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別のもの

昨日のフォト・セッション前に、前日に弾く曲を全部録音しました。ここ数週間の開眼がどれくらい反映されているか、結構期待していたのだが...。

聴いてみてちょっとガッカリ。以前とは明らかな違いはあるものの、やはりそれだけでは全然足りなかった。ブラームスだけが相当に良くなっていたのだが、ドビュッシーやラフマニノフは逆に欠如しているものが多くなってしまった。シューベルトはまあまあの進歩といった所(笑)。自然な音楽を目指していても、だからといって自然体で弾いてはいけないのだ。(自然体で弾いていいのは、天才だけなのだ。)味も色気も何もないドビュッシーとラフマニノフになっていた。まだまだやらなきゃいけない事がいっぱい...。

それでも、やはり大きな進歩があった事は確かで、さらに昨日の齋藤さんとの会話の中でまた大きな答えを一つ頂きました。
「どういう時にシャッターを切るんですか?」という質問に対しての答えの中で「感情はそこに無いのは確かです。」さらに「喜怒哀楽ではないもっと別のものです」と仰っていて最初「えっ?」と思ったのだが、よくよく考えてみると自分が良いと思った時の演奏の時は確かに(表面的な?)感情が無い事に気付きました。まさにブラームスを弾いている時がそう。そして、前日の録音したドビュッシーやラフマニノフの事を考えてみたら、感情が逆に邪魔していて曲の本質から反れていました。感情がないというと、誤解を生みやすいのだが...。機械的に弾いているわけでもないし、冷静とも違うのだが、なかなか言葉で説明するのは難しい。

しかし、この頂いた言葉でまた見えて来たものがとてつもなく大きい。今日の練習は余計な「感情」を無くすように、と頑張っていました。具体的に目指すものが言葉にされるのはとっても嬉しい。

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