Thoughts

7年

2018_3_11_resize.jpg7年目の3月11日。
今年も鎌倉では大仏のある高徳院で鎌倉宗教者会議による東日本大震災追悼・復興祈願祭がおこなわれました。神道、仏教、キリスト教が宗教、宗派を超えてお祈りしました。14:46の黙祷では、自然さえも悲しみを感じ取っているのか、山が周りにあるにも関わらず、鳥や虫さえも鳴いていない。亡くなられた方々のご冥福と、深い悲しみを抱えている方たちに平安があるように心よりお祈りしています。

千差万別

もう3月になってしまいました。。。
ここ数週間、色々なコンサートに行く機会があり、本当にクラシック音楽といえど、表現方法は千差万別なんだな〜とつくづく感じています。こんなにも選択肢があるのだな〜とも思う。結局、表現したいものも、表現の形も、その人一人一人が選択して磨き上げて来たものであって、そこには好みはあるかもしれないけど、良し悪しはないのでは、とも思えるようになって来ました。少しは歳と共に丸くなって来たということかしら(笑)。

その中でも、毎年とっても楽しみにしているコンサートがある。ブログにも何回か登場しているイタリアのコンクールで20年以上前にお会いした安田正昭さん。本当に素晴らしいピアニストさんで、毎回感動してしまいます。
そして、また今年も大きな期待と共に会場に足を運んでしまったにも関わらず、その期待以上のものを頂いて来ました。
なぜにこの人はこんなにも素晴らしい音楽を作れるのかしら、という驚きすらあります。ベートーベンに始まり、シューマン、そして後半がメシアンの大曲。プログラム運びも素晴らしく、徐々に徐々に音楽の奥へ奥へと道案内をしてくれます。前回のリサイタルの時に、隣に座っていた方がお友達に「全然飽きないのよね。」と言っていたのが聞こえて来たのだが、本当に音楽が明確に見えて来るので、飽きることがない。ベートーベンはベートーベン、そしてシューマンはシューマンとそれぞれの作曲家がくっきりと見えて来るのも凄い。そして、ピアノの魅力を最大限に聴かせてくれるのもピアニストとしてはとってもに嬉しい。ピアノが本当に喜んでいるんだろうな〜と思えて来る(最近行った世界的にも有名なピアニストのリサイタルでは、「そんなにピアノをいじめないで〜!」と辛くなってしまうほど、打鍵の跳ね返りが聞こえるくらいにピアノを叩いていた人もいたけど。。。)。
 たまたま個人的な繋がりがあったからコンサートに行くようになったのだが、こんなにも素晴らしいピアノ/音楽を生で聴けるのはラッキーとしか思えません。
「音楽は素晴らしい!まだまだ、ピアノ、これからも頑張りたい!!」と思わせてくれる本当に素晴らしいコンサートでした。

何?

昨日は1日に3つのコンサートをする予定になっている友人Mさんが家に来て、そのリサイタルプログラムを弾いてくれました。バッハからシューベルト、ベートーベン、ムソルグスキー、ショパンと本当に盛りだくさん。レパートリーもそうだが、音楽表現もとても幅広く、何十年と彼女の演奏を聴いているにも関わらず、また新たな面をたくさん発見できました。いつ聴いてもMさんの音楽のフレージングの美しさとセンスの良さには唸らされます。

演奏のつくづく面白いところは(特にピアノがそうなりがちだと思うのだが)自分で一生懸命にやればやるほど、自分で何をしているのかが見えなくなってしまって迷宮入りしてしまう事が逆に多くなってしまう気がします。なので、ちょっと人に聴いてもらって、感想を言ってもらうと自分でも気付かなかったことにハッとしたり、違う視点からものが見えるようになれる事があったりします。良かれと思ってやっている事が逆に裏目に出たり、逆にあまり思い入れをしていないところが良く伝わっていたり。どうしても演奏者と聴き手の感じ方の違いはあるので、人に聴いてもらうというのは本当に大切だなと思っています。彼女も私が言った感想で新たな発見が色々とあったようで、「鋭いね〜」「素晴らしい耳!」と褒めてくれました(笑)。

