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イギリスつながり

今日は相当インパクトのあるコンサートに行って来たので、イギリスのブログは一休憩。

先週の半ば程に体調が何となくおかしくなり、あんなに気を付けていたのに熱中症(熱射病?)になってしまったよう。ず〜っと何となく体調が今ひとつ。とても元気に過ごせる時もあるが、波のように急にだるさと体の不具合がやって来てしまう。なので、ここ数日は練習と生徒達のレッスン以外は体力を温存するようにしている。

そんな中、以前にもブログに登場している15歳のチェリストA君のコンサートがあり、ぎりぎりまで体調を見て、今日は何とか大丈夫そうだったので行く事に。

行って本当に良かった(笑)!!!!!噂には聞いていたがここまで凄いとは失礼ながら思わなかった。まず出て来た時から風格がある(笑)。最後に会ったのは一緒に海水浴に行った一年前。背も伸びているし、いつもはTシャツ姿しか見ていなかったので、凛々しい姿がかっこ良くてびっくり。(いつもスッピンで全然おしゃれじゃない自分を見ている人がステージでの私を見てそのあまりの違いに驚いたとよく云われるのだが、こういう感覚なのかな〜と初めて自分で実感出来ました...笑)

おまけにプログラムも凄い。イギリスに留学しているせいか選曲が素晴らしい。リゲッティ(近代)とバッハの無伴奏曲にブラームスとドビュッシーのチェロとピアノのソナタ。センスの良さと情の深さには目を見張るものが。ピアノを弾いていらしたお姉様も素晴らしく、二人とも情熱的なのに音楽に対しての謙虚さが伝わって来て、本当に聴いていて音楽が純粋に聴こえて来ました。私自身思い入れのあるブラームスは人の演奏を聴くと物足りなく感じてしまう事が多いのだが、今回は本当に大満足。この暑いのに、自分もブラームスを凄く弾きたくなりました。

A君が演奏している姿を見ているうちに(全然レベルが違うので一緒にするのも申しわけないのだが)自分の中学の頃を思い出しました。まだ10代の時は自分の思いというのを上手く人に伝えられないものだが、ピアノを通してだけは言葉や態度では伝え切れないものを表現出来ていたように思う。それがピアノが凄く好きだった一つの理由だった気がする。今日のA君を見ていても、「10代にして、もう既にこんなにも自分を表現する手段を持っていて、本当に幸せだな〜」とつくづく思ってしまった。

自分もここから出発していたのに、大人になってからはなかなか自分を表現し切っている実感がないのが最大の悩みだったが、今日のA君の演奏を聴いて(というか見て)何か凄い事を思い出せたような気がします。

家に帰って来てむさぼるように3時間程練習。15歳のA君から受けたインスピレーションで本来の自分の音楽を再発見できるかも...。

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