Thoughts

悟り

Moon_resize.jpg先日お会いしたKさんからメールが。お会いした時に話に上がった、「悟り」について書いて下さっていました。

「修行しているお坊さんは全員、生きている間に悟りに辿り着くのだろうか?」と私はずっと疑問に思っていました。Kさんと仏教の話になった時に、この疑問をぶつけてみたら、「生きている間に悟りにたどり着くのは不可能なんじゃないか」という答えが帰って来て、目からうろこでした。妙に納得したのと同時に、何かとても気が楽になりました。日々、音楽のある域(音楽上の悟り)まで達したいと頑張っているが、生きているうちにそこに辿り着かないのではないかという不安感みたいなものをいつも背負っていたような気がします。それが、辿り着かないのが当たり前と、思ったら、今まで持っていた気負いみたいなものが無くなりました。辿り着く、着かないにこだわらず、とにかく一日一日自分に出来る最大限の事をすればいいのではないかと、いう考えに変わりました。

メールにはKさんが読まれた道元さんの本の事が色々と書かれていましたが、最後にとても素敵な言葉が書いてあって、メールを開いた夜遅くに独りで静かに感動していました。道元さんの言葉として、次の言葉が記されていました。

「さとりを言葉にすることは
できません。たとえて申すなら、それは夜空に輝く一点も欠けたところ
のない月が、そっと心の内に宿るようなものです」

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