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成長

Oboe_resize.jpg今週は火曜日と金曜日にオーボエのM先生とリハーサル。

M先生と一緒に演奏するようになって4年程が経つ。きっかけは、昨日のブログ登場のCさんの紹介なのたが、実は最初は全然興味がなかった(笑)。学生時代にアカデミーで聴いていたオーボエには惹かれるものがなく、全然一緒に演奏をしてみたい楽器ではなかった。そのため、紹介はされたものの、何か形になるように動き出そうとは思わなかった。しかし、数ヶ月後、教会でのチャリティーコンサートでM先生の演奏を聴いて大感激して、今度はこっちから猛アプローチ(笑)。すぐに一緒にコンサートをする計画を立てました。

それ以来、何回か一緒にコンサートをしているが、最初は相当大変でした(笑)。コンサートで聴いてピンと来る演奏でも、実際に一緒に弾くと実は全然違う音楽だった事が発覚する事がある。その違いの発覚があっても歩み寄れる人とは演奏し続けられるのだと思うが、M先生はその数少ない一人となっています。

最初のコンサートでとにかく苦労したのはバランス。それも音量的なことではなく、力関係だったように思う。対等であるべきか、支えるべきか、またはこちらが引っ張って行くべきなのか。ピアノの立ち位置が全然定まらなかったのを覚えている。音楽を一緒に作って行くプロセスは楽しかったが、なんとなく無理矢理に形にした感もないともいえない。

そんな感じで始まったアンサンブルだが、それ以降もいつもこの「バランス」に悩まされ続けて来た。音楽的な相性はいいような気がするのに、オーボエの音に対するピアノの居場所がどうしてもしっくりいっていなかった。

しかし、ついに...!
火曜日もその兆しが見えていたが、今日はついに確信が!
ついにオーボエとのバランスで「ゾーン」なるものを発見しました。そのゾーンに入ると何をしようがオーボエとの音楽的な一体感がある。そしてはずれると違和感があったり怖くなったりするので、すぐに修正出来るようになってきた。今まで何年か越しで悩んで来た事だけに今日の発見は本当に嬉しい。探し求め続けていれば必ず答えは見付かるんですね。

それにしてもM先生。2年前とは全然演奏が違う。2年間ドイツに留学していたので、しばらく一緒に演奏していなかったが、音楽的な豊かさが別人のよう。前に何回か一緒に演奏した曲を今回やっているだけにその違いがよく分かるのだが、本人はあまり自覚がないようで、私がリハーサル中に「思い切りが良くなったね!」だの「音の響きが全然違う」だのと云ってもキョトンとしている。はっきり云って羨ましい(笑)。2年間、ヨーロッパの空気の中で音楽の勉強にどっぷり浸かって来た人とは対抗出来ないが、自分は半分でも成長していたのだろうか、と自問していた所に今日の大きな発見があったので、少しは救われました(笑)。

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