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マタイ受難曲

St.Matthews%20Passion_resize.jpgサントリーホールでバッハのマタイ受難曲を聴きに。演奏は聖トーマス教会合唱団とゲヴァントハウス管弦楽団。2〜3年前にゲヴァントハウス管弦楽団のコンサートを聴きに行った時に、ツアーの最終日だったせいか全然やる気のない演奏で憤慨して帰って来たのを覚えているのであまり期待していなかったが、今日は本当に素晴らしかった。最初の音から本当に音が美しく,瞬時に音楽の中に引き込まれました。
 マタイ受難曲はイエス・キリストが民衆によって自分が犯していない罪のために十字架に掛けられて死に、お墓に安置されるまでを語った聖書の言葉を基にして音楽を付けたもの。バッハの音楽は信仰心から来ているので、マタイ受難曲はとてつもない思い入れのあった曲だったと想像出来る。
 

 今日は演奏があまりにも素晴らしく,前半は内容よりもどうしても耳や頭や心が音楽の方にいってしまいました。こんなにも美しい音楽を作ってしまったバッハが自分の意図とは反して、聴き手がこのように信仰よりも音楽に気がいってしまう事を予測していただろうか、と考えてしまった。しかし、後半になると、内容と音楽がどんどんと一体化して、自分が「コンサート」に来ているのも忘れてしまう感じでした。本当にホール全体がとても神聖な空気に包まれ、最後は拍手もしたくない程でした。クリスチャンでなくても何かを感じずにはいられない、宗教の壁をも越えている音楽です。
 受難曲の最後はイエス様の「死」で終わります。十字架に掛けられて死んだイエス・キリストが3日後に復活なさったのをお祝いする日が復活祭=イースター。今年は3月23日です。もうすぐですが、待ち遠しくなりました。

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