Thoughts

June 2008

神秘な存在

%E6%B5%B7%EF%BC%92_resize.jpg一週間振りのブログ。色々とあった一週間でしたが、やっとまた書く余裕が出て来ました。実は先週の土曜日の夜にブログを書いている最中にハプニングがあり...。なので、下記のブログも書き初めが「昨日ブログに書いた〜」でした(笑)。今日からまたいつものペースで書いていこうと思っています。


先週ブログに書いた節子・クロソフスカ・ド・ローラの随筆集「見る美 聞く美 思う美」から。節子さんが学生時代に使った教材のプリントから森田たまさんの随筆を抜粋して次の箇所を載せていらっしゃいました。

 『・・・・・"育ての愛" - 子弟の愛情というものは、一つの神秘な存在である。それは、一人の先生と一人の個人的な交渉に過ぎないようでいて、やがてそれはひろく社会の中へ流れ出して行く愛情である。・・・・子弟の愛情は親子の愛情と一脈のつながりを持っている。だが親はわが子を社会へ送り出した後、断ち切れぬ肉親の絆に、望みをおく事ができるけれども、子弟の間に残るものは、ただ、目に見えぬ魂の継承と、ある場合、仕事の継承があるばかりである。まことにこの世の中で、子弟の愛情ほど厳しいものはなく、またそれほどに純粋なものはないといっても過言ではないだろう。』

内なる輝き

%E7%BE%8E_resize.jpg旅行で長いフライトになると、いつも叔母が「飛行機の中で読めるように」、と本を何冊かプレゼントしてくれます。人が選んでくれた本は、自分では思いも付かないものだったりするので色々と発見があり、とても楽しい。

 今回、ロンドンに行く際にも3冊プレゼントしてくれたが、その中の一冊が節子・クロフスカ・ド・ローラという方の「見る美 聞く美 思う美」というもの。今回の旅行には一冊しか持っていかなかったので、今この本を読んでいる次第です。私は字を読むのがとても遅く、一冊読むのにとてつもない時間がかかってしまうのだが、「美しく生きる」彼女なりの美学随筆集はとても興味深く、むさぼるように読んでいます。抜粋したい所がいっぱいあるが、全編を通して共通している事があるように思います。

平安

%E9%8E%8C%E5%80%89%E9%A7%85%E6%9C%88_resize.jpg生徒のレッスンから帰って来て、駅から出ると、満月が。その美しさにハッとするだけでなく、出迎えてくれている感覚があって安心感さえ生まれます。

カトリックの信仰から来ているのか、自分でも不確かですが、美しいもの中に神様の愛を感じます。自分の身辺もそうだが、世界中で苦難に立たされている人達が平安のうちに過ごせますように...と祈りながら帰って来ました。

P.S. I Love You

衛星放送でやっていた「P.S.」という映画を観たが、久しぶりに相当自己中心的(意地悪?)な人が主人公の映画でした(笑)。ラブストーリのような気がしないでもないけど、何か不愉快な気分になってしまった。(ちなみにP.S.とは手紙等の最後に書く「追伸」という意味です。)
 
 これとは反対に、先日飛行機の中で観た『P.S. I Love You』の映画はとっても幸せな気分にさせてもらえました。日本では10月公開らしいが、本の方は原作を林真理子さんが翻訳していて、ベストセラーらしい。恋人同士の愛の深さにも感動するが、それだけではなく彼らを取り巻く家族や友人達の愛にも感動します。私たちは本当にそれぞれ色々な人達とのそれぞれ違った形の愛で支えられて生きているんだな〜としみじみ思える映画です。

 

道沿いに

%E7%B4%AB%E9%99%BD%E8%8A%B1_resize.jpg生徒の家へ行く道沿いに咲いている美しい紫陽花。これは先週撮った写真だが、今週はもっと色が濃くなっていて深い青紫になっていました。それぞれの時期によって美しさも違うんだな〜と実感。(今日はとてつもなく急いでいたので、写真が録れませんでした...。残念。)先週はみずみずしさに、今週はその色に魅せられました。

その気になれば

常備しているルドゥーテのカード
redoute%20cards_resize.jpg昨日、薔薇の版画で有名なルドゥーテの展覧会を見に渋谷まで。良くカードにもなっている彼の作品ですが、私も彼の版画のカードを人に送る事が多いので、とても親近感のある画家です。バラも大好きなので展覧会が開催される前から楽しみにしていたが、今日が最終日というのを発見して急遽昨日行く事にしました。

 展覧会や美術館に行く事が多いが、海外の美術館はとてつもなく広い上に、一つ一つが凄い名画だったりするので慣れない頃は最初の数部屋にじっくり時間を掛けてしまい、目的にしていた絵に辿り着く頃には疲れ切って感動する気力さえも残っていない状態でした。なので、今ではさーっと見るようにして、目に留まったものの前で止まって集中して観る癖がついています。

音の美しさ 音楽の美しさ

昨日のブログの続きです。カラヤンと自分の事を同じブログに載せるのはあまりにも気が引けたので、二日に分けました(笑)。

カラヤンが云った「もっと美しく」。人に自分の思っている通りの美しい音、美しい音楽を作らせるというのがカラヤンの指揮の凄い所だが、では、自分の思い通りに音や音楽を作れるはずの自分のピアノはどうなのだろうかという聴点で聴き出したら、何と美しくない音の多い事か(笑)!!!「音楽において、美しさというのが当たり前すぎて...」と昨日のブログで書いたが、これはどういう事かというと、楽譜通りに弾けば音楽自体が美しいので、何となく美しく聴こえてしまうのです。私は、音楽を通して何を伝えたいのか、そしてどういう風に伝えたらそれが一番人に伝わるのか、という事ばかりに焦点が行ってしまっていたがために、「美しさ」の追求が全くと云っていい程、御座なりになっていた事に気づきました。本当に今まで何を聴いていたんだろう、と反省したが、その気になると大分自分の中で「美しい」と思える音が出て来るようになってきました。

