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Ray

今日はテレビでレイ・チャールズの伝記映画『レイ』をやっていた。これは、以前飛行機の中で見始めたはいいが、映画が終わる前に目的地に着いてしまい最後まで観れなかったので、いつか全部観なくては、と思っていた(笑)。
 アフリカ系アメリカ人の全盲のミュージシャンの生涯は本当に壮絶。たった、50〜60年程前の話だがアメリカで人種差別がまだまだ顕著に残っていた時代の中で威厳を持って自分の音楽を信じて生きていく様が凄い。(たった半世紀でアフリカ系の大統領候補になり得る人物が今熱戦を繰り広げている事実も凄い!)

 見ていて特に感じたのは、やはり天才といえども才能がフルに開花するには様々な人の助けなしにはあり得なかったという事。本当にその「才能」は守られ、導かれていたように思う。
 そして、何よりも母親が素晴らしい。映画に描かれているのがどれ位事実に近いか分からないが(R.チャールズが監修をおこなっているのでそこまで大幅に食い違っているはずはないが)本当に真の愛の姿を見た思いがした。母親が子供に与えられる一番大切なものを身に付けさせています。それは、人間として生きていく上での自信と威厳です。(ちょっと脱線だがもうひとつ素晴らしい母親像を描いた作品が『ステラ』です)
 麻薬や女に溺れたりもして大分脱線もしているが、最後にはまた自分の道を見付けて死ぬ間際まで歌い続けていた。

 私もラッキーな事にロンドンにいる時にコンサートに行く機会があってとっても楽しかったのを覚えている。今日の映画を観てから聴いていたらまた違う印象を受けたと思うが、とにかく歌っている本人が楽しそうだった。
 さっき気づいたが彼の名前の”Ray”は光/光線という意味もあります。彼自身の「目」に光はなかったかもしれないが、彼自身が光になっていました。


追記:今日はとっても嬉しいニュースが飛び込んで来た。Mちゃん、おめでとう!

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