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プロムナード

「展覧会の絵」。弾けば弾く程、ムソルグスキーの感受性の豊かさに唸らされている。
今まで聴いただけでは気付かなかった発見が多々あってつくづく面白い。

今,特に興味を持っているのが、絵と絵の間に挿入されているプロムナード部分。絵を見終わった後の余韻が残ったまま歩いているんだろうな〜とか、ここはきっと太陽光がサンサンと入る大きな吹き抜けの廊下なんだろうな〜とか、次の絵に向かって歩いている時に、先にある絵がちょこっとだけ目の隅に入ったんだろうな〜とか、弾きながら美術館を歩いている感覚に陥ります。日本の美術館は部屋の内装や壁の色が極力ニュートラルにしてあるが、外国の美術館は部屋の壁や天井に装飾や彫刻がしてあったり、壁の色が赤とか緑だったりもするので、絵と絵の間を歩いている時も何か体全体が刺激されているように思う。その感覚をムソルグスキーが見事に音楽にしていて本当に素晴らしい。主役の絵と同じくらいに、それぞれのプロムナードもそれぞれに感じれるように演奏出来るようにしたいですね。

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