Thoughts

ボランティア活動:釜石:6月24日

朝6:00起床。寝袋での雑魚寝にも慣れて来て、大分寝れるようになって来た。
昨日神父様が帰っていらして、朝御ミサをあげて下さるという事で、朝食はその後に。
6:30から二階の聖堂で御ミサ。
7:10〜朝食。お弁当のおにぎりもまた作って。
7:45ミーティング。前日は「心のケア」で避難所に行っていたために夜のミーティングに出れなかったので、作業を選ぶ事が出来ませんでした。なので、残った所に名前を書きました。大槌公民館での写真の洗浄、分類。本当は色々な活動をしてみたい、現場を見てみたいと思っていたので少し残念でしたが、違う場所が見れるので良かった、と思いました。

8:00掃除。「今日は置いてきぼりにはならないぞ!」と解散と同時に自分もダッシュ。お風呂場に一目散に向かって行きました。やっとお掃除らしいお掃除が出来て、一安心。後から考えたら、みんなやはりそれぞれ初めての時に「置いてかれてしまった。次回は置いてかれてはいけない」と思うからあんなに凄い勢いで散るのかな、と思ったり。初めて来た人はやはりちょっとびっくりだと思います。

9:20にHさんと二人でベースキャンプを出発。ボランティアセンターに登録に行かずに、直接現地へ。大槌町の凄い被害を横目にYさんから作業の事を色々と聞きました。「あの写真の作業は最初は大丈夫なんだけど、30分くらいすると精神的に相当きついです...。」と云っていました。自分も前日に若い男の人のアルバム一冊に殆ど一日掛けていたのだが、やはり色々と思いながらの作業です。髪型や服装から「この人は今何歳くらいかな〜」とかグループで写っている写真が多かったので「この人はきっといい友達がいっぱいいたんだろうな〜」とか、一人で写っている女の子の写真もあって「彼女だったのかな〜」とか。そして、やはり最後は「この人はこのアルバムを取りに来てくれるんだろうか?」とか...。

行きにコンビニに寄ったので、地元の新聞を買いました。やはり現地の新聞は視点が全然違います。まだまだ津波の影響は現在進行形です。

10:00前に作業をする大槌公民館に到着。
公民館の前に他のボランティア団体の張ったテントにきれいにした写真が並べてあったり、壁に貼ってあったり。私たちの作業は、持ち込まれた写真をきれいにして、それぞれに赤ちゃん、乳幼児、幼稚園、小学校、中学/高校、成人(20代〜50代)、60代以降、成人式、結婚式、グループ写真、風景、白黒写真に分けて探し易いようにファイルして行きます。

自らも避難生活をおくっていらっしゃるMさんが色々とやり方を指導して下さいました。
公民館は避難所になっていて、人の出入りする、その入り口横での作業。皆、Mさんに声を掛けたり、側に立って話し込んだり。Mさんをとても慕っている感じでした。子供達も外から帰って来ると「ただいま〜」と声を掛けていました。

この日の作業はお昼を除いて約6時間。Mさんとは軽い話から(血液型何?から平塚にある美味しいケーキ屋さんのお話まで)大槌町の現在の深刻な話まで色々と聞く事が出来ました。津波に関しては「あんな思いを二度と誰にもさせたくない」と仰っていたが、その声色は本当に鬼気迫る物で本当に胸を突き刺しました。

軽い楽しい話の流れでなぜか、「ドラえもんのどこでもドアってあったらいいよね」、という話になり、色々と盛り上がったのだが、途中で「あったらみんな被災しなくてすんだのにね」と仰って、本当にこの津波は全ての事に付きまとっているんだな〜と心が痛みました。

この日は雨風があり、吹きっさらしの所で作業していたので、結構寒かったのだが、途中で他のボランティア団体の方が温かいお茶やコーヒーを持って来て下さったのが本当に感謝でした。温かいコーヒー一杯にこんなに癒されるのかと我ながら感動してしまいました。

作業は4:00に終了。4:40にベースキャンプ到着。
教会周辺をまた散歩して、その後銭湯へ。

少し遅い6:30に食堂に行ったら、私の分をラップして取っておいて下さっていました。誰に頼んだ訳でもなかったのに、感激でした。「無くなっちゃうからね」と。「これ、鎌倉のお肉屋さんの焼豚だって。美味しいよ」と云われ、「あっ、これ,私が持って来たんです!」と云ってみんな大笑いしていました。
夕食はチキンのトマト煮だったのだが、一口、口に入れた途端に何だか凄く癒されました。凄く優しい味で、今まで食では経験した事のない、「癒し」を感じました。母の味ではないのだが、「母」を感じる味でした。食で本当に人は癒せるのですね。

7:20からミーティング。分かち合い。

8:30から聖堂で夕の祈り。ロウソクの灯りの中でのお祈りなので、とても静かな気持ちになります。そんな時に外からショパンの「子犬のワルツ」が聞こえて来ました。凄いテクニックで、最初はCDかと思ったのだが、そのうち同じ所を練習し出したのでCDじゃない事が分かりました。そして、「子犬のワルツ」の後は「革命」!やはり嬉しい。「ピアノが大丈夫だったんだ」というのと津波の後もこうして弾き続けている事がとっても嬉しい。「夕の祈り」が終わった後にどこで弾いているのか、探しに行って外からエールを送りたいと思っていたのだが、残念ながら音は止んでしまいました。どんな人が弾いていたんだろう...。ぜひこれからも頑張って欲しい。音楽がその方の力と支えとなり続けますように...。

少し遅い10:20に消灯。やっとここのペースも分かり、馴染んで来たのに、明日はもう出発。とても残念...。

entries

categories

archives