イギリス:個性
先日テレビで(日本で)、キュウリの最上級のA級というのが箱の大きさに合わせて、きっちり50本入るかどうかで決まるというのを見て、相当がっかりした。味は全く関係ないそう。食べ物なのに、見た目だけで決めているんですね。
ロンドンにいた時に卵を買おうと思い、箱を開けたら(イギリスは割れてるのが入っている事もあるので必ずお店でチェックする)あまりに様々な色や大きさの卵が入っていて、笑ってしまいました。ここまで個性豊かだと楽しくなります。
見た目がきれいに揃っているのも大事かもしれないが、それで、評価が下されるのは、どうなんだろう...?
←ライオンの押し印がしてあってちょっと格調高い。
そこまで値段は高くなかったが...。
ロンドンはガラスをふんだんに使った建築物が次から次へと建って、金融街のシティーは特に町並みが激しく変わっています。今回も川向こうから見た景色があまりに様変わりしていて本当にビックリした。
新しい建築物も嫌いな訳ではないが、やはり日本から行くと、レンガや石の建物に魅かれます。
最終日に再びロイヤル・カレッジの図書館で調べものをしようと思い、たっぷり3時間取っておいたのに、月曜日で休館日でした。とっても残念...。しかし、時間が急に出来たので、フラッと近くの「Victoria & Albert Museum (ヴィクトリア&アルバート博物館)」に立ち寄る事にしました。
ヴィクトリア&アルバート博物館はロンドン市内でいつも行く教会に近い事もあり、よく立ち寄ります。今回もこの旅で3回目。この日は時間があったので、いつも行かないような所まで足を延ばしてみました。

この間、従妹にその話をしたら「猫にしてみたら、それは逆に遊んでもらえると思っちゃうんだよ!」といわれ、妙に納得した。「無視すればいいんだよ」といわれても、なかなかそうも出来ない...。構ってあげない事が段々と心苦しくなって、気が重くなる。という訳で、猫が苦手です(笑)。
最後の日が素晴らしい青空だったイタリアから、とってもグレーなロンドンに戻って来ました。寒いし、雨は降っているし、気分が一気に変わる。それでも、またお世話になるG家に戻って来て、友人のMちゃんに迎えられると、やはり嬉しい。本当にロンドンは私にとっては第二(第三?)の故郷。
そういえば、ミサ中にオルガン奏者がお祈りのときの心情にぴったりの曲を弾いていらして、とても素敵だったので、ミサ後にその方にその旨を伝えて、「誰の曲?」と訊いたら「即興をしていた」というので驚いた。彼も信者さんだったので「お祈りの邪魔にならず、静かだけど心に響く音楽を心掛けている」と仰っていた。こういう所が、ヨーロッパの底力だな〜と思う。
←イタリアの空港で発見した黒柳徹子著の「窓際のトットちゃん」のイタリア語の訳本。日本のものを違う国で見掛けると、嬉しくなります。
ショッピングはもちろん嫌いな方ではないが、基本的に物欲はないので、イタリアにいる時は、「したい事リスト」のかなり下の方に来る。今回は正味三日しかいなかったので、お店の空いている時間帯に街にいる事がなかった。
それでも、夜の街を歩きながらするウィンドウ・ショッピングはとっても楽しい。買わなくても、素敵なものを見ているだけで、十分満足感を得られます。
地図を持たないで歩き回る事が多いので、以前に良いと思った場所に再会するのがなかなか難しい。特にコモの街は小さい上に何回も訪れているのに、なぜか未だに把握し切れていない。毎回、新鮮でいいのだが(笑)。
前回にコモを訪れたのはもう、4〜5年前。脳の中の遠い記憶と感覚だけを頼りに探し出したら、あっという間に見付かりました(笑)。こういう事もあるんですね。
信仰は自分にとって大切なものだが、クリスチャン系の学校というものに行った事がないのでどうしても知識が足りない事を実感する事が多い。
