにしてみせてくれるので、色々と自分の考え方や音楽への向かい方等のヒントになったりします。(余談ですが、この番組の音楽の使い方が素晴らしい!絵の邪魔をする事なく、引き立たせるような音楽でいつも感心している。)
 この『日曜美術館』のあとにやっている番組が『将棋講座』でいつも最初の5分だけ見ています(笑)。将棋が別に好きな訳ではないのですが、将棋の講座に入る前に、解説者同士のトークがあり、これが意外と面白い。時々ゲストを招いてのトークもありクラシック歌手のNKさんをおよびした時はやはり音楽と関連づけた話になっていた。
  今日は『好きな駒はなんですか?』という話で、私からしてみれば『駒に好き嫌いがあるの!!???』という所から新鮮でした(笑)。その解説者は『桂馬』といっていたが、理由が『いつも持ち駒として残っていたので、どうやって使おうかいつも考えていたら好きになっていた』と答えていた。理由になっていません(笑)!