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記憶

大学時代の友人Kちゃんのリサイタルを聴きにオペラシティーに行ってきました。
Kちゃんは毎年1月に定期的にリサイタルをしており、テーマに沿った大きなプログラミングにはいつも驚かされています。今回は幻想曲中心のプログラムでシューベルトの「さすらい人幻想曲」、バラキレフの「東洋的幻想曲イスラメイ」も入った、またまたびっくりするようなプログラム。チラシを頂いた時点でそのチャレンジ精神ににもう脱帽です。

プログラムの中にはショパンの幻想ポロネーズも入っていました。この曲の中で重音のトリルが出て来るのだが、これが異常に上手くて超びっくり。一般的にはゆっくりと弾き始めて徐々にテンポを上げていく人が多いが、Kちゃんは最初からフルスピードで今まで聴いた事のないくらいに粒の揃ったきれいな重音トリルを弾いていました。
それで急に思い出したのだが、大学の弾き合いのクラスの時にKちゃんがショパンの3度の超難度Cのエチュードを信じられないくらいに上手に弾いていたのがフラッシュバックのように甦って来ました。当時もその重音のきれいさに感動していました。

これがきっかけで昔のKちゃんの事を色々と思い出しました。今では毎年大きなプログラムを弾き切るKちゃんだが、人一倍真面目な彼女は大学時代は人前で弾く度に口もきけなくなるくらいに落ち込んだり、時には泣いたりもしていました。いつも本当に一生懸命に音楽と向き合っていました。長年のその真剣さがとてつもない底力となり、今では貫禄たっぷり、お話もとても上手で「凄いな〜」とコンサートに行く度に思ってしまいます。

真剣に、そして誠実に何かに向かい合い続ける事の凄さを思い知らされました。本当に継続は力なり!

追記:大学時代に真面目の代名詞のKちゃんとボン・ジョヴィのコンサートに一緒に行って周りにビックリされたのも思い出しました(笑)。

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