コモには何回も来ているが、ミサにあずかったのは初めて。そういえば、フィレンツェでもそうだったが、ミサの間にお祈りをする箇所が歌になっていて、ミサが始まる前に神父様が事前にお手本を示して歌い方の練習をします。なので、ミサが始まると、事がとってもスムースに進んで行きます。(余談だが、イギリスの教会に行くと、聖歌集には楽譜は書いておらず、詞だけが書いてあります。音楽は自然と受け継がれているんですね。)
イタリアは教会もとても多いが、カトリック国として良く目に付くのが聖母マリア像です。日本だと小さな鳥居やお地蔵様が道の脇にぽつんと立っている事が多いが、イタリアでは建物の壁や門等に聖母マリア像が置いてあったり、フレスコが描いてあったりして、良くお花が供えてあります。ふとこういう場所に出会うと、(一人で歩いて入る事が多いので)見守られているようでほっとします。
ぶらぶらと歩いているだけで、周りの見るもの全てが美しい。太陽の光が強いのと、空気が乾燥しているせいで、全てが本当に色鮮やか。空や水の青さや、自然の緑の色も光り輝いているよう。
コモ湖の山の上からの素晴らしい景色。峰沿いにずーっと道があり、少し先に展望台があったが、道の真下は直角に落ちる崖になっていて、柵といえば腰より低い3本の鉄の棒。景色も本当に素晴らしいのだが、展望台に至っては、美しさよりも怖さの方が先に立ってしまった(笑)。
展望台には私以外に3人組の男の人しかいなかったが、この絶景に相当興奮してしまったようで、終止はしゃいでいるだけでなく、なぜかずっと笑っていた(笑)。
時間を気にする事なく、ゆったりと過ごせるのは、旅が楽しい理由の一つ。小さな街では特に地図もなく、当てもなく歩くのが本当に贅沢な時間に感じます。標識や人がいない方へいない方へと好んで歩いていってしまうので、迷子になったり、何度となく怖い目に遭わなくもないが、方向感覚は意外といい方なので、幸運な事に得るものの方が絶対的に多い。
思わぬ発見があるのは楽しいが、地図を見ていないので、以前に見つけた素敵な場所でもどこにあったか思い出せなくなってしまうというマイナス点もありますが...(笑)。
今回も同じ場所に行きたいと思い、またケーブルカーに乗って山の上まで行きましたが、このスポットにどうやって行ったかがどうしても思い出せなかった。あちこちを行ったり、来たり。最後はもうあきらめて、心新たにぶらぶらしよう、と。しばらく歩いていたら「見晴し台」の標識が。「以前と同じ場所かも!」、という期待感から歩き始めたが、相当の距離を歩いてもなかなか辿り着かない。おまけに途中で標識もなくなってしまったので、迷子になってしまったのかと、心配になりだした。その上、山の上なので緑もうっそうとしてきているし、他に歩いている人もいないので、怖くなって来た。一度あきらめ掛けて、逆戻りしたがもう少し頑張ろうと思い直して、また前進。楽しい旅行なのに、一人だとこういう心の葛藤があります(笑)。
イタリアは色々な意味で大好きで、いつかは(短くてもいいので)住んでみたいと常々思っている場所です。色々な理由があるが、やはり一番の理由は信仰のせいではないかと思う。
外観は地味でも、中に入ると天井画や彫刻、装飾やパイプオルガンが素晴らしいものが多く、何とはなしに入った教会でも驚きを持って感動する事が多々あります。
イタリアと云ったらやはりジェラート。空気が乾燥していて、暑いせいかやたらと美味しく感じる。おまけに種類もいっぱいで、3日しかいないのに全フレーバー試してみたくなってしまうので本当に困ってしまいます(笑)。
コモ湖でも特にお気に入りなのが、湖にぽっかりと浮かんでいる小さな島、Isola C。緑がこんもりと生い茂っていて、レストランが一軒と丘の上の小さなチャペルだけがある島です。一周するのに20分も掛からないが、訪れる人も少なく、とっても静かです。数年前にここを発見して、今では必ず訪れる場所の一つです。