今回の演奏プログラムでも話は大いに盛り上がったのだが、彼女が関わっている仕事でアメリカの作曲家ジョン・ケージの「4”33」という曲の話題になりました。これはピアノの前に座り、ストップウオッチで4分33秒を図りながら、全く音を一つも弾かない、3楽章からなる曲です。ギャグの対象になりがちな曲だし、実際に弾こうと思った事が一度もないので、あまり深く考えた事がなかったのだが、昨日色々と話しているうちにかなり気になりだしてしまいました。昨日はMさんの今度のコンサートで弾くことだけでなく、色々と話すことも多く、長い長い1日になり、夜も遅かったのだが、彼女が帰ってからも、ジョン・ケージのこの曲についての記事をネットで検索して読み漁り、インタビューまでもをいくつか見てしまいました。この曲だけでなく、ジョン・ケージの姿勢に考えさせられているのだと思うのだが、『「4”33」は何なの?』という思いよりも、では、「私はバッハやブラームスを弾いて何をやっているの?」というところにまで発展してしまい、今日は考えがぐるぐる回ってしまいました。こんなに考えさせられるだけでも、この曲は本当に凄いな〜と思ってしまうようになりました。本当に音楽って何だろう。。。

(素朴な疑問だけど、なぜ「4"31」でもなく「4"40」でもなかったんだろう。3楽章あるというのも衝撃だったな〜。。。)

Happy 2018!

新しい年となりました。
世界平和を本当に切実に願うばかりです。
みなさまにとって良い年、そしてみなが世界を平和へと向かう年に心からお祈りしております。

森林浴

昨日、恩師のリサイタルがあり、浜離宮ホールへ。オール北欧プログラムで、デンマークはC.ニールセン、フィンランドはシベリウス、そしてフィンランドの血を引く先生ご自身の作曲された曲、ノルウェーはグリーグを取り上げた渋いプログラムでした。一曲も馴染みのない前半でしたが、一つ一つの音を本当に丁寧に真摯に作り上げていらっしゃる先生のピアノに本当に背筋の伸びる思いで聞き入っていました。ピアノに対する姿勢や生き方までもを問い正された気がして、もっともっとやはりピアノに真剣に向き合わないといけない、とつくづく思わされました。

そして、後半のグリーグの「抒情小品集」。とにかく次から次へと北欧の美しい情景が見えるだけでなく、空気感や色や匂いまでもが感じられる素晴らしい演奏でした。大分前にロシアの有名ピアニストPさんのオール「抒情小品集」プログラムを聴きに行ったことがあるのだが、その時は何てつまらない曲集なんだろう、と思って帰ってきました。きれいなメロディーが並んでいるだけで、最初は何となく気持ちよく聞いていたのだが、10分もすると飽きてしまい、2時間近いコンサートが本当に苦痛となってしまいました。そして、つい最近、偶然なのだが、この作品集が好きな友人が「いつか弾いてほしい」とCDをくれたのだが、やはりあまり面白いとは思えませんでした。

しかし、今回の先生の演奏を聞いて、初めて、この曲の素晴らしさが分かりました。本当に一つ一つの作品は全く違う「抒情性」を持っており、作品ごとにこちらの感じるものも違うので、全く飽きることがありませんでした。昨日は東京は雨で、空もどんよりと黄色い色をしていましたが、グリーグが始まると、一気に透明感のある済んだ空気の中の真っ青な空と緑と深い青い水の情景の中にいるようで、本当に森林浴をしている気分になってしまいました。
何も映像がないのに、音だけでこれだけの情景を作り出せる先生は本当に凄いな〜と感激しました。こんなに素晴らしい先生にずっと習っていたことが本当に感謝で、これからも先生のように真摯にピアノと向き合い、精進しなくては、と思わせて頂けた素晴らしいコンサートでした。

1000人に1人

急に寒くなってしまい、再び鎌倉は金木犀の香りが強くなって来ました(笑)。あの金木犀は気温に反応して香りを出すのかしら?

芸術の秋というだけに、コンサートに行く機会がとても多い。同じクラシック音楽といえども、演奏スタイルは千差万別で、色々と芸術脳が刺激されています。

そんな中、先日サントリーホールのブルーローズで本当に素晴らしいコンサートを聴くチャンスがありました。ロンドンを拠点に活動しているヴァイオリニスト、Rose Hsein(ローズ・シェン)。2年前に友人のピアニストが一緒にコンサートをした時に譜めくりをする機会があって、初めてローズちゃんの演奏を聴いたときに大感動し(2年前のブログにも登場)、また聴けるのを心待ちにしていました。
今回がオフィシャルな日本でのデビューリサイタルでしたが、「音楽とはこんなにも魅力的で面白くて楽しい!」と思わせる素晴らしい演奏でした。情熱的でありながら、それがオーバー過ぎず押し付けがましくない。20代にも関わらず、知性と感性のバランス、品格、そしてリスクを恐れない器の大きさが20世紀初頭の巨匠たちを彷彿とさせる。2年前の初々しさは無くなってしまったが、スケールが大きくなり、華も出て来て、本当に前とはまた違う感動がありました。
後から聞いた話だが、ローズちゃんの先生はロンドンのギルドホール音楽院の教授を30年以上勤めている方だが『千人に一人の才能』と語っているそう。
納得。


