ソナタ21番 D.960
シューベルト
先日、オーストラリアに住んでいる友人のTと電話で話していたら「次のコンサートでシューベルトの遺作のソナタを弾きたい」と云っていた。自分が何年も前に練習していた曲だったので「懐かしいな〜」なんて話していたら、今日ラジオで流れていた(笑)。ちょうど遠出をする車の中だったので珍しく全曲じっくりと聴いたが、本当に良い曲。40分近くある大曲なので、最初は純粋に音楽だけに集中していたが、長いので色々とこの曲を練習していた時の事を思い出してきた。
2楽章はとてもゆっくりとした深みのある音楽なのだが、この楽章がどうしても弾きたくてこの長い曲に取り組もうと決心。そして今日、また聴いて弾きたくなった(笑)。本当に深淵なる美しさです。何度聴いても感動しちゃう。
3楽章は、遊び心たっぷりのスケルツォ。母が入院していた時に病室に電子ピアノを持ち込んで練習していたが、、この3楽章を弾いていたら「真珠がころころと転がっているよう!」と母が喜んでくれたのを思いだした。今考えると、病室に電子ピアノを持ち込んでいた事も凄いように思うが、すっかりこの事を忘れていた。
4楽章はテクニック的に大変なのだが、自分でもなかなかうまくいかなくて相当悩んでいた所を、「中間部のところ、伴奏がうるさいよ。」と練習を聴いていたNちゃんにさらっと云われ、「そんなの分かってるよ!」と内心思ったが「そうだよね」と軽く流したのを覚えている。(ちなみにNちゃんは『息抜き』ブロブに登場したNちゃん)
音楽は色々な聴き方があるが、今日は自分の過去を思いだしながらの音楽鑑賞でした。