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尊敬

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O.メシアン(1908〜1992)はフランスの作曲家で近現代音楽に属します。とても信仰深く、音楽にそれが存分に反映されています。今日のプログラムの後半も「幼子イエズスに注ぐ20のまなざし」という20曲にもなる大曲の最初の10曲でした。


メシアンは学生時代に何曲か弾いていたのでとても親しみを持っていたのですが、やはり全プログラムとなると意外と作曲家の良さだけでなく、癖みたいなものも見えて来るので好きな人でないと、長い時間、同じ系統のものをずっと聴き続けるというのは、作曲家がだれであろうと、厳しいものがあるかも。好きな人にはたまらないと思うが...。

Kさんはパリをベースにしていらっしゃるのですが、フランスの気品と優雅さが自然と伝わって来る演奏でした。去年の秋はKさんのシューベルトのピアノ五重奏「ます」に感激したのですが、今回こんな凄いプログラムを作り上げていらっしゃっているという事だけでも感動で、尊敬してしまいます。ホールの一番後ろの席で聴いていましたが、音の色や混ざり具合が素晴らしく、途中でピアノの楽器の中にいる錯覚に陥った瞬間があってはっとしました。

前日に、「常に難曲/大曲に挑戦していかないといけない」という話を友人としていたのですが、今日のコンサートはまさに音楽家としてのあるべき姿を見せられた思いです。凄いプログラム、というだけでなく、本当に素晴らしい演奏でした。

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