前回来た時は、一日ここでゆっくりと過ごしました。小さな湖岸があるので、お昼のパンとチーズとハムを買って行って、泳いだり、本を読んだり。ブラームスの書簡集の本を持って行ったが、本から目を上げて目の前の景色を見ると、あまりに美しすぎて見とれてしまうため、なかなか読み進められなかったのを覚えています。
休暇中といえども、なかなか寝坊が出来ない(笑)。コモに滞在中に日帰りで、港町ジェノヴァの近くのボリアスコという街まで友人のAdriano家族に会いに。電車で3時間近く掛かるので、朝7:00過ぎの電車に乗って行きました。ボリアスコはAdrianoの実家のある場所だが今回で3回目。バルセロナに住んでいるAdrianoは予定を合わせて、イタリアに来てくれる事になりました。
2回目に日帰りで訪ねた時にも、けなげに水着は持って行ったが「今日は海が荒れていて、泳ぐのは無理だね」といわれて、内心とてつもなくほっとしました(笑)。
ベルギーからイタリアへ。私が世界で一番好きな場所、ミラノの北にあるコモ湖に。考えてみるとここに初めて来たのは、ベルギーの友人Erikと出会ったコンクールの帰りでした。コンクールで良い結果が出せず、相当落ち込んでいた時にこのコモ湖に来てそのあまりの美しさに魅せらて、長いため息をするように、気持ちが徐々に晴れ上がって行く感じがしたのを覚えています。
コモ湖は湖水地方の湖の一つだがあまりに美しいので、数年後に近辺の他の湖も3つ回ってみました。しかし、コモ湖は随一でした。海外のガイドブックを見たら、やはり「湖の中で一番ロマンチック」と書いてありました。自然の造形だけでなく、赤い屋根の建物や夢のようなヴィラ、教会の塔等が自然と溶け込んでいて、本当に身体中の力が抜けて行ってしまう美しさがあります。ここに来ると、自分の中の悪い「気」がすっかり抜けて新鮮な綺麗な「気」と取り替えてもらえている気がします。
ベルギーでのあっという間の滞在。とっても名残惜しかったが、次の目的地のイタリアに行くために空港まで友人が送ってくれました。
Erikとは実は2つのコンクールで一緒になったのがきっかけで友人になっているが、そのコンクールのメインだった作曲家がブラームスだった。私の一番好きな作曲家がブラームスだが、Erikも相当なブラームス好き。大いにイタリアでブラームス談義に花が咲いてすっかり意気投合してしまった。ピアノ/音楽に対する思い入れも似ていて、しょっ中会う訳ではないが、音楽的にこの人生を共に成長して行く同士の一人です。
彼が家族と一緒にいる様子を見ているだけでもとっても嬉しくなったのだが、何よりも感動したのはピアノを弾いてくれたとき。 弾いてくれる前にも色々と音楽の話で盛り上がっていて、「自分の弾き方が相当変わった。本当に自然に音楽が流れるようになってきた」と云っていたが、正にその通りだった。おまけに、大げさなように聞こえるかもしれないが、何だか魂が浄化されたような透明感が音楽にあった。本当に彼は悲しみから完全に脱却して、元気になれたんだな〜と実感。感動して涙が出て来た。
オランダまで迎えに来て下さったErikのお姉さん家族。人生で何が大切かを本当に良く知っていて、それを当たり前と思わず、意識を持って守っています。家族で過ごす時間をとっても大切にしていて、何よりも最優先にしているので、家族の絆が本当に強い。結婚の素晴らしさを本当に実感します。家の中に愛が溢れていて、一緒にいると私もとっても幸せな気分に。
イギリスというと、優雅にアフタヌーン・ティー、なんてイメージされるようですが、日常生活ではなかなかそう云う機会はありません(笑)。日本で云えば,お茶席に行くのと同じような頻度でしか,する事がありません。
