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知るという事

色々とコンサートの予定が入り始めて、にわかに忙しくなりそうだが、まだプログラムや楽譜が手元にないのでその前に出来るだけ、外から多くのものを吸収するように心掛けている毎日です。

先週、俳優座の「かもめ」を観に行った時に、次回公演の「いのちの渚」のプレイベントとしての「低線量・内部被爆と福島の子供たち」という講演会のチラシがプログラムに挟み込んであったので、先日行ってきました。前半は俳優座劇団員による劇、そして後半は原発反対を掲げている「フクロウの会」代表の方が講師としてお話をして下さいました。

原子力については人それぞれに意見を持っていて、今はとてもセンシティブな問題だと思っています。
放射能に関しても、震災後にメディアを通してあまりに多くの情報が飛びかっていて混乱していただけでなく、当時は精神的にも情報や知識を吸収し切れる状態でなかったと痛感している。なので、原子力を賛成,反対するかは別として、機会があれば出来るだけ自分の意見を持てるように知識は取り入れたいと思っているので、この俳優座の講演会はとてもいいチャンスでした。

劇はとても分かりやすい上に、重い、怖い内容をユーモアを交えて作り上げて下さっていたので、今までおぼれげにしか分からなかった事が随分と整理出来ました。講師のお話では、震災直後の福島の様子や、福島の子供たちを守るためにどのような活動をして来たかなど、全く知らなかった事をたくさん聞く事が出来ました。偏った見方を一方的に押し付けるような感じもなかったので、色々と考えるきっかけを頂いたと感謝しています。

復興や原発の事はいつも心の隅にありながら、なかなか音楽家として自分に出来る事が見えないでいるのだが、今回の俳優座の講演/公演は芸術の分野で出来る事を見せて下さっていて、凄いな〜、と羨ましく思いながら帰って来ました。

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