 

もっと美しく

再放送だが、指揮者H.V.カラヤンのドキュメンタリーを連日放映していた。
朝の中途半端な時間だったので、いつも途中からだったり、電話が掛かって来て断片的にしか見れていなかったが、やはり人を惹き付けて止まない魅力を放っていた。

 一昨日観た一断片で、彼がリハーサル中に執拗にオーケストラを止めては云っていた「もっと美しく!もっと美しく!」の言葉。彼の声や、その思い入れの伝わって来る横顔で、私はこの2日間相当、色々な事を考えさせられている。

ホタル

今、鶴岡八幡宮でホタル祭りをやっています。確か3〜4年前から始まった比較的新しい行事だが、毎年とても楽しみにしています。本堂の階段の脇の池に蛍を放生した後、一週間くらいは見れます。昨年までは池の周りに通路を作っていて、そこから池全体を見渡す形だったが、今年は池に橋を掛けて、真ん中で見られるようにしているので、水に囲まれている感じになります。(おまけにこの橋は檜で作られているようで、檜のいい香りの中でのホタル鑑賞です!)

緊張の壁

Flowers%201_resize.jpg6月1日に生徒達のためのコンサートをしました。いわゆる「発表会」ですが、この発表会という言葉から来るイメージがどうにも嫌なので、敢えて使わないようにしています。自分の発表の場だけでなく、どのようなレベルにしろ、音楽を楽しむ場にしたいので、いつも「コンサート」といっています。

自分のピアノの生徒だけではなく、知人、友人のお子さんや一緒に演奏した音楽仲間のお弟子さん等、多様なコンサートになるように心掛けています。特に、小さい子供達には色々な楽器や音に親しんでもらいたいので、弾くだけでなく、聴く楽しみを知ってもらえたら、という願いがあります。今回はピアノの他に、ヴァイオリンとオーボエそして、口笛奏者(!)の演奏もありました。


A Beautiful Day

I wish you were here.

巨匠

Paul%20Lewis_resize.jpg今日はイギリス人の実力派ピアニスト、ポール・ルイスのリサイタルに。
イギリス、ヨーロッパではブレンデルが後押ししている事もあり、もう既に相当有名だが、日本では今回のリサイタルが初来日。私は2年前にイギリスの友人がクリスマスにCDをプレゼントしてくれたのがきっかけで知ったのですが、一耳惚れしました(笑)。

2年間CDだけしか聴いた事がなかったので、前半は持っていたイメージとのギャップに戸惑いましたが、とにかく30代にしてもう既に巨匠の風格。あまりの音楽パワーの凄さに圧倒されて、ぐったりして帰ってきました(笑)。

リズム

                           メシアンのインドのリズム表
Rhythm_resize.jpg昨日聴きに行ったKさんのリサイタル。前半はO.メシアンの「火の鳥」の演奏とKさんと作曲家・音楽学の丹波明氏との対談でした。丹波さんはメシアンの直弟子だったという事で、とても興味深い話を色々として下さいました。やはり音楽家としてではなく、実生活での話を聴くととても親近感が湧いてきます。

メシアンの音楽観の話もとても面白かったのですが、その中の一つがリズムに関するものでした。メシアンが日本に来日した時に、あらゆる地方の鳥の鳴き声を録音して収集していたというのは聞いていたが、実はインドでは色々な場所で使われている「リズム」を収集したという事です。そして、その集めたリズムの種類の数が120種(!)。
                             

尊敬

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O.メシアン(1908〜1992)はフランスの作曲家で近現代音楽に属します。とても信仰深く、音楽にそれが存分に反映されています。今日のプログラムの後半も「幼子イエズスに注ぐ20のまなざし」という20曲にもなる大曲の最初の10曲でした。


ロンドン色々:楽しみ

Paperchase%201_resize.jpg自他共に認める文具フェチです(笑)。母もそうだったので、それを受け継いでいるような気がしないでもないが、とにかく文具関係のお店に入るとワクワクしてしまいます。ノートやペンや小物も楽しいが、なんといってもカードを探すのが好きで、ロンドンに行く時にも必ずチェックしているお店が数店あります。


←駅のカード屋さん
 色がなんとも鮮やか!

ロンドン色々:魅力

ロンドンに行く時の楽しみの一つが演劇を観る事です。必ず一回は劇場に行くようにしています。映画も大好きだが、目の前で人が凝縮した感情を露にするのを見るのはとても贅沢な事で、とても豊かな気分になります。

theatre%20Front_resize.jpg今回は「Speed-the-Plow(スピード・ザ・プラウ)」という劇を観てきました。オールド・ヴィックという由緒ある劇場でやっていましたが、映画「アメリカン・ビューティー」「シッピング・ニュース」で有名なケビン・スペーシー、と「フライ」「ジュラシック・パーク」で有名なジェフ・ゴールドブラムの共演という超豪華キャスト。実は今、ケビン・スペーシーはこのオールド・ヴィックの芸術監督を務めていて、年に何公演かに出演している。やはり、大人気なのでなかなかチケットが取れないのだが、今回はコンサートとリハーサルの予定が全部決まった時点で、すぐに劇場のチケットオフィスに電話したお陰で、最後の一枚(本当かな〜...笑)が取れました。

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