6月のコンサート延期

6月に葉山でのコンサートが予定されていたのだが、チラシが出来上がるのが遅く、こちらのウエブサイトでお知らせするのが遅くなっているうちに、主催者の都合で延期となってしまいました。
すでにお知らせしてしまった方、そしてチラシをお渡ししてしまった方がいらっしゃるので、こちらで6月25日は中止となった事をお知らせ致します。

リスケジュールという事なので、また日にちが決まり次第、こちらで告知いたします。

小学校の先生

アメリカに住んでいた時の小学校4年生(になるはずだった)先生は今年で96歳。ここ数年は一年に一回会いに行く約束をしていて、先週も一週間ほどアメリカに行って来ました。
96歳ながら、頭はとてもはっきりしていて、記憶力がずば抜けている。私が前年に会いに行った日付まで覚えていて、話していると自分の方がよっぽど記憶が曖昧なのを、思い知らされます。

ニューヨークに飛び、電車で4時間、先生の住んでいるボストンへ。午前中に会いに行き、お昼を一緒に食べて、先生が疲れたら失礼するつもりが、ここ2年くらいは夕食まで一緒にするという感じで一日、たっぷりと時間を共にするのが恒例になっている。去年暮れの選挙や新大統領、ご家族のことや昔の先生が学生時代だった時の話など、毎年発見もあり、本当に楽しく時間が過ぎて行く。

この先生と会う2日前にはニューヨークで2年生の時の先生とランチをして、本当に小さい時にいかに良い先生たちに恵まれていたかを再認識。初めてこの先生がイタリア系アメリカ人ということを知り、この歳になってもまだまだ発見があって本当に楽しい。お父様が家具職人でケネディー家の家具を作られていた事や小さい時は毎週ラジオで家族でオペラを聴いていらしたことなど、驚きの連続でした。「次に来た時には一緒にオペラに行きましょう!」と誘ってくださり、本当にまた楽しみが増えました。

それにしても、大人になってから出会う人というのは、何となく自分で選んでいたり、きっかけを作ったりしているように思いがちだが、子供の時の出会いを考えると決してそうではなく、本当に「頂いた」ご縁なのだな〜と実感します。

飛行機に乗らないと会えないのが残念だが、遠い国で先生方のような人間的に素晴らしく、心から尊敬できる素敵な人たちに小さい時に出逢えていたことは本当にラッキーだったと思っています。

6年

2017%E6%9D%B1%E6%97%A5%E6%9C%AC%E7%A5%88%E9%A1%98%E7%A5%AD_resize.jpg東日本大震災から6年。
今年の鎌倉での東日本大震災追悼・復興祈願祭は鶴岡八幡宮でおこなわれました。
神道、仏教、キリスト教の合同祈願。
お祈りが届きますように。。。

音楽の渦

外に発信、と思いながらも、モタモタしているうちに3月になってしまいました。
1月、2月は周りが少し不安定だったので、自分の気持ちや精神をアップしてくれる事に出来るだけ足を運んで、エネルギー・チャージしていました。
そのお陰で、随分と心情的にも精神的にも変化があったように思います。


%E9%83%A1%E5%B1%B1%E5%90%88%E5%94%B1%E7%A5%AD_resize.jpgそして、昨日それを実践出来るとてもいい機会がありました。
以前にS女学院の合唱の記念コンサートで伴奏をさせて頂いたのですが、今回また声を掛けて頂き、福島県の郡山市での全国合唱祭で、S女学院の卒業生で結成されている合唱団の伴奏をする事になりました。郡山市は合唱の聖地と云われるくらいにコンクールでもバンバン賞を取るらしいのですが、そこに招待されるというのはとても栄誉な事だそう。

2000人のホールはほぼ満席。考えてみたら、今まで弾いた舞台では一番大きなホールでした。そして、ピアノも音響も本当に素晴らしかった。あんなに大きなホールなのに舞台上で自分の弾いている音がよく聞こえるだけでなく、途中で他の合唱団の演奏を聴きに行った3階でも音が膨張したりする事なく、間近で聴いているようで驚きでした。あれはどういう事かしら...?弾いても、聴いても素晴らしいホールでした。

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そして、一緒に弾かせて頂いた曲も、リハーサルではなかなか上手くいかなったところも本番ではバシッと決まり、羨ましいな、とさえ思いました。

最後の全体合唱は圧巻で、ピアノの左には舞台に8団体の合唱団員300人、そして右には観客席の2000人近くに囲まれての「故郷」の大合唱。自分がピアノを弾いているんだか分からない程に音楽の渦に巻き込まれているようで、あんなに大きなホールが一つになっている一体感を味わえた事が本当に幸せでした。

音楽の力は本当に素晴らしい!


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