しかし、今回、絵に描いたような素敵なアフタヌーン・ティーに招待されました。友人のOさんを通じてお友達になったMさんがロンドン郊外のEgham (エッガム)という所に住んでいて、家の近くの素敵なマナー・ハウス・ホテル「Great Fosters (グレート・フォスターズ)」でのアフタヌーン・ティーに招いて下さいました。
ヘレフォードからまたロンドンに戻って,早速展覧会を見にRoyal Academy of Arts (ロイヤル・アカデミー・オブ・アーツ)へ。デンマークの画家、ウィリヘルム・ハンマースホイの回顧展。とても物静かな絵ですが、数年前に友人のOさんがこの画家の絵はがきを送ってくれた事があり、心に残っていました。今回日本からロンドンに着いてすぐにこの展覧会のポスターを街で見掛けたので、行くのを楽しみにしていました。面白い事に、Oさんにこの展覧会の事を話したら「会社で招待券もらえるよ。私も行きたいと思っていたから一緒に行こう!」と云ってくれました。彼女が送ってくれたハガキの事は彼女自身忘れていたようだけど...。
ハンマースホイの絵は,独特の色遣いで、とっても地味ですが光の加減が素敵で何とも云えない味わいがあります。色のトーンは寂しげですが、妻の絵が多く,二人の静かながら深い愛の関係が伝わって来て,メランコリックな気分になります。
数年前にヘレフォードを訪れた時にLizがお誕生日にC.S.Lewisという作家の本をお誕生日にプレゼントしてくれました。彼が書いている様々な本からの抜粋を一日に1ページずつ読めるようになっているので、寝る前に取り出しては今でも時々読んでいます。
ちょうどこの本を頂いて、ヘレフォードからロンドンに帰る電車の中で読んでいたら,車掌さんが切符をチェックしに来ました。日本ではもう過去の遺物となってしまったが、イギリスではいまだに,切符にパンチで穴を開けていきます。そして,その時に返してくれた切符を見て感激。ハート形の穴が開いていました(笑)!!!後にも先にもハート形のくり抜きには出会った事がないのだが、この時の切符を今ではこの本のしおりに使っています。
ヘレフォードに住んでいる友人のLizはとても信仰の厚いクリスチャン。その関係で,今までに彼女主催で教会のためのチャリティーコンサートを2回しています。一回目はByford Church (バイフォード教会)にあるフレスコ画修復のための資金集め、そして二回目はWoebley Church (ウェブリー教会)のためのチャリティコンサート。Lizはバイフォード教会の方にもともと行っていたらしいが,ミサに来る人が少なくなってしまったために,ウェブリー教会に合併されたようです。(両方とも英国国教会)
来年の3月にまたウェブリー教会の資金集めのためのコンサートをする予定ですが、場所はヘレフォードの街に近いHoly Trinity Church 。数年前にヘレフォードの街が新品のフル・コンサート・グランドのとても良いピアノを購入したらしいのだが、その置き場所で相当もめたらしい。結局,中立的な場所という事でこの教会に置かれる事になったのだが、誰でも借りる事が出来るので、Lizがすぐにコンサートの話を持ちかけてくれた。
昨年の春くらいにその話が出て,昨夏に試弾しに行きましたが、本当に素晴らしいピアノ。今まで弾いたピアノの中でもトップ3には入ります。まだ新しいピアノなので、鍵盤が重く感じるのと、天上も壁も床も石造りの教会なので相当響くため、色々と考えなくてはいけない事が多いが、コンサートをするのがとっても楽しみになりました。
ヘレフォードの近くに「Hay-on-Wye (ワイ川沿いのヘイ)」という街があり,川が綺麗なので何回か訪れています。古書で村おこしをしたらしく、古本屋がいっぱいあるのだが、5月に本のフェスティバルがあるので有名です。作家が何人も来て講演会をしたりするので,全国からたくさんの人達が集まって来ます。クリントン,カーター元大統領も訪れて話題になった事も。