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夏:お誕生日パート2

                            丸いRoyal Albert Hall
Royal%20Albert%20hall_resize.jpgお誕生日の日は昼間はピクニック・バースデーで大勢の友人達と一緒にお祝いしましたが、夜は友人の一人がコンサートに招待して下さいました。

ロンドンのロイヤル・アルバートホールでは夏になると3ヶ月近く、クラシックのコンサートを毎日やるという、音楽祭があります。クラシックコンサートの音楽祭としては世界最大規模を誇るらしいが、毎日プログラムは違うし、世界の一流オケも来るので本当に夏にロンドンに行く楽しみの一つです。一階席と天井に一番近いギャラリー席は千円程度で、皆床に座ったり(常連はクッション持参!)寝てたり、ととってもリラックスムード。こんな雰囲気の中で、クラシックを聴けるイギリスが羨ましい。(最近日本でもやっている「ラ・フォル・ジュルネ」に近い感じですが。)

コンサートは前半が現代曲とベートーベンのピアノ協奏曲4番。そして、後半がラフマニノフのシンフォニック・ダンス。ベートーベンの協奏曲の中では4番が一番好きな上に、ピアニストが6月に日本でも聴きに行っていたPaul Lewis( ポール・ルイス)。本当に嬉しい組み合わせでした。日本ではホールが小さ過ぎたと感じていたのだが、今回のコンサートで本当に彼の凄さを堪能出来ました。6000人近く入るホールの一番上で聴いていたが、ピアノの響きこそはあまり聴こえては来なくても音楽そのものはしっかりと伝わって来ていました。友人が以前「隣の部屋でCDの音がかすかにしか聴こえてなくても、上手い人はちゃんと音楽のエッセンスが伝わって来て、感動出来るよね」と云っていたが、正にそんな感じでした。姿は豆粒のようでしたが、伝えている音楽はちゃんと直に心に響いていました。本当に素晴らしい!

Proms_resize.jpg後半のラフマニノフも私の大好きな曲。留学時代に叔母とコンサートに行った時に聴いて一聴き惚れ。叔母が記念に、とアンドレ・プレヴィン指揮のカセットテープ(まだCDの時代ではなかった、笑)をプレゼントしてくれたが、聴き過ぎてテープが伸びてしまいました。それほどまでに好きな曲だったが、やはり指揮に相当左右されるんですね。若い指揮者で前半の現代曲とベートーベンはその明快振りに感激したのですが、逆に後半のシンフォニック・ダンスではそれが裏目に出てしまいました。遊びや色気が全然なくて、とっても四角いラフマニノフになってしまっていた。残念...。

それにしても、自分の好きな音楽と演奏家で締めくくれたお誕生日。これからも音楽によって、自分の人生が豊かになっていけたら、と思います。

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