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スランプ

今日、友人に『スランプとかってないの?』と訊かれ、『しょっ中だよ!!!』と即答。すぐに『小さなスランプじゃなくて、大きなスランプも?』って訊かれて『音楽は大きなスランプがあるのは当たり前』と答えたが、友人と別れた後に色々と考え始めた。確かに、最近泥沼にはまったようなスランプにはなっていないような気がする。

  学生時代、20代は本当に自分の音楽に振り回されていた。自分の中の音楽的な壁や、自分の音楽に対する不信感、演奏の出来、不出来、成績の善し悪しで相当に精神的な揺れの幅が大きかった。その上、大きなコンクールやコンサートの後は演奏の出来不出来とは関係なく必ず落ち込んでいた。「気が抜ける」わけだが、全然ピアノを弾く気力がなくなるのには本当に困った。おまけに怠け者の方ではないので「やる気のない」自分に対しての自己嫌悪に陥ってさらに悪循環に。しかし、コンクールから帰って来て次のコンサートが控えているのに「ピアノを練習する気が全然出て来ない」と、友人のヴァイオリニストに漏らしたら「それでも、練習しなくちゃいけないんだよね」とビシッと云われ、それ以来どんなにやる気がなくても練習はするようにしている。もちろん、音楽以外の気分転換もするが、ピアノを弾く事によってスランプから抜け出す術を覚えたように思う。スランプというものとうまく付き合っていけるようになっているのだとも思うし、あるのが当たり前と、割り切っている所もある。
 スランプの対処はうまく出来るようになったように思うが、最近大きなプロジェクトの前に自分を追い込む傾向にあるのはどうにか改善したい。以前は自分を追い込んで、壁をぶち抜いた先に良いものが出来ていたように思うが、最近は壁に頭をぶつけ続けて、自滅しているように思う。扉のある場所を見極めていける余裕が欲しいですね。今年の課題です。

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