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入り口(はいりくち)

私は小学生の頃から女優の桃井かおりさんが大好きで、よく彼女の出ているドラマを見ていました。とても正直で気持ちがダイレクトに伝わってくるのが好きだったと思うのだが、彼女と共演した奥田瑛二さんが彼女の演技のことについて語っていた時に「入り口(はいりくち)が違うんだと思う」というようなことを言っていて、とても印象に残っている。役への入り口という意味だと思うのだが、今の自分の練習でそれを感じていて、とても面白い。
%E6%B1%9F%E3%81%AE%E6%B0%B4%EF%BC%88%E5%A4%89%E6%8F%9B%E5%BE%8C%EF%BC%89.jpgむか〜し昔の自分の子供の頃の感覚に戻っているのだが、「上」から音楽に入って来ている感覚なのだ。大学の時から横の流れを気にするというか、それを目標にしてしまったがために、いつの間にか、音楽に「横」から入っていたように気がします。上から見えてくる音楽と横から見える音楽は全く別物で、やっと自分の音楽を再発見している感があります。すごく感覚的なことで曖昧なのだが、上から見えるということは全体像が最初から全部見えているので、一つ一つの音がとても自由に動けるようになっている。例えて言うなら、水槽(音楽)を上から見ていて、その中を魚(音符)が自由に泳いでいるような感じでしょうか。今までは水槽の横に顔を近づきすぎて、泳いでいる魚ばかりを追いかけて水槽の全体像が見えなかったような。。。今は、最初の音から、全体像が見えてくるような音出しになって来た気がします。しかし、その水槽が小さくならないように注意しなくては、と気をつけている。水族館の一番大きな水槽くらいは目指したい。

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