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アメリカ旅行記:Morgan Library (モーガン図書館)

                            プッチーニの原譜
Puccini_resize.jpgアメリカ旅行も最後の数日間はゆったりと過ごしていました。会うはずだった小学校の先生は体調が悪いと云う事で会えなくなり、その上、とてつもなく風の強い寒い日に外を歩いていたら鼻の炎症を起こしたらしく、風邪でもないのに鼻水が止まらない上に夜は痛くて眠れない程になってしまったので、日本に帰る前までの残りの数日は大事を取ってのんびりと過ごす事にしました。ピアノを練習しに行ったり、散歩する程度。

しかしあまりに観光をしていなかったので(笑)、最後に一カ所だけ今回の旅行でぜひ行きたいと思っていた「Morgan Library (モーガン図書館)」へ。ニューヨークに着いてすぐに行こうと思っていたので、インターネットで調べたらオペラの作曲家のプッチーニと作家/アーティストのウィリアム・ブレイクの展示があるというので大喜び。プッチーニはオペラの中では断トツ一位で好きな作曲家でブレイクは昔から興味を持っていた人。この組み合わせは私のためにあるようなものだわ!と思うくらいに楽しみでした。

しかし、行く機会を何回も逃し、ついに行けたのが最終日。行ってみたら、年が明けてしまったせいでブレイクの展覧会は終わっていました(涙)。とっても残念。プッチーニの展示も小さな一部屋で少し物足りなかったのだが、やはり直筆の楽譜を見るとわくわくします。

ブレイクの展示が終わってしまい、代わりにヨーロッパのエッチングの展示をしていました。その細やかさにびっくり。一つ一つの絵にとてつもない芸術性と技術を見いだしました。見ている人が私一人だった事もあり、守衛さんが話しかけて来ました。自分の好きな絵をいくつか教えてくれて、一人で見ていた時には気付かなかった細かな描写や見逃してしまうような繊細な美しさ、額との相性等を感激しながら話してくれました。ガタイの良い守衛さんだったが、美を感じ取れるその心の繊細さに感動しました。

モーガン図書館の展示はスケールが小さいので「展覧会」を期待して行くとがっかりするかもしれないが、ここは図書館になっている数部屋が見所。アメリカの大富豪の個人の家だったこの場所は書斎と図書館等の豪華さが必見。当時のお金持ちの家は芸術と生活が一体化していたのが素晴らしい。

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