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アスリートのように

今日も東田直樹さんの事を色々と思ったり、考えたり。

昨日のドキュメンタリー番組が放映された後の彼のブログに、次のような事が書いてありました。

『僕が自力ポインティングできるように
なるまでには、たくさんの努力が
必要でした。
それは、才能や偶然というものではなく、
一流のアスリートと同じように、孤独で
コツコツとした練習の積み重ねによる
結果です。
僕は、障害を乗り越えたわけではなく
新しいコミュニケーション方法を身につけた
のだと考えています。
道を切り開かなければ、誰にもわかって
もらえなかったのは、障害があること以上に
辛かったです。』

この言葉を読んで、自分の音楽もそうなような気がして、とても心に響きました。
なぜ自分がここまで音楽に時間を注ぐのか、練習も執拗にするのか。結局、言葉で伝え切れないものを、音楽と云うコミュニケーション・ツールで伝えようとしているのだと思いました。

大分前に若いピアニストさんの演奏を聴いた時に「何が云いたいのかも分らないし、伝えようと云う気持ちさえも全然感じなかった。」と友人に云ったら、「そういうの無くてもいいんじゃない?」と云われて、結構ショックを受けた事があった。「じゃ、何のために弾くんだろう?」と。今となっては、ピアノや音楽の持っている意味なんて人それぞれに違うから、そこまでショックは受けないと思うが、自分にとっては、今まさにどんな手段よりも自分の奥底にあるものを伝えるために音楽をやっているのだと思えるようになって来た。

私のピアノもぎこちないし、なかなかクラシックで求められる完璧な形で音楽を届ける事が出来なくて、「私、弾き続けてていいのだろうか」、とよく思うのだが、それでもいいのかもしれない、と昨日の東田さんの番組とブログからとてつもない勇気をもらいました。本当に、「ありがとう」っていう気持ちです。

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